【自主ゼミ】産学官共創デリジェントゼミ第二回 2024/04/15
2024年Sセメスターから始まる東京大学教養学部自治会公認の自主ゼミ「産学官連携デリジェントゼミ〜将来の進路、人脈、価値観を広げるためのアクティブラーニング〜」の第二回を4/15に実施いたしました!
デリゼミは、「社会課題解決に資する人材・リーダーの育成」を理念に、「どの分野・どの職種でも活かすことができる能力である、課題解決能力を学び・実践する」ゼミです。初回ガイダンスに関する記事がnoteにあがっていますので、どんなゼミか詳しく知りたい方は是非ご覧ください!
さて、今回のゼミの講師は福住俊男さんでした。福住さんは現アクセンチュア株式会社で26年間、経営改革・業務改革のコンサルタントや人事部門のトップパートナーとして活躍されました。(ちなみに、アクセンチュアは東大生に人気の就職先ランキング1位になった外資系コンサルティング会社です!)退社後は、スタンフォード大学や慶應義塾大学でグローバル企業経営に関した調査研究を行い、現在では、グローバルマネジメント会社代表取締役社長として活躍されています。
とにかく凄い方です!
「グローバル人財とは?」「グローバル最適経営とは?」という二つのテーマで、グローバル人財として要求される能力や、グローバル企業に求められる経営方法についてご講演していただきました。
以下、ご講演の内容をまとめました。
グローバル人財とは?
グローバル人財の定義
まず、グローバル人財の定義について、「グローバルな視点で考え、決断し、行動ができ、かつ多様性に富んだ様々な国の人たちからなるチームを率いて、目的達成に向けてリードできる人財」だと、福住さんは仰います。つまり、「世界の様々な人たちからなるチームの中で自分の存在感を示せる」ことが重要だということです。
グローバル人財に求められる能力
そうした人財になるためには、どのような力が求められるのでしょうか?
グローバル人財には、上記のような位置付けにある各々の能力が求められると、福住さんは仰います。
基礎的人間力、総合的人間力に関しては、以下のような能力があります。
基礎的人間力とその強化
総合的人間力とその強化
最も重要なのは「心」
グローバル人財には多くの能力が求められますが、福住さんは「心」が最も
重要だと考えていらっしゃるようです。
その「心」のベースを手にするために、以下の質問について考えてみてほしいと仰います。
1. 自分の志は何か?
2. 自らの社会的存在意義(使命感)は何か?
3. 譲れない(大切にしたい)自分の価値観(判断基準)とは何か?
4. 自分のロールモデルは誰か?
-何故自分のロールモデルとして理想的か?
5. 10年後にありたき自分はどのような自分か?
-どこで、どんな人たちと、何をしているか?
6. そのためにどのような能力・経験が必要か?
7. そのために今からどんなアクションを取るべきか?
皆さんもぜひ考えてみてください!
グローバル最適経営とは?
グローバル企業の定義
まず、グローバル企業の定義について、「最適な経営資源をグローバルに求め、活用し、グローバル最適を追求するために、グローバル市場の中で統一された経営理念、ビジョン、コア・バリュー、経営方針を基盤として、製品やサービスを提供する企業」だと、福住さんは考えています。
複数の国にある海外拠点を独立採算で分権化して拠点別部分最適を追求する、「国際企業」や「多国籍企業」と、Global One Companyとして、グローバル全体最適を追求する「グローバル企業」は全くの別物です。
グローバル企業の要件
そして、グローバル企業の要件として、下記のようなものが挙げられました。
1.すべての市場でプロダクトアウトではなく、マーケットインの発想で経営する
2.国・地域の拠点の課題でも、グローバルベストのテクノロジーとナレッジで対応する仕組みを作っている(グローバルにナレッジと人財を有効活用できる)
3.拠点別部分最適ではなく、グローバル全体最適を追求する
4.グローバルに人財の育成・活用ができ、適材適所の配置ができている
5.結果的に財務内容が優れていて、持続的成長をしている
グローバル最適経営
先ほどから出てきている、「グローバル最適」な経営とはどのような経営なのでしょうか?
グローバル最適経営とは、「ローカルの経営活動をグローバルな経営の仕組みで支援することにより、ローカルの経営成果を最大化する経営」だと、福住さんは仰います。
そして、そのような経営のためには、下記の、「Think Local, Act Global, then Act Local」という方針が有効だと仰います。
そしてさらに、この方針の実行のためには、各拠点の業務責任者からなるグローバルチームで業務別のグローバル最適を追求する経営の仕組みづくりが重要だと仰います。
上記二つのうち、左図のようなスター型ではなく、右図のように各拠点を円で結ぶことで、ローカルの経営活動をグローバルな経営の仕組みで支援することにより、ローカルの経営成果を最大化する、「グローバル最適経営」が可能になると考えられます。アクセンチュアでは、実際にこのような仕組みが採用されているそうです。
グローバル企業を経営するうえでの、グローバルな仕組みづくりの重要性を深く学べました。
終わりに
今回のゼミでは、グローバル人財に求められる能力とグローバル企業に必要な経営方法が学べて、とても有意義な時間となりました。
次回は4/22に、通常通り6限・159教室にて行われます。皆さんの参加をお待ちしています!
東京大学Diligentでは、今回のような東大生のキャリア形成に役立つ機会を設けています!興味を持っていただけた方は、ぜひ以下のホームページをチェックしてみてくださいね。
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