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【離島デリ】石垣島滞在記録2023/08/06

月日が流れるのも早く、もう師走ですね、、
だいぶ時間が経ってしまいましたが、夏の八重山での活動を振り返りたいと思います。

西表島へ

 朝の8時半ごろに石垣島の石垣港離島ターミナルからファリーに乗って、西表島に向かいました。西表島には主に2つの港があるのですが、上原港行きの方は高波の影響で欠航のため、大原港行きのフェリーに乗船しました。
先日まで猛威を奮っていた台風の影響もあってか、波は荒れており、外の風景を楽しむ余裕もないほどに船酔いしてしまいした。かなり辛かったです。
 40分ほどで無事フェリーは到着し、レンタカーショップへ向かいました。島内の移動は車がないと厳しいです。西表島ならではの注意点を説明され、早速島内を巡ることにしました。

綺麗なビーチと戦争マラリア

 まず初めに西表島の南の方にある南風見田の浜というビーチに向かいました。
なんとここでこの研修中初の海ということで、テンションも上がっておりました。
静かな波の音が長く続く浜に寄せては消え、自分達の他には誰もいない空間がとても神秘的でした。
 少し楽しんだ後、『忘勿石』とその記念碑を見に行きました。
これは戦争マラリアによって亡くなった人を弔い後世に語り継ぐためにつくられたものです。戦争マラリアについて詳しくはこちらの記事をご覧ください。豊かなジャングルを抜けた先に聞こえてくる波の音と、そこから見ることのできる、惨劇が起きた波照間島の景色はとても印象的でした。

忘勿石と記念碑

イリオモテヤマネコ

 その後、西表野生生物保護センターに伺いました。ここでは西表島特有の生態系を守り伝えるための活動を行なっている施設で、環境省から出向している方やイリオモテヤマネコのための獣医さんも駐在しています。みなさんもご存知だとは思いますが、イリオモテヤマネコは今その生体数が激減しており、絶滅危惧種に認定されています。2007年にはレッドリストにも認定されました。要因は多々あるのですが、そのなかでも問題視されているのが車との接触による事故死。実際島内はイリオモテヤマネコなどの動物との事故を防ぐために、制限速度は40km/h(集落内は30km/h)に設定されています。
 展示ではイリオモテヤマネコの生態系を紹介するパネル、島内での観測地点マップ、図書館、さらには事故をしないようにと運転シュミレータまでありました。
人間が生態系を壊してしまわないように、意識して積極的に意識を変革する必要があることを強く実感しました。

西表島でのアクティビティとアニミズム

 その後、大原港付近に戻り昼食を取りました。八重山そばという、沖縄そばのようなものを食べました。出汁がとても美味しく、ヘルシーではまってしまいました。
 午後は西表島にせっかく来たからには、ということでウォーターアクティビティに参加しました。現地の方のガイドさんのもと、SUPで行くマングローブ林のツアーに参加しました。
 初めは落ちるのではと不安定でしたが、すぐに皆んな安定して漕げるようになり、ガイドさんの説明もあってマングローブ特有の動植物を鑑賞する余裕もありました。ある程度上流に登ったところで、マングローブ林に上陸して軽いハイキングもしました。10分程度歩いた先には、神秘的な雰囲気を醸し出す滝があります。そこは地元の方々にとって昔から神聖な場所であり、豊作を願う儀式などを行なっていたそうです。ただ一つ注意点が。3つの石で囲まれた場所があるのですが、そこには決して足を踏み入れてはいけないと、強く注意されました。なにやら西表島は強い正のエネルギーに溢れており、陰陽のバランスを保つにはどこかに負のエネルギーを貯めておく必要があるとのことで、そこに負のエネルギーを貯めて外に流れていかないように石で囲っているそうです。誤って足を踏み入れないように注意しつつ、僕たちもその神聖な場所を前にガイドさんのお祈りの元、心の中でお願い事を唱えました。
 その後再び来た道を戻り林を抜け、下流へ向かってSUPを漕ぎました。ガイドさんといろいろ話をし、西表島特有のちょっと不気味な話などを伺い盛り上がりました。

(神秘的な)エネルギーであったり、神様であったり、マイナスイオンであったり。
非科学的なものですが、あのマングローブの醸し出す自然の壮大さ、そして度々襲来する台風の猛威などを考えてみると、このような他人との共通認識としての、何か心の拠り所にするものを必要とする気持ちがよくわかりました。同時に、これらは現代の都市で生活する私たちには、失われていたものであったと強く実感しました。

石垣島での豊年祭

 石垣島にフェリーで戻ると、ちょうど豊年祭を行なっているとのことで、見に行くことにしました。豊年祭とは豊年祈願を行い、旗頭、奉納舞踊、綱引きを行う祭りのことで、八重山地域で行われているものです。
 石垣島での開催は、ちょうどコロナ蔓延以来の3年ぶりとのことで、非常に多くの島民の方で賑わっていました。地元の高校生のエネルギー溢れるパフォーマンスには目を見張るものがありました。あたりが暗くなる頃には電気がついた旗頭が明るく道を照らします。フィナーレでは、東から「なぎなた」、西から「鎌」を持った武者が板舞台に乗せられてきて、綱の中央で勇壮な「ツナヌミン」という武闘演技で盛り上がりました。そして最後は毎年恒例とのことである、綱引きにも参加しました。

自己研修

夜にはご飯を食べつつ、自分たちでさまざまな事について話し合いました。この研修を通して感じた事、東大での生活について、学問への向き合い方、将来どのようになりたいのか、などなど真剣な議論が飛び交いました。普段生活する中ではこのような濃密な時間はとれないので、この研修に感謝です。
そして1日はまだ続きます。先日伺った、ビーチクリーンを行なっている田中さんがバーで1日店長を行なっているとのことでお邪魔してきました。先ほどまで話していた自己研修の内容を踏まえつつ、実際に石垣島で生活をし活動をされる大人の方と意見を交わすことで、より深く研修を見つめ直すきっかけとなりました。本当に素敵な研修でした。ありがとうございました。









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