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わたしと日本語と英語

26歳でLondonに行って、27歳の時に盛岡に帰ってきた。
英語は使って生活していたけれど、たくさん話せるわけではないし、暮らしている間、私はずっと英語が下手な日本人だった。
英語以上に、相手を理解しようとする気持ちと、「わたしはわたし」、とどう思われるかを怖がらない気持ちばかりが育って、帰国した。

それでも、その後の生活で英語や英語で考えた時の日本語にはない思考、それらをツールとした人間関係は私に影響を与え続けた。
最近になって、それを知る、ものづくりをする友人達に、ある英文を創ることを誘われた。それは、人が見るものだったり、商品につけるものだったり、まだ考えている途中だったり、いろいろ。
友人が創るものに使う文章を英語で考えることは、私にとって楽しい作業だった。

ただ訳すと違うものになるし、彼らが考えていることや普段話していることを踏まえて文章を考えた時、日本語の方が美しいからもったいないけどこれは却下、と思うこともある。
彼らと知り合って10年になるが、その時間の中で話したことや起こったことを考えて、今の彼らをよく見て、考えているだろうことを言葉にするのはとても面白い。
もし他の誰かに「つくって」と言われても、すぐに「いいよ」とは言えない。限られていることだから、機会がくるたび、楽しいなおもしろいなと思いながらやっている。

少し前に連絡をもらって、一緒に考えた言葉があった。
いくつか候補があったけれど、彼は、want to be your sideを含む言葉を選んだ。
とっても素敵なタグになっていて、私もとっても嬉しかったから、写真に撮った。実際のところ、彼が今考えているコンセプトや選んだこの言葉は、私が彼らにずっと思っていることそのものだった。
大人になってから出会う人は少ない、親しくなる人はもっと。
彼らは、この小さな街で見つけた、なくてはならない私のpieceだ。
いつも味方でいるよ、考えや立場が違う時も、あなたがどういう時でも、ここにいなくても。
10年の間には良い時も悪い時もあって、たくさんの人と私たちは通り過ぎたけれど、今日も私はそう思っているよと、時々誰かに教えたくなる。

言語は面白いなと、いつも思う。
英語も日本語も、ずっと私を助けてくれた。
たくさんの人が今まで私を助けてくれたのだけど、全部の始まりは、日本語と英語だった。
いつか、私が絶対日本語で言うのが1番美しいと思っている言葉のいくつかを、英語にして伝えてみたいなと、友人達が考えたコンセプトや商品を見ながら思った。

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