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Netflix『幽☆遊☆白書』は、邦画史に残るアクションムービー


神轢かれシーン

 話題になってるし、とあえず一話を見てみるか、と見始めた今作。その後、5話をイッキ見するきっかけとなったのは、幽助がトラックで無残に轢かれるシーンだった。こういうシーンは、空を映して音だけガッシャーンというのが定石だが、めちゃくちゃしっかり轢かれていた。最初の激しい衝突後、タイヤの下に巻き込まれ、その回転に合わせて体が何回も捻られる。その間まさかのノーカットである。轢かれ終わったら、顔には5秒前にはなかった大きな赤い傷跡がしっかり付いている。この神轢かれシーンに、僕自身惹かれてしまったという訳だ。

最恐のいじめられっ子

 第一話から与えられたインパクトは無論それだけではない。いじめられっ子が、魔界虫に規制され妖怪化した際のアクションもこれまたとんでもない。地を這うような移動方法は本当に衝撃的でどうやったら人間にこんな動きをさせることができるのだろうと本当に感心してしまった。VFXの技術も勿論異次元なのだが、あのいじめられっ子の俳優さんが相当凄い。立ち姿や動きが、『メタルギアソリッドV ファントムペイン』のスカルズのような恐ろしさを放っていた。恐怖をかき立たせるゾンビアクションの最高峰と言ってもよいのではないだろうか。

邦画史に残るVFXムービー

 本作の魅力の重要な部分を支えている一つがやはりVFXの技術だろう。今作では、ドイツの会社であるScanline VFX社から坂口亮氏を起用し、海外のVFXスペシャリストとコラボした制作体制を取ったらしい。その結果、邦画史上見たことのないアクションシーンの誕生に繋がった。誰もが慄いた戸愚呂弟のパンプアップは新技術であるボリューメトリックという手法を使っているという。日本の作品で、このようなハイレベルなアクション映像をもっと見られるようになる日が来ることに期待を寄せる。


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