IT営業マンが副業で介護のアルバイトを2年間やって学べたこと

公開の場所に記事を書くの(ほぼ)初めてです。

いろんな思いがあって、タイトルの通り、普段フルタイムの正社員(の中でも業務量が多めの仕事)をしながら、土曜日だけ介護施設(デイサービス)でアルバイトをしてきました。

ぜんぜん慣れない環境と副業という立ち位置で2年間働いてみて

ここでしか学べなかったことがあったと思い、ちょっと目につくところに長々と記事を書いてみました。

まず結論から先に言ってしまうと、私がこの2年間の介護のアルバイトから
で学んだ2つのことは、

①本業(営業の仕事)を頑張ろう!
②良いおじいちゃん/人間になろう。

の2点です。
(てか、いきなり過ぎてぜんぜんピンとこないですね)

もちろん副業のデメリットもたくさんあるので、全員や全ての会社・業種の方にオススメできるものではないですが、自分の副業の学びをこうして記事にして公開することで、本業以外の仕事にも関心のある会社員や、
副業に懐疑的な経営者にも参考にしていただければと思います。

最初に自己紹介

●スペック
・6大学卒(商学部)・30代・独身
・1部上場のIT企業勤務の正社員
・東京出身だけど地方に転勤して営業マネージャー(部下4人)

●やったこと
・本業でITの営業をしながら、全く畑違いの福祉事業所(デイサービス)で、土曜日を中心に週1回程度アルバイト勤務。

つづいてココに至るまでの経緯

会社で副業が原則OKに
→よし、なんか副業やるぞ、と思っても、自分に営業/IT以外のスキルも知識も人脈もないぞ。
→営業/ITなら副業できそうだけど、本業との線引きが難しいからイヤだなー。
→それなら、いっそ全然関係ないことに挑戦してみよう!!
→よし、福祉/介護だ!

なぜ全くの畑違いの中から、福祉/介護をやろうと思ったかというと、、、

たぶん私のことを知っている人(ホスピタリティとは無縁ののPUSH型の営業人間)からすると、
意外な選択だと思います。
就職のとき、福祉は一番遠い業界だと思ってました、それはその時も同じでした。

でも、副業だからこそ、全く違う分野で普段できない経験を
するのもいいのでは、と思ったからです。

あと、いちおう、真面目な理由もあります。

・福祉業界はIT活用が遅れているので、将来的にビジネスチャンスある。

・自分が苦手(という認識はしている)なホスピタリティってやつを高める。

・自分自身のイメージアップ
(なんか福祉/介護の仕事している、ていうとイメージいいですよね。の●ピー的発想ですが。。。)

あたり。

なにはともあれ、福祉をやるって決めて、でも資格が必要だって知って、
そこから真面目に3ヶ月くらい専門学校通って「介護職員初任者研修」という資格をとって働き始めたのが2017年5月。それからなんとか2年継続しました。

職場・仕事内容・一日の流れはざっくりこんな感じです。

働いている職場は18人まで収容できる小規模デイサービスで、

・朝:朝礼で、その日のお客様(利用者様)の体調や近況を共有。
   その後、車で送迎
・午前中:体操や軽い運動、お風呂の介助
・午後:テレビを見ながら将棋したりトランプしたり雑談
・たまに:外出をして花見や水族館などのレクリエーション
・夕方:簡単に帰りのご挨拶で一日を振り返をして車で送迎
・最後:スタッフで手分けしてフロアの清掃をして解散

といった感じです。しかし今でこそ慣れたけど

・車椅子を押したり、
・他人の洋服を着せたり、脱がせたり
・お風呂で背中流したり
・時々ですが、排泄のお世話をしたり。

全部ほとんど未経験だったので、何をやってもうまくいかず
最初の頃ははいつクビにされるかビクビクしながら働いてました。

世間話もぜんぜんうまく盛り上がらないし。。。
(今では慣れましたが、かなり大きい声で話さないと聞いてもらえないとか)

でも通所のデイサービスなので、重度な要介護者や重い認知症の方はいないし、ちゃんとした管理者/相談先が常にいる職場なので初心者の自分でもなんとか始めることができました。

そして、おかげさまで2年続けることができて、幸い(?)なことに、「こいつはぜんぜん仕事できないけど、まぁ悪気はないし、これでも一生懸命やっているらしい」というのが他のスタッフやお客様(利用者様)にも理解してもらえたので、なんとかクビにはならずに、ここまで続けることができました。

たとえば最近あって、嬉しかったことは、

 ・ぜんぜん名前を覚えてくれなかったおじいちゃんがやっと覚えてくれた。
 ・私が本業の仕事で載った新聞記事を見つけて、その切り抜きを持ち歩いてくれて、家族や赤の他人に自慢してくれてる  

という感じで、毎日、大小様々なやりがいを感じることがあります。

本業が忙しくなったりして、何度か辞めようか迷うタイミングはありましたがなんだかんだで続けられているのは、普段の仕事とは全く違う環境の中で
「心の洗浄」をしに土曜日に通っている感じになってます。

で、最初の話(本題)に戻ります。

これらの経験を経て、色んなことを学んだり、経験したのですが、
まずは副業を通時て世界が広がったこと、その中で特に以下の2点がこの仕事(副業)をしなければ学べなかった一番大きなことだと思っています。

①本業(営業の仕事)を頑張ろう!
②良いおじいちゃん/人間になろう。

一個ずつ解説します。

①本業(営業の仕事)を頑張ろう!
2年間やってみて、自分はとことん介護の仕事向いてないなー、と思っています。特に初期の頃は、仕事や気遣いができなすぎて冗談抜きででクビにされるかも、とビクビクしてました。

何をしてもうまくいかないし、気遣いもできない。

でもこんな自分でも、普段(営業)の本業の営業ではそれなりに実績が出せていたりとか同僚とか部下に「もっと付加価値の高い提案しようよ」的な偉そうなことを言えたりするんです。

これは能力や経験値の問題だけではなく、人には向いている仕事と向いていない仕事があるのかな、と。

学生や若い時に、この向いてない仕事の経験(介護)をしても、単に、自分が使えないだけだなー、と認識して社会に出るのが不安になって終わりだったと思うのですが、社会人として10数年働いて、それなりに自分がやれることの領域(強みや自信)をもった状態で、「全く向いてない/異分野」の仕事をする経験って、普通の人はなかなかしない/できないと思います。

そんなわけで、全く異分野の仕事で働く経験を経て、いま、それなりに向いている仕事(→営業)に就けていてよかった!
よし、今の環境におごらずに、もっと本業で頑張ろう!!と思った次第です。

②良いおじいちゃん/人間になろう。

月数回でも、2年続けると、それなりにお客様(利用者様)のことを知ることができます。中には、認知症で、私のことをほとんど理解していない人もいますが、こちらは、利用者(お客様)の性格や考えていることを理解しています。

で、なにか出来事があった時(ちょっと助けてあげた時や、誰かがミスした時)の反応って高齢者の方の場合、その人の人格が多分に影響します。

・ずっとニコニコしながら感謝やお礼の言葉をいうひと
・ことあるごとにスタッフに文句言ったり、他の利用者といざこざを起こす人

もちろん前者でありたいですが、歳をとってから自分を変えるのは非常に難しい。。。

なので(ギリギリ?)変えられる今のうちに、
少しでも感謝やミスした時に許せる人格を形成したいな、と思います。

ちょっと大きな話になって、伝わりづらいですが、赤の他人のお世話を2年間して、いろんな方と接して、「嫌われるようなおじいちゃんにはなりたくないな」というのを身をもって学ぶことができました。

ひとまず、学びは以上です。

これらのことって、ITの営業という一つの世界や得意な仕事だけをしていたらと学べなかったことで、金銭的なこと以外にも、自分の時間にこうした経験ができる副業って素晴らしいものと思います。

ぜひ、副業をやりたいけど、迷っている人にはまずはなんでもいいから始めてみようということ、

社員の副業に否定的な企業の経営者には意外とこんなメリットもあるんだよ、ということ

あたりを知っていただければと思います。

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