うるさいくらいの血流が

いつか海になると

夢見る胚は

まだ眠る力がない


こだまする声は

まだよろこびもかなしみも

乗せていない

名前のない胚を

すこし揺らす


がたがた ごとん

たらり ぷつり

生きているだけで

絶え間なく鳴る音

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