胚
うるさいくらいの血流が
いつか海になると
夢見る胚は
まだ眠る力がない
こだまする声は
まだよろこびもかなしみも
乗せていない
名前のない胚を
すこし揺らす
がたがた ごとん
たらり ぷつり
生きているだけで
絶え間なく鳴る音
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うるさいくらいの血流が
いつか海になると
夢見る胚は
まだ眠る力がない
こだまする声は
まだよろこびもかなしみも
乗せていない
名前のない胚を
すこし揺らす
がたがた ごとん
たらり ぷつり
生きているだけで
絶え間なく鳴る音
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