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クラフトマンシップとの語らい

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西村邸に関わってくださった奈良のアーティストに、主宰の杉本がインタビューする対談記事。個性豊かなクラフトマンシップ=「おだやかな生産の中に濃厚につまった、誇りと願い」をお伝えしま…
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2022年3月の記事一覧

クラフトマンシップとの語らい―第5編 漆作家・阪本修さん③

漆作家 阪本修さんへのインタビュー、その③です。 その①はこちら その②はこちら 自分が注いできた技術とか時間を肯定して欲しい 杉本 ―先ほど、日々の製作の中で次にやりたいことが見つかるという話が出ましたが、今後の長期的な目標はありますか。 阪本 「気持ちとしては、そろそろ公募展に出す一点ものを作ってみたいという思いはあります。 今まで、手に取ってもらえる値段の中で表現してきたことも面白いけど、『いまの自分の時間と技術と神経を全部注ぎ込んで作ったら何ができるんやろう。』

クラフトマンシップとの語らい―第5編 漆作家・阪本修さん②

漆作家 阪本修さんへのインタビュー、その②です。 その①はこちら 自分が作るなら、身の回りで使うものを作りたい 杉本 ―奈良に帰ってきてからは、すぐにご実家の仕事を手伝われたり、自分の仕事を始められたんですか。 阪本 「いえ、恥ずかしながら、何の伝手もない状態で帰ってきて、最初の頃は何をしていいのかわからなくて。 技術を持っているという自負はあったので、とりあえず気合いを入れて作品を作って、公募展にエントリーしたんです。ありがたいことにそれで賞を頂けて、『俺、この世界で

クラフトマンシップとの語らい―第5編 漆作家・阪本修さん①

こんにちは。西村邸の杉本です。 西村邸に関わってくださる作家さんへのインタビュー不定期連載【クラフトマンシップとの語らい】。第5回は、漆作家の阪本修(さかもと・おさむ)さんにお話を伺いました。 阪本さんは、奈良市出身で、いまも奈良で活動を続ける漆作家さんです。(プロフィールやお仕事は、こちら↓からどうぞ) 4月2日,3日に西村邸で開催する【工藝合宿】と題したイベントに、ワークショップ講師兼お茶会の亭主としてお越し下さいます。 当日は、漆に触れてお箸塗りを体験するワークショ