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クラフトマンシップとの語らい

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西村邸に関わってくださった奈良のアーティストに、主宰の杉本がインタビューする対談記事。個性豊かなクラフトマンシップ=「おだやかな生産の中に濃厚につまった、誇りと願い」をお伝えしま…
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2020年4月の記事一覧

クラフトマンシップとの語らい―第3回 一刀彫作家・ヒガシダモイチさん(第4章)

【クラフトマンシップとの語らい】ヒガシダモイチさんへのロングインタビュー、いよいよ最終回の第4章です。 『NARADOLL HIGASHIDA』、そして『西村邸』、それぞれのビジョンに切り込んでいきます。 『一刀彫本来の姿』とは杉本 ―ビジョンっていう言葉がさっき出ましたけど、いまの『NARADOLL HIGASHIDA』のビジョンはどういったものなんでしょうか。 モイチさん「『一刀彫本来の姿を目指します』っていうのが、NARADOLLの一番のビジョンやね」 ―『本来の

クラフトマンシップとの語らい―第3回 一刀彫作家・ヒガシダモイチさん(第3章)

【クラフトマンシップとの語らい】ヒガシダモイチさんへのロングインタビュー、第3章です。 話題はいよいよ、いまの時代に“手作り”をする意義へ。それを語る中で、山村の暮らしにも踏み込んでいきます。 工藝の“気持ちよさ”は、上り坂でペダルを踏み込む力になるモイチさん「ボクから逆に聞きたいねんけど、杉本君にとって工藝ってなに? 一刀彫や工藝にどういうイメージを持ってる?」 杉本 ―うーん、改めて聞かれると難しいですね。 「難しいよね。前に話したとき、杉本君が『西村邸自体を工藝的

クラフトマンシップとの語らい―第3回 一刀彫作家・ヒガシダモイチさん(第2章)

【クラフトマンシップとの語らい】ヒガシダモイチさんへのロングインタビュー、第2章です。 第1章は、ご自身が立ち上げたブランド『NARADOLL HIGASHIDA』の指針が決まるまでのお話を、ひな人形業界や、アーティスト性なども絡めながら聞かせていただきました。 第2章は、動き始めたNARADOLLが、どうやってお客さまに届いていったのか。そしていま現在、大切にしていることが語られます。 意外なマッチングを生み出す、批評の重要性杉本 ―いまNARADOLLを喜んでくださる“

クラフトマンシップとの語らい―第3回 一刀彫作家・ヒガシダモイチさん(第1章)

こんにちは。2回目から少し時間が空きましたが、『西村邸』杉本雄太によるインタビュー企画【クラフトマンシップとの語らい】第3回です。 今回のお相手は、奈良一刀彫作家のヒガシダモイチさん。2019年末に西村邸で、大阪のクリエイターさん達を招いての、体験会&展示会を開催してくださいました。(当日の様子はこちら。) お爺様から続く工藝作家の3代目でありながら、柔軟な感性を持つモイチさんの人柄は、ご自身のブランド『NARADOLL HIGASHIDA』の、親しみやすい世界観にも現れ