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法務からセールスに転身してみて

これは法務系 Advent Calendar 2018のエントリーになります。
アーリー(@NH7023)さんからバトンを受け取りましたマイニチぱみゅぱみゅ(@Utastm)です。よろしくお願いします。

もともとシステム開発の会社で法務をやっていましたが、たまたま自分自身が非常に興味をもったBtoB SaaSビジネスがあり、法務採用ではないものの「(法務がわかる)営業」として採用されたので、今後のキャリア等も考え、法務から企画兼営業に転身しました。営業に転身してみて、まだ日が浅いのですが、企画兼営業サイドに身を置いた雑感を書いてみようと思います。

目次
・法務の知識や経験は役立つ?
・プライシングやビジネスモデルの深い理解が大事。
・営業には営業の立場がある。。
・最後に。

法務の知識や経験は役立つ?

法務の知識や経験は確実に役に立ちます。契約書をしっかり読んで法的リスクを抽出するのはもちろん、自分でドラフトすることもできるのは当然ですが、やはり問題点の整理・分析、課題の設定の仕方という論理的な側面は強みになります。営業で売り込むにも、顧客の現状からヒアリングして、課題を抽出し、自社のソリューションが課題解決にどう資するのかという説明を論理的に説明できるかという点は重要になります。
お客様のほうで社内決裁を取らないといけないようなケース(ほとんどですが)、法務時代に法務の業務改善のために施策の社内決裁をとった経験(誰に話しを通せばよいかを見極め、その根拠やロジックを整理して、根回しも含めて、動くこと)も生きています。
新規ビジネスの企画の際にも、どの辺の法令が問題になりそうか勘所はつかめますし、元法務だけに自社法務とのやり取りは比較的ストレスがないように感じます。

ビジネスモデルやプライシングの深い理解が大事。

SaaSビジネスは、「顧客」に利用しもらい、「顧客」の価値を高めるものでなければ、なりません。そのため、顧客の現状から課題を抽出し、課題を解決できるものか、「顧客」が求める結果とは何かという観点のほか、その課題解決が自社のビジネスとして成り立ち持続可能なものとなるかというビジネスモデルは非常に重要になります。ビジネスモデルを理解しているだけでなく、自社のビジネスに落とし込めるかという点が非常に重要です。
また、適切なプライシングができているかという点も非常に大事です。適切なプライシングができていれば、それをテコに会社は大きく成長できる可能性があります。適切なプライシングに合わせてアップセル、クロスセルをどう組み合わせ、「顧客」に選ばれて利用しつづけてもらえるか、常に考えが尽きません。
このような検討は、法務以外の職種に転身してからで、他のSaaSビジネス事例や本から学びながらという形で実践していくほかありません。

営業には営業の立場があるけど。

法務との違いは、やはり直接「対顧客」との折衝がメインになることです。法務のときは、顧客との折衝はほとんどなく、もっぱら事業部とのやり取りがメインでした。
法務のときは、「顧客」と直接やりとりをする営業担当者の気持ちを理解してあげようとしていましたが、やはり実際に自分が当事者になると違いますす。
本当に無理難題をいってくるお客様もいらっしゃって、ビジネス上の立場の弱い会社の営業だと、いろいろと不利な条件を持ち帰ってくるのもわかります。また、会社としては今後の会社の成長のため、多少は無理しても引き受けないといけない案件もあり、リスクは承知の上で、引き受ける前提条件を開発リソースやリスク低減策を加味したうえで、うまく提示するなどかなり知恵が必要になります。
リスクを承知の上で、引き受けないといけない場合に債務不履行を避けるための前提条件の整理や「顧客」の協力をどこまで引き出すかという点については、ビジネスを理解している法務がいると「超」心強いと思います。
営業には営業の立場があるというのは当然ですが、「法務」が企画の上流段階から入って、少し「客観的な」観点を交えつつ適切なアドバイスができると、助かる事業部の担当者はいるのではないでしょうか。

最後に

法務から転身して、まだまだ学ぶべきことが多く、てんやわんやな毎日ですが、法務以外の世界も思いのほか楽しいです。いきなり転職というのは、相当覚悟がいるので、法務以外の世界を見てみたいという方は、日々相談にくる事業部の担当者としっかりリレーションを築いて、現場を(疑似体験でもかまわないので)知りながら、業務を行ってみるといいのではないでしょうか。

次は(@HiBi)さんにバトンを渡します!





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