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カイカイ君との戦い!

「あぁ~かゆ~い、たまらん」

最近、乾燥肌からくるかゆみと戦っている。僕はカイカイ君と呼んでいる。

カイカイ君は突然やってくる。

無意識にチョロチョロ、ポリポロ搔いてしまうと、さあたいへん。そこからかゆみが湧いて止まらなくなる。カイカイ君との戦いの始まりである。

主戦場は、右わき腹、直径約5cmの範囲。初期段階の対応を間違うと戦線が拡大し、トンデモないことになる。

最善策は、掻かないこと。そして、かゆみが治まるまで耐えしのぐこと。

しかし、これがなかなか出来ない。

蚊に刺されて掻かなかったことはない。このかゆみを耐えしのぐ、そのためには、確固たる意思が必要。そんな崇高な意思が僕にはない、無理な話。

そこでまずは、

作戦その1
指の腹でゆっくり擦り、かゆみをやわらげて誤魔化すことを試みる。

「あ~あぁ、きもち~いい」っと癖になりそうなこの感覚。

この境地は、肉体労働した後の全身オイルマッサージや、極寒の中、一日中歩いたあとの温泉に匹敵するのではないか。

同時に脳内に快感物質の分泌と、全身に微弱電流が伝播する。

しかし、ここで絶対にしてはならないことがある。

掻くのはあくまで指の腹で、決して爪を立てて掻いてはならない。この禁を犯せば、それはカイカイ君を迎え入れ、リーチ一発、即、敗北を意味する。肌を気づ付けず、いかに収束させるかが重要だ。

これでダメなら、

作戦その2
乾燥肌必須のお助けアイテム、保湿クリームを使う。塗ってガマン、塗ってガマンのルーチン作業で鎮静化を待つ。

ここまですれば、かなりの確率でカイカイ君を停戦へと導くことができる。

だが、このお助けアイテムは、基本的に持ち歩かない。

ハンドクリームならまだしも、想像してみてください。
例えば、駅のホームで中年男が右わき腹に保湿クリームを塗っている姿。

信号待ちで塗っている姿を。

このご時世、この異様な光景はレッドカードまっしぐら、職質は確実だろう。だから、使いたくても使えないのである。

カイカイ君は時・場所を選ばず、なんの前触れもなく宣戦布告してくる。

掻く快楽と我慢の狭間で理性と感情が高次元で葛藤する。

右わき腹、直径約5cmの範囲の主戦場の中で、カイカイ君との戦いをいかに収束させるかかガキなのだ。

カイカイ君を完全に無視できるほどの強靭な肉体と精神を僕は持ち合わせていない。

この場合、作戦その1の方法で持久戦に持ち込むのが得策だ。

掻くときはゆっくりお地蔵様の頭を撫でるように、いたわりながら擦る。

功を奏すれば、この戦いも停戦に持ち込める。

カイカイ君とは、毎年、戦っている。うまく付き合う方法は無いものか。
暗中模索の日々が続く。

話してわかる相手ならば、話し合いによる解決を切望するのだが・・・。

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