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皮肉の舌(タン)を過呼吸

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松平雅楽守のダークな本質が端々に漏れてしまっています。ひねくれて星を見上げた僕なのかどうかは定かではないです。読めば読むほど、コイツ性格悪いんだろうなぁ…て思います。他ならぬ松平… もっと読む
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2022年6月の記事一覧

皮肉の舌(タン)を過呼吸

余裕【よゆう】① せっぱ詰まったときほど持つべし。一休さんはそう教えてくれる。 ② 「まぁ、何とかなるさ」という気分。惜しむらくはたいてい何ともならない。 ③ もっとも、なんともならないくらいの時分にお気楽でいられるのが真の余裕というものだろう。無論、なんの解決にもなっていないのだが。

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バッシング【bashing】① 直訳すると「わたくし現在歯医者に通っておりますの」の意。 ② 公に認められたいじめ。マジョリティというバックボーンをタテにしているだけに陰湿、かつタチがわるく、概ね醜悪ですらある。

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琵琶法師【びわほうし】① 死人を弔うことだけの生活に飽きてしまった人たち。 ② 兼業坊主。 ③ 鎌倉時代のミュージックシーンを彩る、剃髪した流し。レパートリーは概ね『平家物語』1曲に限られているが、リスナーからの苦情はさほど多くはない。むしろ、随喜の涙を流しつつ、おひねり代わりに演者の耳を頂戴していく…などというケースもあるらしい。( ̄∀ ̄)

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臨機応変【りんきおうへん】① かろうじて失敗しなかった「出たとこ勝負」とか、たまたまうまいことハマった「行き当たりばったり」を「臨機応変」と表現する、まさにそのこと。

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過信【かしん】① 自信の一歩先を行った気分。たいてい、ろくでもない結果がまっている。 ② ただし、過信がろくでもない結果を生むのではなく、ろくでもない結果に終わったから「過信」と非難されるのだ。成功し続ける限り、どんなに無茶でどんなに無謀であっても、それは「大胆不敵」と解釈され、賞賛されすらする。

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策士【さくし】① 先の先まで読めるが、往々にしてその一歩先までは読めない人。 ② ウラのウラをかいたつもりが、思いっきりオモテになってしまう人。 ③ 人間、何事も考えすぎはよくない。

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水魚の交わり【すいぎょのまじわり】① 原典は『三国志』。親子ほど年の離れた、それも新米の軍師である諸葛亮に、君主であり義兄でもある劉備があまりにチヤホヤなのに嫉妬を抱いた関羽、張飛を、「予と孔明は『水魚の交わり』。なくてはならない存在なのだよ」と劉備が諭したことが由来。 ② この言葉は地味に深い。即ち、魚にとっては水の有無は死活問題だが、水にとって魚の有無はさして重要ではないからだ。この場合、魚が劉備であることは言うまでもない。 ③ 現代、この成語を引用しようとするインテリさ

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人間【にんげん】① 腹が減ってなくても食事を採り、食用に供するワケでもないのに他の生物を殺し(時に自らの種族の命も含む)、子孫を残すためでもないのに生殖行為をするという、きわめて非生産的な生物。これで万物の霊長とは、片腹痛いと正露丸。

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運命【うんめい】① 偶然が三度ばかし続いた後にそうではないかと感じる気分。ただし、それが本当に運命なのかどうかは、その偶然が四度目にも続く必要があるし、確信するためには五度目を待つ必要がある。 ② こうして無限に続く(x-1)度目の「偶然」を目の当たりにしてなお、科学はx度めの「偶然」を要求し、ボロボロの勝利を手にするのである。そう、科学とはガマン強いのだ。

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仇討ち【あだうち】① 明治に入るまでは至極当然だった「やられたらやりかえせ」ルール。今、合法化されると『金田一少年の事件簿』の大半が「事件」でなくなってしまうので、合法化されない。

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絵馬【えま】① お寺に願い事をするときにもっとも安上がりな奉納物。 ② その名のとおり、もともとは板に馬の絵を描いていて、実際の馬の代わりにお寺に奉納されていた。これだけでもけっこう図々しい簡略化だが、現代では、奉納される馬すら描かれなくなり、願い事だけがぶしつけに書かれるようになっている。この図々しさを、神さまは一体どう思っておられるのだろう。 ……そりゃ、願い事が叶わなくても文句を言えた筋合いではあるまい。      ↓用例:これはこれでどうかとは思うが……

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キャッチ & リリース【catch and release】① ゲームフィッシングとやらが標榜する残酷な基本的理念。言うまでもなく、フィッシングの基本的理念とは「キャッチ&イート」であり、仮にその行為にゲーム性を見出すとしても、「eat」こそが敗者(魚)に対する最低限の礼儀である。 ② 一度釣り上げたあとで逃がしてやるということに万一慈悲だの博愛だのと小賢しいことを感じる人は、自分が食べた菓子パンに縫い針が混入されていても決して文句を言ってはいけない。

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秩序【ちつじょ】① いいトシをした大のオトナが、道端で拾った10円玉を最寄りの交番に届けること。 ② 自転車で左折する時は、右手をヒジから直角に曲げ、手の先を上に向けつつ行うこと。 ③ 車が全く来ない深夜に、押しボタン式信号機のボタンを押し、手を上げて横断歩道を渡ること。 ④ ……ということをされたと思しき人気も何もない無人の一本道で、赤信号待ちをしている車のワタクシ。

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健康【けんこう】① 睡眠が充分とれ、寝起きがさわやか、毎日の食事が美味しく、日々の生活に何ら思い悩むこともなく、体調にすぐれ、気力が充実していて、心身ともに快調……という病気の一種。 ② 本当の健康とは、自分が健康だと気づいていない状態のことを言う。