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10月のプレイ記録(スタンダード/ティムール,緑単)

こんにちは。お久しぶりです。

『イニストラード:真夜中の狩り』リリース直前にリミテッドの環境予想を書きましたが、9月中多忙につき、イニストラードリミテッドは全くプレイできていません!!

かわって10月はスタンダードにフォーカスしてプレイしました。

『フォーゴトン・レルムドラフトまとめ編』にて、「レベルアップ(Lv.30→40)したい!!」と書きました。スタンダードは最もプレイされているフォーマットで、その分参考にできる情報や文献も多いです。

細く長く?十数年マジックを触ってきましたが、ここらでひとつ、気持ち新たに学び直そうと考えました。初心に帰るという意味でも、久しぶりにスタンダードにちゃんと目を向けようと思います。

これまで構築は、ダイナミックな「下環境」が好きで、スタンダードをしっかりプレイした記憶があるのは「2014年のタルキール覇王譚…?いやもっと前??」という感じでしたが、基礎からマジックを学び直すため、久しぶりにスタンダードに向き合ってみることしにしました。

詳細なデッキテクなどは既にたくさんあると思いますので、どういう経緯で選択とチューニングをしていったかの記録が中心です。

▼マジックの“プレイスタイル”

突然ですが、みなさんはマジックの“プレイスタイル”って、どこに現れると思いますか?(「ガチ」「カジュアル」とかじゃなくて、「アグロ」「コントロール」とか、そういうやつです。)

ぼくは一言で言うと「各アーキタイプが抱えるリスクのうち、どれを許容する/しないか」だと考えています。

プレイ中に現れる「こういう局面でアタックするかしないか」「追加のクリーチャーを展開するか全体除去をケアして温存するか」というような分岐に″プレイスタイル”が出るという考えもあるかもしれませんが、プレイ中の選択は、確率を突き詰めると“正解”があるとぼくは考えます。
かの殿堂プレイヤーJohn Finkelも「『いいプレイ』というものは存在しない。あるのはたった一つの『正しいプレイ』だ」と言ったとか言っていないとか。自分の誤った判断を、”プレイスタイル”という言葉で甘やかしてはいけないと、日々自戒しながら生きています。

その点、デッキの選択・調整には個人の「価値観」が強く出せると思います。
特定のフィールドで、ある程度強さが似通ったデッキAとBがあったとき、どちらを選ぶかの基準になるのは、「どういう負け方をしたくないか」だと思うのです。

ぼくが許容したくない負け方は、「ダイスロールで後手とらされて負け」「ダブマリで負け」「マナフラッドして負け」と、「構えあって長期戦にもつれこんだ挙句相手の方が上手くて負け」です。
「いや、みんなそうだろ笑」とおっしゃるかもしれませんが、例えば1マナクリーチャーを詰め込んだ白ウィニーのようなデッキは、最初の3つのリスクが上がるかわりに、高速で相手を倒すというリターンを取りにいくデッキです。

ぼくが構築デッキを選ぶとき、特に重視したい条件は以下の4点。

1.後手でも強いカードを使う
防御時にスタッツで劣る線の細いクリーチャーや、マナを構えないといけないカウンターよりは、攻防に活躍できるクリーチャーや、自信よりマナコストが上の脅威を処理できる、軽い除去を評価します。軽いマナ加速も、先手後手を入れ替えるカードです。
ex.タルモゴイフ、ラノワールのエルフ、稲妻、意志の力
2.マリガン耐性がある
1枚あたりの効果が高いカードを使いたいです。軽いアクションを重ねて手数で勝負するようなデッキは、マリガンによってカードが減ることで、強さが下がります。マリガンのビハインドを取り返せる仕掛けを持ったデッキがいいですね。
ex.ウルザトロン、霊気の薬瓶、精神を刻む者,ジェイス
3.マナフラッドに耐性がある
特にリミテッドでは、ぼくもすぐ「フラッドして負け」と言ってしまうのですが、構築ならマナフラッドの対策はいくらでも用意できます。トップデッキ勝負になった後で土地を引いても、喜べるデッキを選びたいです。
ex.ミシュラランド、石鍛冶の神秘家、緑の太陽の頂点

4.積極的にゲームを作れる
ここまでの3つは、コントロールデッキにあてはまると思いますが、4つ目の理由から、後ろ向きなコントロールデッキは使いたくありません。
長期戦になるコントロールのミラーマッチを自分より強い相手とやることや、将来的に複数ラウンドの大会に参加するときに1ラウンドに時間がかかって疲労の蓄積が大きくなるのは、回避したいリスクです。

しっかりとアグレッシブな行動がとれるが、賞味期限の短い線の細いカードは使わない。いわゆる「ミッドレンジ」と呼ばれるデッキを使うのが、ぼくの”プレイスタイル”です。


▼緑単でスタート

前置きが長くなりました。今回、条件2,3,4に当てはまる、スタンダードの強力カードとして目を付けたのが、《レンジャー・クラス》と《エシカの戦車》です。(いま冷静になって見ると、どちらも1で大幅減点なのですが…。)

この2枚をしっかり使えるデッキとして「緑単アグロ」を選び、ブロンズ帯からラダーをスタートしました。

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【10月7日】7-2
セレズニアランプ xx
アゾリウステンポ OO
緑単 xx
セレズニアアグロ OO
イゼットダイス OO
ラクドスサクリファイス OO
青黒コントロール xOO
エスパーコントロール OxO
グリクシスコントロール OO

【9日】4-0
白黒天使 OO
エスパーコントロール OO
イゼット天啓 OO
青黒コントロール xOO

【10日】4-0
エスパーコントロール xOO
赤緑狼男 OO
黒緑サクリファイス OxO
黒赤サクリファイス OO

【11日】3-0
白単 OxO
黒単サクリファイス OO
白黒天使(英雄たちの送り火) xOO

このあたりはブロンズ~ゴールドなので、トップメタではなく好みのデッキを使う人も多く、単純なデッキパワーでモリモリ勝っていきます。
黒系ミッドレンジを《トロール》や《戦車》でぶち抜きながら、「強いカード使うって大事だなぁ」と思いながらやってました。アグロなのにコントロールを余裕をもって乗り越えられるの、気持ちいですね…

【12日】1-1
白単 xOx
イゼットドラゴン OO

【14日】 2-0
スゥルタイサクリファイス OO
緑単 OxO

【16日】6-2
マルドゥアグロ OO
マルドゥアグロ OO
イゼットドラゴン OO
イゼットドラゴン xOO
黒単サクリファイス OO
イゼットドラゴン xOO
イゼット天啓 xx
シミックランプ(リーア) Oxx

【17日】4-3
イゼットドラゴン OO
青黒コントロール OO
ジャンドミッドレンジ Oxx
アゾリウス天啓 xOO
グルールミッドレンジ xOx
緑単 OO
青赤デルバー xOx

ダイヤ帯を目前にブレーキ。このあたりで、アグロや、自分より重いミッドレンジ、《リーア》を使ったデッキに負け出します。ちょうど世界選手権が終わったあたりですね。

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▼ティムールトレジャーへ

問題だと感じたのは以下の点。

・バウンスの流行
《ゼロ除算》と《消えゆく希望》。緑単はマナカーブ通りに展開するデッキなので、2ターン目、3ターン目の動きをバウンスされると、プレイし直すターンのズレが大きくなります。特に主力である《トロール》はバウンスされることで、動きが完全にダブついてしまいます。《送還》は本来構築級のカードではありませんが、緑単対策で注目を集めました。
・マナブーストとリーア
バウンスの流行を後押ししたもう一つの要因であろう《溺神の信奉者、リーア》。あるいは《予想外の授かり物》を多数採用した「チェコ天啓」の登場で、対イゼットの勝負になるターンが少し前になり、「ヴェールで差し切る」という緑単のプランに不安が出てきました。
・軽い干渉手段の乏しさ
緑単の除去は格闘に寄っているので、除去を打つまでに2アクション必要です。これは白単やグルール狼男など、先手3ターン目のアクションで一気にマウントをとってくるデッキに対して致命的で、単体で機能する軽い干渉手段を取りたいと思いました。

そこで目をつけたのが、ティムールトレジャー。
《レンジャー・クラス》と《戦車》の使い方に慣れてきた経験を活かしつつ、妨害ユーティリティの選択肢を一気に増やせます。サイドボードからの《火遊び》や《軽蔑的な一撃》で、柔軟にゲームスピードをコントロールするのは、どう転んでも緑単には出来ない芸当。
また、マナが潤沢なデッキなので、序盤に複数回行動をとる選択肢が生まれ、バウンスにも耐性があると考えました。

緑系多色と比べたときの緑単の強みは、《トロール》と《不詳の安息地》だと考えていましたが、バウンスによって《トロール》の価値が下がっていること、調整していると《安息地》が少なくなっていく点から、その強みは鈍っていると考えるようになりました。

【18日】5-1
イゼットドラゴン OO
青黒コントロール OO
イゼット天啓 OO
シミックランプ Oxx
イゼットドラゴン OxO
マルドゥアグロ OO

相変わらずランプに負けますが、無事ダイヤ帯へ。ひとまずナイスデッキチェンジ。

【21日】4-5
スゥルタイミッドレンジ Oxx
イゼットドラゴン OO
白黒ダンジョン xOO
黒緑エルフ OO
緑単 xx
ナヤミッドレンジ xx
緑単 Oxx
白単 Oxx
イゼット天啓 OO

が、再ブレーキ。緑やアグロに負け。
マナソースが多いデッキなので、ドローの回数が増えれば増えるほど相手より有効牌が少なく=干渉手段が足りなくなります。「捌ききってからゆっくりゴール」ではダメですね。
アグロ相手には、マナブーストから最速でドラゴンを出してクロックをかけ、要所を除去することを強く意識するようにしました。緑系にはドラゴンに対処する除去と《レンと7番》をはじければいいので、《否認》もしっかり取ります。

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後手からでも押し付ける力はあるものの、純粋な防御力は低い《無謀な嵐探し》を減らして《茨橋の追跡者》を増量。「守りながら攻められる」「パワー4が戦車と相打てる&卵を超えられる」など、どの相手でもプランの軸に据えていました。今のスタンダードで一番好みのカードです。

《戦車》を速攻で突っ込ませる流れが魅力の《嵐探し》ですが、マナクリーチャーから3ターン目に4~5マナ以上の展開をするのがティムールトレジャーの強い動きなので、3マナの動きを挟めずラグができます。
マナクリーチャーを減らすコントロール系の相手にも、後続を展開し続けることに意味のある《嵐探し》より、単体でクロックになってドローもつく《追跡者》の方が好みです。

ここまで「バウンスに弱そう」と考えて見送っていた《月の帳の執政》も追加の航空戦力として採用。白単のような相手には手札を溜めないので、ルーティング能力も強い。

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【22日】5-0
赤緑狼男 OO
赤緑狼男 xOO
イゼットドラゴン OxO
青黒コントロール OxO
イゼットドラゴン OxO

【23日】2-2
黒単サクリファイス xx
イゼットドラゴン xx

緑黒ミッドレンジ OxO
スゥルタイミッドレンジ OxO

【24日】2-0
イゼットドラゴン OO
アゾリウス天啓 OO

【25日】1-0
白単 OO

【26日】2-0
ティムールトレジャー OxO
赤緑狼男 OO

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自分より早いデッキへの取りこぼしがなくなり、通算53-15で無事ミシック到達!構築のミシックは2回目でしたが、前回ヒストリックでたまたま強いデッキを握れたときよりも、自分で意志を持って進めたので満足しています。

※最後の4日くらいはスマホでプレイ。基本PCなんですが、スマホも使い始めました。UI悪くてめっちゃくちゃ疲れるしUntapped.ggのトラッキング外れるのも痛いんですが、短い時間でもやれるのが助かってます。
トラッキングもできるのかな??やりかた知ってる方いたら教えてください笑

スクリーンショット (3019)

最終版では《嵐追い》は完全に抜け、《追跡者》がメイン4。空いたサイドのスペースには、ミッドレンジを差し切れたらいいなの《天啓》を入れてみていますが、まだ一度もプレイしていません。最近はメイン天啓のティムールも、そこそこ見ますね。

▼課題

最初に書きましたが、結局《レンジャー・クラス》と《戦車》は先手カードなわけです。また、《クラス》とミシュラランドはあるものの、マナブーストが多いデッキであるが故の引きムラ=フラッド耐性の低さは気になります。

アグレッシブな部分を多少諦めて、イゼットドラゴンを選択できるのも悪くなさそうです。条件に照らしあわせるとこんな感じ。

1.後手でも強い=〇軽い火力
2.マリガン耐性=◎表現の反復、記憶の氾濫
3.フラッド耐性=◎記憶の氾濫、天啓
4.アグレッシブなプラン=△卵、ドラゴン、隠遁者

ちなみに、イゼットドラゴンには通算11-1。ぼくも青赤系のデッキをプレイすることには苦手意識があるのですが、当たるたびに"Sorry...You are not Yuuta Takahashi."と同情してました。

次にしっかりスタンダードをプレイするのは『真紅の契り』リリース後ですので、今の勢力図がどう変わるのかも楽しみですね。

11月は新セットもリリースされますし、リミテッドを集中的にプレイする予定です。『真紅の契り』リリースまでの10日ほどは、溜めていた『真夜中の狩り』に全力投球します笑
12月、1月はスタンダード?『神河』のアリーナ実装が2月10日前後のようなので、2月はリミテですね。
構築・リミテッドどちらかでの毎月ミシック→♯1200チャレンジを目標にやっていきます。

これまで1年弱、リミテッドの記事を各セット3回(入門、中間、まとめ)書くようにしていましたが、プレイ頻度に偏りが出てしまうこともあって、今後は月末~月初に、その月のプレイ記録・考えたことをまとめて残すスタイルに変えてみようと思います。(リミテの入門だけ、自分の整理にもなるのでリリース時に書くかも。)個人的には、リミテッドより構築の方が気軽にプレイできるので、忙しい時期も構築でプレイする習慣を続けていきたいですね。

月中のこまごましたことはツイートしてますので、もしよかったら見てやってください。

ではまた!『真紅の契り』一緒に楽しみましょう~!

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