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窓越しの世界・総集編 2019年10月の世界

10/1【はっきりとする】
二日間続いた祭り。当然、二日目も行くわけだが、昨日と同じく平日よるに、、こんなに人が、、という感想を持つ。

人々をみて思った。「みんな、羽目を外しに来ているのだと」とくに、若者にだが。

そうか、僕のライブは、、羽目をはずすものではない。

そういう場所に若者は、人は、集まるのだ。であるのならば。僕のすることは、ますますはっきりとする。

10/2【根気】
昨日から書いていた英詞がとりあえず出来上がる。歌い回しに苦労するが、それはこれまでの英語のカバーと同じような感覚で、
時期に慣れるであろうと思われる。

これから、使えるものであるかどうかの添削が始まる。

何事も、少しずつしか進まないが、その少しを進める根気は、文字どおり根のごとく定着に時間を要する。

10/3【シナプスから求められいるもの】
気にしなくなったら、治ったというサインだが、その一歩手前。
「あれ?痛くない」少しずつその感覚が始まる。治ってきた証拠だ。

体の変化は、本当に少しずつ。
でも着実に脳内で情報の伝達は進む。

苦手だったコードが、無意識に抑えられたり、出なかった声が出るようになったり。

僕がシナプスから求められているのは、反復である。
痛みの伝達もまた、、シグナル。

10/4【ある、けど、ない】
書いた詩をやり直すことにする。

もう一度、組み立て直す。

英語は、シンプルな単語にもリズムがある。そのリズムを感じて、リズムの奥にある景色を読んで、耳をすます。

時間は、ある。けど、ない。

10/5【まるで絵を描いている】
頭痛がする。

慣れない勉強じみた時間が続くが、苦ではなく、むしろ快感。

丸一日かけても、歌ってしまえば数秒の、ぎこちない英単語。

僕は言葉を綴っているのだが、まるで絵を描いている。

そんな心地なのだ。


10/6【大切なことほど崩れる】
相変わらず昔の自分に助けられる。

昔といっても、1ヶ月まえだ。

積み重ねるということは、同時に見えないところでの崩落が必ずある。

大切なことが崩れてしまうということが、毎日行われている。

大切なことほど、崩れる。それはとても些細で、重大。

10/7【心の平穏】
自分の、才能、技術、、そしてその様々の結果が、この世界では金なのだ。

そしてそれを「それはお金じゃないですよ」って言えるのは、
第三者の発言であり当事者の抱える不安とは無縁の環境下にある人たちの感情だということ。

多くの「お金ではない価値」とは「お金の元に存在する感情」に過ぎず、
そのことを認識することが、、皮肉なことに、心に平穏を取り戻させてくれる。

10/8【セルフ伝言ゲーム】
言葉は、作り出すものではなく、思い出すことだ。
だからその人の経験からしか生まれることはない。
メロディーも同じだ。

創作とは、何かを思い出す時ことと似ていて、
自分の経験というフィルターでしか作ることのできないものに変換された瞬間に訪れる。

伝言ゲームにも似ている。。謂わば。セルフ伝言ゲームだ。

10/9【それでよかったのか?】
言いたいことを言えばいいってもんじゃない。

僕は今日、言いたいことを言ったけれど、それでよかったのだろうか?

10/10【血を巡らす】
積み上げて来たものに疑問が突きつけられる時。

光を当てればまだ照り返すものを、信じられるか。

電池が切れたように、何もしたくなくなる。
そういう時は、ビールを飲んで、血を巡らす。

10/11【克服できない脆さ】
午後になって雲行きがあやしい。

夕方のスーパマーケットはすっからかんで、卵も売り切れ。

たった1日の災害に備えるだけで、この世界は慌てふためく。

あまりにも脆いものの上にある。
その脆さは、克服できない。

10/12【眠る】
昨年取り付けた内窓がなければ、この家は半分外みたいなものだ。

古いマンションの老朽化したサッシは隙間風がすごくて、引っ越そうか内窓をつけるか、だった。

今夜のような大雨も凌げて快適だ。

風が強くなってきたが、眠気がすごくて、眠る。

10/13【およそ】
遠くにくっきりと富士山が見える。

起き抜けのベランダで金木犀の香りをかすかに感じたその後で、セミが鳴き始めた。

あべこべだな。と思い、台風の吹き返しがまだ強い風を眺めた。

雲が吹き飛んで気持ちがいい。晴天の青空。

僕らが晴天を仰げるのは、誰かのおかげだ。

この世界、目に見えるところは、およそ晴れ渡っている。

10/14【崖っぷち】
崖っぷち。

崖っぷちである。

僕のいいでしょ?が、これから評価される。

恐ろしいことでもある。

10/15【怖い】
生配信が終わって、敗北感で、、眠れない。

時計の針は3時を回る。まぶたが落ちてくる。

明日の配信が怖い。その恐怖が、僕を奮い立たせてくれることを期待する。

10/16【うっすらとはっきり】
僕の精神の保養に、、トトの存在は大きい。

何も知らなくて、、かわいくて、むくな、そんなトトを見ているだけでしあわせになれる。

人の生き甲斐になるということは、それだけでもいいのだろう。

僕はもう、なれないかもしれない。ここでやめてしまったら、そうはなれないだろう。

今日、僕の歌が生まれ変わったような気がしているけれど、
それもまた更新するべき壁となって僕に立ちはだかるであろうことは、
喜びうつつを抜かしている頭の中でも、うっすらとはっきり、認識できた。

10/17【無意識の領域に】
いい気分の時、、というのは危険だ。

いい気分で歌いながらも、ところどころで危険な香りが立ち上る。

案の定、聞き返す僕の歌に、僕にしかわからないその印象がある。

僕はその印象を特定できるけれど、、聞き手は特定できないながらも、無意識に感じているはず。

無意識とは、、一番信頼できる領域であり、、
無意識に心臓を動かしていることと、、まるで同じだと思う。

僕は聞き手の無意識にまで注意を払う必要を感じている。

10/18【季節を塗り替える雨】
無意識の僕ができないことは、僕のものでは無いということ。

意識が無意識になるまで、繰り返す日々。

本降りの雨が冷たくて、家に帰って久しぶりに飲んだビールで完全に体が冷えた。

暑いお湯をためて、久しぶりに湯船に浸かる。

トトも布団に潜り込んでくる。
季節を塗り替える雨が降っている。

10/19【どんどん忘れる】
森林浴がしたくなるが、外はどんよりと曇っている。

結局何処へも行かず、週に一度の床掃除をせっせとこなし、歌をうたう。

夕食を食べて、トトを抱えて少し横になった。気がつくと深夜2時。

デスクに向かい、ちょっとまた歌う。午前4時頃、また眠る。

覚えたての歌い方は、気を抜けば、どんどん忘れる。

一晩で、随分忘れていて、、月曜の配信のことを考えると、胸が引きしまる。


10/20【手を伸ばしてよかった】
夜中の3時。

探し物は見えない隙間の向こうにあって、手を伸ばしても、指先にわずかに触れるだけ。

不意に、手のひらに転がり込んでくる時、思う。

手を伸ばしてよかった。

諦めないでよかったと思う。

10/21【トレックトレック】
一週間が始まった。

そんな感覚が生まれたのは、日々の生配信のせいだろう。

土日は休むから、月曜日が尚更に月曜になる。

はりきって、頑張っていこう。

自分にも、そう言い聞かせながら歌う。

10/22【奇跡とは】
奇跡というのは、祈りが起こすと思う。

祈りというのは、見えない物質で、人知を超えた作用があると思う。

人々が、祈る時。

奇跡が起こる。

10/23【枕元の幸せ】
布団の中からひょこっと顔だけを出したトトが僕の枕元で寝ている。

冬毛に変わり、ますます柔らかい。

こんなひと時があるから、頑張れていることもある。

トトよ、枕元の幸せをありがとう。

10/24【清々しい人たち】
港というのは、いつ来ても何だかワクワクする。

陸を離れ航海する人たちは、どことなく誇らしげ。

それは空を旅する人たちも同じだ。

土を離れ、ちょっとした死のリスクを背負い、旅に出る、清々しい人たち。

10/25【信じるだけ】
ただ水を与えればいいわけではい。

水の与えすぎは、根を腐らせる。

土の湿りけには絶えず気を配り、いたわる。

小さな芽がでるまで、確信などはなく、信じるだけだ。

10/26【日常がそれを】
原発の町を横切るとき、僕はようやくことの重大さを肌に感じた。

マイクロシーベルトの表示が物々しい。

都心からたった数時間のその場所は、まだあの頃の続きの中にある。

僕らもそのはずなのだが、日常がそれを遠ざけていく。

10/27【もう帰ろうよ】
これから僕は船に乗る。

地方都市の片隅で夕暮れを迎えるとき、僕はその土地で、ごくごく平凡な家庭を持ちたくなる。

毎日同じように夕食をとり、夜を過ごし、眠る。

夕暮れ時の人々の足音が僕に話しかける。

「もう、帰ろうよ」と。

僕の心はいつまでも風来坊で、たまにそれに疲れる。

10/28【幸せ】
時を引き継いでいる町が、僕の記憶に手を伸ばしてきて、なんだかくすぐったい。

幸せは、運ぶもの。

幸せは、運ばれてくるもの。

そのどちらも、毎日ころころ転がっている。

それに心が動くのか、動かないのか。

ただそれだけ。


10/29【一番良くない疲労】
疲労の中で最も溜め込んではいけないもの。

それはきっと精神の疲労だろう。

身体的な疲労は休めばいい。しかし精神的な疲労は休んでも休んでも無くならない。

今、精神的な疲労が溜まっている。

自分の成長を自分で実感すればするほど、もしもそれが世間に認められなかった時の落胆に僕は耐えられるだろうか。


10/30【自分が更新されていくことに】
ランチにでかけ、一杯だけハイボールを飲む。
このまま夕方の街へ繰り出して、羽を伸ばしたい。

そんな気持ちのまま家に帰る。

タイヤの空気を入れようと立ち寄った自転車屋は3件とも定休日。
すこし乗り心地の悪いまま見上げた空はうろこ雲。

部屋の片付けをして、夜の配信のための時間を過ごす。

夕闇に、ぶら下がるには頼りない三日月が浮かんでいた。

自分が更新されていくことに、今は支えられている。

10/31【空腹という友人】
夕食は取らないほうがいい。

その方が眠りが穏やかだ。

空腹と友人になれたら、それはそれでいい。

食べ物が溢れているからこそ思えるのだが。

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