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窓越しの世界 2020.2.16~21

2/16【ラードの香り】
確定申告の帰り道。高架下のスーパーマーケットの換気口からラードの香りが漂ってくる。

僕にとってその香りは、土曜の午後の香りだ。

コロッケとエビフライ、ポテトサラダを食べてから少年野球の練習へ向かうあの頃が染み付いている。

実家のスーパーマーケットのお惣菜の、あの頃の香りだ。

2/17【自分の為に走るよりも】
カメラの前で歌うと、元気になった。

誰かのためになっている時間は僕に元気をくれるのだった。

自分の為に走るよりも、元気になれる。

2/18【意思表示】
ベランダで一人時間のトトを窓から覗き込むと、怪訝そうな顔と鳴き声。

今は一人にしてほしいと言わんばかり。

そんな意思表示が気持ちいい。

2/19【時間を捻じ曲げる芸術も】
ハーフインチのテープに吹き込まれた音は、どこか暖かみと艶が付与されていた。

ピッチシフトのつまみをほんの僅か、全体にして3秒くらい短くなったマスター音源が誕生した。

時間を捻じ曲げる芸術も、楽しんでいこう。

2/20【それぞれの居場所】
言葉も音も、作品としてアウトプットする事が心地よい。

それ以外の僕のことなど、出会った人だけが知っていればいい。

どちらも僕だけれど、それぞれの居場所がある。

2/21【今輝いている】
マイクを修理して、そのマイクで打ち込みの為の録音をした。

何だか初めて宅録っぽい事をしている気がした。

規則的に連続する録音したての音だ。

さっきまで保管庫で戦力外だったマイクが、今輝いている。

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