窓越しの世界 2021年1月第二週
1/8【案外楽だ】
再び夜の街が暗くなった。
何をするにも沢山の選択肢から選ばなければいけないこの時代の休息か、それとも。
仕方がないと諦める。
どうにもできない事があるというのは、案外楽だ。
1/9【歌はそれだけで】
最近わりと胸の奥で 諦めることが増えたかも
それは別にいいのだけれど 君の事が気がかり
たわいの無い話ばかり
と、明け方に口をついてメロディーと出てきた言葉。
歌はそれだけで十分完成している。
1/10【最高の道しるべ】
ここ数日、自分の歌声から離れていた。
チェロを弾き、別の周波数に身を置いていた。
久々に聴く自分の歌は、なんだか新鮮でとても良かった。
新鮮、それは最高の道しるべ。
1/11【大雑把】
僕に足りないものは、大雑把なところだ。
大雑把ではなければ進まない事がある。
仕分けや、掃除、かたずけること。
そして、心の整理も。
1/12【その違いは大きい】
目視しないとわからない事がある。
直接見ないとわからないことは確かにある。
正確には、目の前にあるからこそ自分の感覚でフォーカスすることができる。
そこにある発見の存在の大きさがある。
音だったりも同じく、響きを感じることでしかわからない事がある。
目の前で弓や弦がしなる様をみて初めて、自らに落とし込む事ができる。
その違いは大きい。
1/13【比較】
比較するから分かるのであって、比較などしなければ迷うこともない。
比較対象が多い良さも、悪さもあるのだが、相違があるから世界が保たれているということだけを知ってるだけでいいのだ。
比べて判断することは、生きている証しなのだから、そのどちらも肯定的に捉える視点があるのだ。
1/14【僕だけの心の共】
駅からバスに揺られスタジオに向かうと、いよいよ僕の生活はこれまでと全く変わったのだという実感。
新顔のスピーカーでヨーヨー・マのバッハをかけてみる。自分の音が溶け込むイメージを持って弓を滑らす。
この道程が、いつか誰かの心に届く日を、なんて思うけど。
それまではずっと僕だけの心の共。
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