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窓越しの世界 2020.1.19~20

1/19【今というもの】
西日が入る畳の部屋。横たわるチェロが照らされて綺麗だった。

暗くなってから体を温めようと外をぶらぶら歩いたが、一向に体が温まらない。風が強い夜。

ガラス越しの店内はどこも閑散としており、街へ出てようやく今というものに触れた気がする。

畳の部屋で見た美しさも、今に違いないのだが。

1/20【手仕舞いの心】
一つ、悪い知らせが入った。同時に、僕ではない誰かに良い知らせが行った。
この先、僕に入る良い知らせもまた、誰かにとっては悪い知らせになるだろう。

生きていると、僕らは少しずつ喜んだり悲しんだりを慎むようになる。

見えたり見えなかったりする皺が一つ増えるたびに、自分の表現を一つ仕舞い、託していく。

僕は今、手仕舞いの心にちょっと反抗して、新しい楽器を手に取ったのかもしれない。

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