かわいい女の子って何だろう

かわいい女の子ってなんかずっとかわいい。
喋っても食べても笑ってもかわいい。
かわいい女の子に憧れがあったけど、わたしがかわいい女の子になることはなんかちょっと違和感がある。
かわいい女の子のことを、かわいいなあって思う時、わたしの中ではそのかわいいがとてもナチュラルだけど、「かわいい女の子」というパッケージで見るとなんか作り物っぽい。
わたしが「かわいい女の子」になったら違和感のある作り物で、間抜けな感じがする。

かわいい子に対してかわいいなあ!って感じる瞬間はすごく些細だ。
ちょっと振り返った時とか、瞬きした時とか。
かわいいは鮮度が命!って感じで、鮮度の良い瞬間的かわいいは、その記憶の中で結構後を引く。
あざとき友達はそれを意識的に生み出すって言ってたけど、それはあなたがかわいい女の子で、かわいい自分を理解しているからできるのだよ。
すごい才能だ。本気でうらやましい。
わたしには到底できるもんじゃないや。

初めて彼氏ができて、彼氏ができると急にモテるという話を思い出した。
たぶん、かわいい女の子になれてるからだな。
彼氏にかわいいと思われたいし、自分のことを好きな人の前なら、かわいこぶっても許される、気がするじゃないか。
今までかわいい自分に違和感しかなくて、かわいいを封印してきた人たちも、彼氏ができれば、それまで封印してたかわいいを解き放つことがあるんじゃないか。
かくいうわたしもそうですが。

かわいいを解き放って、かわいいねって好きな人に言われて、かわいいわたしを受け入れ始めてわかった。
多分、「かわいい女の子」はわたしじゃなくて、「かわいいわたし」がわたしなんだな。
かわいい女の子って、わたしの中ではずっとどこまでもパッケージで、他人事のなにかなんだろうな。

かわいいね、かわいいねと周りから言われてきたあざとき友達は、本当にかわいい。
わたしのように、彼氏にかわいいって言ってもらいはじめる前から、ずっとたくさんの人たちがかわいいって言ってくれてたからだろう。
そのおかげで自分がかわいいことに違和感がないから、生活の全部にかわいいを惜しみなく振りまいている。
きっと無意識だ。
つまり、些細でナチュラルなかわいいを常にまとって生きている。
もちろん、意識的にそのかわいいを産み出しているときもあるだろうが、わたしのようなかわいい耐性も充分に備わっていない人間に、見分けるすべはない。
わたしは、彼氏に出会ってやっと、かわいいわたしが居そうだな…?!と感じ始めたくらい。
そう考えると、かわいいわたしを全く理解できていなかった過去のわたしを、かわいいと言って今も一緒にいてくる彼氏は本当にすごいな。
いつもありがとう。

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