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学力の構造

前回のブログ「釣り」では、

伸びる子どもと伸びない子どもの差は何か、ということについてお伝えしました。

そして、前々回のブログ「決める、って」では、

「言語化」・「抽象化」をするために必要なことをお伝えしました。

そして、ある「仮説」に行きつきました。

それは、「学力の構造」です。

先に言いますが、

このブログは長いです。
ただ、塾生のほとんどが納得してくれました。

「覚醒した!」という塾生もいました。

それでは、しばらくの間お付き合いください。

最近、学力を上げるために大切なのは、

「言語化」・「抽象化」であることではないかと考えていました。

そして、一般的には下の図のように、

言語化と抽象化はお互いに作用しているようなイメージがあるかもしれません。

ただ、学力ということに関して言うと

このような構造になっているように感じています。

僕が考えている抽象化は

教科ごとに具体例を挙げていきましょう。

全力塾では、過去のブログ「2学期の学習のポイント【英語】」、「この感覚…」でもお伝えしていますように、英語は通称「色分け」というものを徹底しています。

全力塾では英語の成績が伸びる人、高得点をとれるようになる塾生が多いです。

そういう塾生の共通点はこの「色分け」を完璧にマスターできています。

中3の2学期で学習する複雑な英文法も「色分け」で、「なぜそうなるのか?」を伝えています。

そして、この「色分け」こそが「抽象」。

単純に「赤の後に青!」

のような共通点がわかれば、英語の基本はすぐにマスターできます。

小学6年生でも同様の映像を観てもらいますが、だいたい理解できます。

数学でも見ていきましょう。

ここでは、「言語化」が「抽象化」の上に来ている理由を考えたいと思います。

中2の「三角形・四角形」という単元では、「図形の定義・性質」をすべて覚えます。

「なるための条件」を含めると、全部で20個以上あります。

一般的な解説では、

このように教えていますが、

学習する側はどのように覚えるか。

2つの画像を比べてみましょう。

あなただったらどのように覚えますか?

上の図のように、抽象化した図があれば、だいたいの言語化ができます。

言葉で覚えることもできますが、ちょっと大変な気がします。

僕自身、きっとたくさんの物事を「抽象化」して覚えていて、それを伝えるときに「言語化」していると思います。

そして、高校数学。

ここでは、「なぜそうなるのか?」ということを「抽象化」して理解する例をお伝えします。

以前のブログ「抽象」でもお伝えしたように、

「三角比」というのは、「斜辺を1としたときの他の2辺の長さ」です。

今日はこちらについて考えてみたいと思います。

そんなの暗記できるじゃん!

と思うかもしれませんが、

東大の数学の過去問に

「一般角 θ に対して sinθ,cosθ の定義を述べよ。」
という問題があります。

勉強で大切なのは、「知識の量」と同じくらいに「なぜそうなるのか?」ということを知ることです。

そして、この画像にはほとんど言語がありません。言語で覚える必要がないからです。

「抽象」で覚えて、「言語」としてアウトプットするような感覚が数学では重要なのです。

この「抽象化」するということが、勉強をしていく上で重要です。

この構造と学力の状況から今後伸ばしていく部分が見えてきます。

すべての土台となる、「習慣化」ができていなければ、全体が小さくなってしまいます。

まずは、習慣。

習慣というと、「勉強」ということになりそうですが、

こういうタイプはまず

人の話をちゃんと聞いていません(^^;)

正しい「習慣」を身につけることで土台ができていきます。

習慣化ができていると、このようなタイプの受験生が多いことに気が付きます。

成績が上がってきて、ある一定のところで伸びなくなってきた

と感じているようです。

大丈夫。ここから受験対策がある。

今までの習慣を大切にしていこう、

という感じでしょうか(^^;)

そして、このようなタイプもいます。

頭がいいのに、実力が発揮できないタイプ

です。

こういう塾生の共通点は、

・提出物・提出日を守る

・字を丁寧に書く

・決めたことを続ける

という習慣がしっかり作られていないようです。

釣り」というブログの「魚」がすぐにほしいタイプ(^^;)

家庭学習や家では勉強しているけど、結果が出ない。

そして、言語化はできるので、言い訳がうまい(^^;)

記憶力はいいのに、物事を「抽象化」して覚えたり、考えたりしないので同じミスを繰り返しがち(^^;)

このようなタイプは、正しい習慣を早く身につければすぐに上がります。

ただ、それがすぐにできないから困っているんですね(^^;)

あなたはどのタイプですか?

全力塾が大切にしているのは、

「抽象化」できる「習慣化」。
そのための映像授業(抽象)と宿題(習慣)。

そして、この画像も「抽象化」。

「抽象」とは、

個個の事実や事象から、それらの範囲の全部のものに共通な要素を抜き出し、

「およそ、…と言われるものは、このようなものである」

と頭の中でまとめあげること。

実体験を通して、この仮説をみなさんにお伝えしました(^^;)



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