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『せともの祭』に行ってきた。

アメコミ映画好きにとってコミコン、車好きにとっての東京モーターショーがあるように、陶器好きには『せともの祭』があるそうな。

せとものの「せと」は瀬戸内のせとじゃなくて、愛知県瀬戸市のせと。

その愛知県瀬戸市の「尾張瀬戸駅」前一帯が会場となる日本最大級の陶器フェス、それが『せともの祭』。行ってきた。

散歩がてら冷やかし程度のつもりだったけど、これがまぁ、予想外に楽しかった。

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“いいものを長く使うことがエコライフ!”なんてキャッチに「なるほど!」なんて思っちゃったりして。「じゃあ、なにかビビッ!と来るものがあったら…」くらいの気持ちにはなった。

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“神の手を持つ男の入魂の一品”が、わりと雑に並べて売られてたりする(笑)。

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「ビビッ!」が早々にきた。

漆の陶器。

“漆のお椀”ってのはおなじみだけども、漆の陶器は初めて見た。漆の赤色がカッコ良い。その漆の赤色は、1〜2年使い込むとツヤが出てくるんだって。実際にツヤが出た器も見せてもらったけど、確かに、確かに。そのツヤの色がどうこうっていうよりも、「使い込むと味が出てくる」っていうギミックにグッと来ちゃう。

でも『せともの祭』の出店は200店以上。まだまだ序盤の序盤で買っちゃうのは荷物になるし、他にももっとビビビビッと来るのがたくさんあるかもしれない、ということで、その場を離れた。

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キレイな色の食器もたくさんあるし、おもしろい形の置き物とかもたくさん。見て回るだけでも充分楽しいし、その楽しみ方みたいなものもわかってきた。

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陶器を買うとしたら、「使うために買う陶器」と「飾るために買う陶器」があると思う。

使うために陶器を買うなら、並べられてる皿の上に、イメージのサラダやパスタやお肉やお菓子を乗せてみなくちゃならないし、並んでるカップにイメージのお茶や牛乳やコーヒーを注いでみなきゃならない。商品として並んでる状態の食器がカッコ良くっても、それを使って食べたり飲んだりする物が、美味しそうに見えなくちゃ意味がない。そのへんのイメトレというか、吟味が楽しくて面白い。

ある露店の平皿に、お寿司のサンプル模型が盛り付けてあって、そのニセお寿司がむっちゃ美味しそうに見えた。「おお!これが食器の力なのか!!」って思って。

同じ物食べるのに、食器で美味しさが増すんなら、いい食器選びたいよなっていう楽しみ。

飾るために陶器を買うなら、この『せともの祭』はとても楽しいと思う。いろんな陶芸作家の小さな個展が、たくさん並んでるっていう感じのゾーンもある。オサレカフェに並んでるような食器もあれば、ウットリしちゃうような色合いの装飾品があったりもする。そういう職人とかアーティストの1点モノの作品が、けっこう買って帰れる値段で並んでる。絵画とか彫刻ほどには高価じゃない。

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結局最初にビビッと来た、漆のコップを1個だけ買った。麦茶が美味しい。

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