BCC観戦記7前半(あんじゅえる編)
はじまり
今回は第7節のあんじゅえるさんの熱い闘牌について書いていこうと思います!もう少しで魂天に手が届きそうな天使はどのような戦いを繰り広げるのか、要注目です!
巷で噂の大天使 あんじゅえるさん
最近、麻雀のスタイルが攻撃的な守備にシフトしつつあんじゅさん。
リーグ始まる前までは
全体的に好牌先打や5ブロックに構えスリムな受けの進行が多かったが、直近1カ月の牌譜を見ると
手牌価値を落とさない進行(得の為にリスクを取る進行)が多くなり、ギリギリまで楽をしない。
前にでる傾向が強く見られるようになりました。
BCC内の座学や特訓で自身の選択に磨きがかかったか
全体的に高水準な彼女だが、
懸念点を挙げるとすれば
BCCの対局前トークが面白すぎて精神的にいいスタートが切れるかだ。
BCC全体に言えることなのだが、東1局の選択が、ぶれる傾向にあるので
腹がよじれるトークに耐えて
ベストコンディションで勝負に臨めるかがカギになってくる。
…本当に面白いんでここだけはチェックしてもらいたさはある。
私には袖を落とすシチュエーションは考えつきもしなかった。
天才とはなにか今一度考えさせられる内容だ…
それでは本題の麻雀のお話!
東1局 南家
3巡目
いきなり逆風が来る
基本的に麻雀は2ヘッド進行かヘッド固定進行が強いと言われているが
ヘッド候補が再序盤に縦受け0枚になった場合の研究はレアケ過ぎて
まったく進んでいません。
ここは感性の選択になります。
あんじゅさんの選択は…
もし上がりを目指すのであれば1mが丸くはあります。
ですが現状愚形残りの1300
ソウズで123ターツ、ドラ縦引きができたときに打点は見えますが
ぶくぶくになる上に現状の和了率は限りなく低いです。
それなら純粋に安パイ3枚進行より安パイ4枚進行の方がいいと
判断した1打ですね。
慎重な立ち上がりです。
そして5巡目
ここで攻めのドラの東を切り出します!
一見手牌価値ないのにドラの切り出しはどうなの?
と感じるかもしれませんが先人たちが
ション牌役牌が鳴かれる確率を出してくれています。
親は
約8.5%
他二人は
約7.7%くらいです。
(詳しく知りたい方はアサピンさんのツイッターやアンモナイト鈴木さんのブログお勧めします)
合計すると5巡目南家の場合大体約20%鳴かれることになります。(5回に1回程度)
案外5巡目なら鳴かれませんね
そして別視点からあんじゅさんの河を見てみましょう。
めっちゃ怖くないですか?
速そうだし
多分緻密な計算はしていないにしても
和了率3.6%の手をブラフに変えるには凄い割りにあった勝負だと思います。
リーグ戦の立ち上がりの東1局
他3人はスリムに構えたり、打点<和了にシフトさせるには充分すぎる
インパクトのあるドラ切りでした。
東2局 東家
まずまずな配牌
細かな比較を繰り返し
ドラを重ねていきなり勝負手になります。
普通に7mがきついのと自分からピンズの見た目がいいため
メンツ手を選択しました。
同じワンチャンスで七対子を残した場合南からポン出来ないデメリットが残ります。
幸い場に見えてない役牌が現状3種類もあり(白、発、中)
ホンイツにも見える河なのも考慮して南もポンする構えですね!
そして上家が勝負したドラを
あんじゅさんのこういう比較の感性って機械的選択じゃなくて見てておもろいです。
そして白は山に2枚いたのですが
サクってツモっちゃえーってみんなで絶叫してたんですけど
流局した瞬間みんな怒ってましたね、一枚でいいから希望持たせてよ!!!!
東2局 1本場 東家
今度は手役をすべて追いたい為先にドラをリリース!
さっきより鳴かれにくいはずなんですが、裏目を引いてしまいます…
そして違和感のある切り出しが入ります。
まず上の8sチー打8p
これは確定で関連牌を持っていることがわかります。
2枚見えの北を先に切っているからです。
同じ理由で3pも関連牌なのがわかります
巻き戻してみましょう
67s38pXXXXXになります
8pが関連牌である形で一番多いのが
668p
688p
468p
334568pです
アルシーさんがドラポンの為わざと残したケースを除いたら
上記の手牌になります
3pも関連牌としましょう
今回はペンチャンを払っているので
ペンチャンはらって浮き牌選択をしたケースを抜きに考えます
33pに124pを持ってきたケースが一番多いですかね?
その次に13pとかから相方のシャボにしたケース
スライドされる形がかなりレアケースに見えます。
読みの自信ないですけど()
8pの関連牌のケースと足すと単独牌の可能性はかなり低いです
聴牌→聴牌の打牌だった場合
33456pの6pスライド以外ピンズが本命になります。
ただシャンテンの完全シャンテン系→聴牌だった場合は
他の色が刺さります。
何でも刺さります。そこまで読めません。
聴牌から聴牌だった場合ピンズが危ないってのだけ覚えといてください。
そして時が進んでこの手牌
聴牌から聴牌だった場合はピンズが本命
シャンテンから聴牌だった場合は他の色が本命
4sは安パイです
あんじゅさんの選択は・・・
8sチー打8pの時にすごいラグがありました。
それを聴牌選択とかんじたか?
聴牌→聴牌のピンズ本命を読み切ったか?
感性で押したかは不明です。ただ他二人が撤退気味ではあったので
失点を待つなら加点を目指そうという一打だと思いました!
最近のあんじゅさんがシフトした居合切りの達人のようなスタイルは
めっちゃドキドキさせてくれます…
手に汗握りました
東3局 北家
ここで少しミスがでます。
カンチャン両面を作りに行く1打
一見きれいな打牌に見えますが…
これ、みんなに秘密にしてるんですけど
実は一盃口含みカンチャン両面を自ら作りに行くときって
1シャンテン+ピンフが確定する形以外損なんですよ。
実際にシャンテンの時の形で並べてみるとわかります。
これ、あんまり表に出してない話なんで秘密でお願いします。
麻雀の基本は良型を作ること
カンチャン両面って
””良型をフォローした形””なんですよね
強いところをカバーする形なんで
手牌を前に進めることに関してはあまり向いてないんです・・・
だって他の愚形フォロー牌引いたら8p出てっちゃいますしこの形
それなら確定イーペーコーになるツモとか899mの7mダイレクトの方がうれしくないですか?
一番うまく進んだこの形の時だけ強くなるんですけど
やっぱり良型フォローなだけあって強い受け入れから埋まりやすいんですよね・・・
なのでここは8pか9mがいいかなーと思いました。
そして15巡目、BCCのアヤ牌が来ます
場況が良すぎる47pとBCCに味方してくれている2s
どちらを残すか
トイメンへの危険度はどちらも同じ
流石に情報のない2sより山にめっちゃいそうな47pに取りました
それはそうですよね()
その2sがトイメンへの放銃となり2600の失点。
自分はあまり流れって信じないんですけど
なんかBCCにとっての2sは確率を通り越した先の加護をくれているような気がします。
気がするだけかもしれません。
南2局 東家
最後の親番で勝負手が来ます…!
上も遠くないが親番を落としてしまうと連帯も少しきつい点差。
丁寧に進めていきます。
ですが4巡目
一気に場が引き締まりました。
3900放銃すると一気に連帯が遠くなる+ラス落ちしてしまいます。
ツモられてもきつい状況です。
分岐1回目
分岐2回目
これは本人も言ってましたけどかなりポンですね。
何度も記事に書いていますが、麻雀はメンタルゲーなので
かなり向かい風な展開に少し欲を出してしまったのかなぁ?
と思います。
この白の切り出しに少し時間がかかっていたので、たぶん
(やっちゃったああああああああ)みたいなメンタルですこし時間を使い
メンタルリセットしたんだと思います。
短期決戦は微差の選択が結果を大きく分ける場合があるので
持ち時間60秒をつかってどのように平常なメンタルで打つかが
技術より大事になっていくので自分に合ったルーティーンを見つけて欲しいですね。
オーラス 西家
勝負手が入るがすごい点差が微妙です。
3着でよしとするならすごい都合のいい手なのですが
面前で仕上がればトップまで見える手
Σリーグは着順点がデカいので現実的に狙える2着順アップを見たい所。
ですが面前だと少し遅い…
赤かドラが絡めばいいですが、副露進行でドラ以外に2ハンつけるのが難しいため、無理を承知でリーチに持っていきたい場面です。
ポンした場合の8000ルートは
・赤
・ドラ
・役牌縦引き
になりますが現状この手牌で役牌を信じて手牌を狭めて受けるデメリットより面前進行の方が良く見えます。
ラス目なのでかなり絞り気味に打たれると思いますし
ナイススルーだと思いました!
面前と副露3位狙いの中間の打牌選択。
赤5p、赤5s、2pからはスタートするが情報のないマンズ下の横伸びなど見ながらメンタンドラドラを目指しに行きます。
愚形ネックが1つ解消されたのでここはスルーを選択!
多分ソウズから埋まってた場合はリー棒が出て2位もまぁあるのでしぶしぶ鳴くのかな?くらいの感覚でした。
そして
ソウズの上がかなりよく見えていたので縦受け1枚より
367s引きで2m連打する選択が残る方が優位と判断
この1局はかなりあんじゅさんの強みの手牌読みがさえわたっていたと思います。
やりすぎに見える選択ですが
30%拾える25ptより
15%拾える50pt
短期決戦ほど分散が激しい選択の上振れを掴む、勝負師の一面が見られました。
その雄姿が見れただけで、いちファンとしてはうれしいので
その後の結末については触れないでおきます。
以上!
二部構成になりますので次回はめあともえさんの闘牌について触れていきます!
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