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坂元葉月は"やりきったんだろうな"と

2021年12月25日は数年ぶりに東京遠征をしました。わーすたの坂元さんの卒業を見届けるために。

ライブは一部のリクエストアワー、二部の坂元葉月卒業公演という構成だったが、実際はこの両部合わせて卒業公演だったと言っても良いだろう。この一日でほぼ全曲やりきったんじゃないか?というくらい曲数が多かった。時間の制限もあり多数の曲がメドレーにはなったが、"5人で最後のライブ"ということもあってかとにかく曲を詰め込んだ内容であった。

リクエストアワーでは人気曲上位10曲と、11位〜20位までがメドレーで披露された。やはり近年のリード曲が多く、売れ筋の曲がメインであった。対して、卒業公演ではむしろ初期の曲がメインで披露され、坂元さんの想いが伝わってくるようだった。曲構成に関しても変にしんみりさせるものではなく、あくまでもいつものわーすたで、その中で坂元さんがやりたい曲をメインで、といった感じで、坂元さんの人柄が表れているようなセットリストだった。

この卒業公演は坂元さんがやりたい曲をメインにしているような話だった記憶があり、坂元さんとしては初期の曲をメインにもってきたのは何かしら思い入れがあったのだろうと思う。もしくは、昔から推してくれているファンに向けての気持ちなのか…。このセットリストと、各種メディアでも述べられている坂元さんの卒業理由、及び坂元さんのこの明るさを見たとき、坂元さんはもうアイドルを、自分の思う芸能活動をやりきったと感じているのではないかと思われた。芸能活動を始めてから10年間である。この数字は偶然ではなく、10年という節目を考え振り返った時、自分としてはもう満足したということなのだろう。

正直なところ、わーすたは誰かが卒業するときは解散するときだと思っていた。メンバーもなんとなくそう思ってはいたようだ。だが、他の4人は続ける選択をした。彼女たちの真意は分からないし、大人の事情もあるかもしれないが、ただ廣川さんの言葉を借りれば、わーすたを続けていきたいし、もっとわーすたでやることがたくさんある、ということなのだろう。坂元さんもわーすたでやることが無いわけではないだろう。しかし、個人としてはアイドルをやりきったという、終始そんな表情をしていた。

印象的だったのは、あの三品瑠香が泣いていたことである。確かに、気丈に振る舞うタイプだとは思うが、その強さがステージ上でのわーすたを引っ張っているとも言える。それだけステージ上では強く、滅多に涙など見せない三品瑠香が手紙を読む前から泣いていた。分かっていなかったわけではないが、私が想像するよりも、最年長の坂元葉月が精神的に頼りにされていたということなのだろう。小玉さんも松田さんも、もちろん廣川さんもみんな寂しさが見て取れたが、坂元さんだけは明るかった。涙を浮かべてもいたが、これから4人となるわーすたを優しく送り出す、そんな光景であった。

私個人としても5人のわーすたを見続けたい希望は今でもあるし、卒業に対して惜しい気持ちでいっぱいである。だが、あの表情を見せられたら、そんな気持ちとは別に納得せざるを得なかった。本当の卒業とは、こういうことなのだろう。これからの坂元葉月の人生が幸せなものになることを、一人のオタクとして願いたい。そしていつか来るであろうわーすたの最後を見届けたい。


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