森をつくる | 土の下のことをイメージしよう!後編
大地の再生メンバーがやってきてくれてから3日目。おとといの朝とは見違えるような場所になりました。この日は気温が高くなり、アスファルトの上はすでに暑いのですが、森の中は涼しく、木陰は心地よいのです。
「できれば入りたくない」「この森が居心地よい場所になるなんて信じられないい」1週間前にそう言っていた子供たち。今日はどんなことを感じるのでしょうか。
昨日の2クラスと同じく教室で森の話、木の話、土の話をして、”土の上に何か作る前に、土のした下のことをイメージ”して森にやってきました。
グランドカバーを敷こう
今日の活動のひとつはグランドカバーを敷くこと。まだ草木が生えていない土だけの状態では、雨が降るとどんどん土が固くなってしまいます。怪我をした肌がずっと空気にさらされているようなもの、だそうです。
「それは痛い!」
まずは炭、次に落ち葉、そして木を砕いたりスライスしたチップを土の上に被せていきます。
雨にならって、ぱらぱらぱら。ここでも自然に倣います。
「手が真っ黒!!わっははは!」
”こんなの嫌だ、軍手ください!”と言う子はいませんでした。手触りそのものも楽しむたくましい6年生です。
葉っぱは、風に舞うように。ここでも”風にならえ”。
「あ、土の踏み心地、違う。」
チップを敷くと、表層の色が明るくなるので、森全体が一層明るくなっていきます。
「変化がわかると面白いね!」
2日目の水切り
昨日のクラスの後を引き継ぎ、水切り作業を進めます。
森の中の水脈と同じように、雨が降ってもこの溝が埋まらないように、枝を挿していきます。水の流れをイメージして、上流から下流へ流れていくように。
枝も溝に合うように、ポキッと折って形を整えます。
すっかり職人さんの手のよう!
溝をどんどん掘り進めているチームでは、「水がちゃんと流れていくか、確かめようよ!」とジョウロをもってきて、水を流しはじめました。
「おー!いいね、いいね!ちゃんとここまで流れるよ!」
「ん?ここ溜まっちゃってるから、ちょっと変えなきゃ!」
この水切り、休み時間にも6年生がやってきてはどんどん作業を進めてくれました。とても楽しかったのですね。
来週は雨、それも台風が来るようです。
「たくさんの雨が降った後、この場所を見るのが楽しみでしかたがない!」
もしかしたら、相も変わらず大きな水溜りはできてしまうかもしれません。もしかしたら、溝が埋まってしまうかもしれません。じゃあどうすればいいのか、そこから、またチャレンジがはじまります。
授業のおわりに・・・
授業の終わりに、自分が心地よい場所を選んで座ってごらんと誘ってみました。
気温の高い日でしたが、木陰は気持ちがよく、みんな自分で選んだ木陰でスッと腰を下ろしました。
どうしてそこを選んだの?と尋ねたら、それぞれが心地よさの理由を教えてくれました。それは緑の美しさ、土のふかふか具合、風の気持ち良さ、静かな場所。
1週間前は、入りたくもない、虫が多すぎていやだ、くらい、さみしい、と言っていた森。そこに、こうして自ら”心地が良い”と選べる場所ができました。
「これで完成?」いえいえ、まだまだこれからです。
「この先ここでどうするの?」それはみんなが決めるのです。
”ここを学校で1番楽しい場所にする”この課題にどう取り組んでいくのか。6年生の挑戦はこれからが本番です!