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麻雀と煙草はセット? ~いな〇ま先生を許さない~

在職中に知人の新聞記者らと賭けマージャンをしたとして、賭博罪で略式起訴された黒川弘務・元東京高検検事長(64)に対し、東京簡裁は罰金20万円の略式命令を出した。

起訴状によると、黒川氏は新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言下の昨年4~5月、産経新聞記者2人と朝日新聞社員の計4人で4回、1000点を100円と換算する「点ピン」のレートで賭けマージャンをしたとされる。(東京新聞 より)



ネットの声は「点ピンなら娯楽の範囲」「運が悪かったね」「この事件を受けて賭けマージャンを辞める人はいない」といった擁護派が多いが、筆者を含む健康麻雀愛好家からすればいい迷惑だと思う。(愛好家のみなさま、ごめんなさい。お酒だけは見逃して)

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リングより



この記事を目にした時、ある事件を思い出した。

中学生時代、「いな〇ま」(以下I)という教師がいた。この名前を口にするだけでも吐き気がする。このI先生、科学者(理科の先生)でありながら、恐ろしいことを口にした。

「麻雀とタバコはセット。麻雀をする人は必ずタバコも吸う。例外はない」

筆者が友人と自宅で麻雀をしたという話を聞きつけ、筆者を含む4人が職員室に呼び出された。今では想像もつかないだろうが、昭和の時代には多くの家庭に麻雀パイがあり、裏返せば雀卓(緑色の布が敷かれている)に早変わりする天板が「コタツの標準装備」だった。

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麻雀ウォッチ より


「麻雀はしたがタバコは吸っていない。その場に(JetSetの)親もいたので、電話して聞いてもらえばわかる」

と説明したのだが一切聞き入れてもらえない。I先生はさらにこう言った。

「自身も麻雀をするが、自身を含めて全員がタバコを吸う。タバコを吸わない人を見たことはない」

「セットならタバコを吸う人は麻雀をすることになりますが、喫煙する先生全員に麻雀をするかどうか聞いてもらえますか?」

と中学生の頭で考え、精いっぱい反論したのだが返ってきた言葉は

「タバコを吸っても麻雀をするとは限らない。AならばBであっても、BならばAとはならない」

数学的にこれは正しい。中学生の時には何も言えなかったが、今ならばこう言い返していただろう。

「先生、論点がずれてませんか?今は『麻雀をする人間は必ずタバコを吸う』という命題の真偽が問題であって、『命題と逆』の関係性を持ち出してドヤ顔されても困ります」


※ 数学的基本情報
命題「AならばB」に対し、
対偶「BでないならAでない」
逆「BならばA」
裏「AでないならBでない」

命題と対偶の真偽は必ず一致する(命題が正しければ対遇も正しい)
命題が真であっても、逆・裏は必ずしも真ではない

命題「麻雀をする」ならば「タバコを吸う」・・・これが正しければ
対遇「タバコを吸わない」ならば「麻雀をしない」・・・これも正しい
 逆「タバコを吸う」ならば「麻雀をする」・・・真偽は不明
 裏「麻雀をしない」ならば「タバコを吸わない」・・・真偽は不明

I先生は命題(麻雀をするならタバコを吸う)と逆(タバコを吸うなら麻雀をする)の関係性を持ち出して「正しくない」といっているだけで、命題の真偽とは一切関係ない。


この後、筆者の自宅で健全麻雀をした4人は「麻雀をした罪」ではなく「タバコを吸った罪」(冤罪)で廊下に正座させられ、小一時間ほどさらし者にされた。その時に廊下中に響き渡ったI先生の言葉を今でも覚えている。

「未成年者がタバコを吸うのは禁止されている。反省しなさい」

はらわたが煮えくり返るほど悔しかったが、我々4人に向けられる同級生・下級生の視線の方がもっと辛かった。

「いじめた人間はすぐに忘れるが、いじめられた人間は一生忘れない」

とはこいういうことなのだろう。

だからといってI先生に復讐を・・・という訳ではない。I先生のフルネームを公開して糾弾したり、「麻雀とタバコはセット。マージャンをする人間は必ずタバコも吸う」という暴論を吐く人がいるんですが、実態調査を・・・とネットアンケートするつもりもない。だって(中学生時代に)すでに復讐済みだもん。

小心者なので大したことは出来なかったけどね。復讐の内容は・・・公開できません。公開したらちょっとヤバイ。


追記>

職員室において

「麻雀とタバコはセット。麻雀をする人間は必ずタバコも吸う」

と暴論を叫ぶI先生に対し、どうして他の教師は何も言わなかったのかと不思議に思うかもしれませんが、昭和とは「先生の言葉は絶対。先生が白いといえばカラスの色は白」そんな時代でした。

筆者の通っていた公立中学校はいわゆる「非行」は一切存在せず、窓ガラスが割れることもない真面目な学校でした。校則も細かく規定されていて、

・男子は丸坊主
・女子は長髪禁止。髪先は肩にかからない。前髪は眉にかからない
・靴は白のみ
・靴下は白のみ。ワンポイント刺繍があるいものは、刺繍をほどく
・下着は上下とも白のみ。ワンポイントも禁止
・不要なモノを学校に持ってきてはいけない(発見次第没収)

といった厳しいもの(ほんの一例)でしたが、みんな黙って従っていました。持ち物検査は日常茶飯事、体育の授業で着替えるときは教師が教室までやってきて、下着の色をチェックしていました。

いきさつは忘れたが地域の中学対抗の相撲大会が開催されることになり、相撲部など存在しないので体格のいい数人が体育教師に指名され、強制的に相撲を練習させられました。筆者もその1人で、拒否権はなし。

体育館の片隅で「服を全部脱げ」といわれ、強引にまわしをつけさせられました。体操服の上からまわしではだめなのかと尋ねたら

「そんな恰好で試合に出るつもりか?」

いやいや、せめて練習ぐらいいいじゃん。なんで同級生にケツをさらさないといけないの?試合当日、「短パン+まわし」といった他校生徒も結構いて、体育教師を恨んだ記憶があります。大会規則では「短パンOK」だったが、体育教師が「相撲は裸でするもの」と勝手に決めつけ、「生徒たちが自主的に短パン着用を拒否した」ことになっていました。

今考えれば人権なんてものは存在しない時代。いや、「人権」という言葉自体が存在しなかったのかも。





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