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META:Time:Trials FINAL
先日、メタタイムトライアル(META:Time:Trials Japan Series)のファイナル(決勝)に出場してきた。
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メタタイムトライアルは、アシックスジャパンとSAURUS JAPANが共同開催するイベントであり、トラックで5000mのタイムを競うというものだ。
ファイナルに出場するためには、6月・7月に全国各地(北海道、東京、中部、関西、中国、九州)で行われたリアル予選会(トラックで5000m競走)で上位3位に入るか、バーチャル予選(ランニングアプリとGPSウォッチ等により5kmを計測)で上位に入らなければならない。
私は、7月24日に行われた中部地区予選でファイナル出場を決めたのだが、どの地区もハイレベルだったことは言うまでもないだろう。
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また、メタタイムトライアルは、予選ではシューズもウェアも自由だったが、ファイナルでは公正を期すために、アシックス製の厚底シューズMETASPEED+(メタスピードプラス)シリーズと、アシックス製のウェアを着用することがルールとなっていることも特徴の1つだ。
いわゆる、アシックスのワンメイクレースということになる。
勝敗のカギを握るのは、案外シューズとの相性ということもあるのかもしれない。
今回ファイナル出場者は、レース前に写真撮影。プロのヘアメイクまで入って、本格的だった。
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「いいですねー、では今度は腰に手を当てて」とスタッフさんからの指示のままに写真を撮ってもらった。
油断していたら、あのポーズで撮るのをうっかり忘れてしまった。
レース当日は、台風の影響を受けてか朝から雨で、午後には落雷を伴う豪雨もあったけれど、日が沈むころには雨は止んでくれた。
会場でアップをしていると、「あの人パジャマで走ってるけど、ファイナルを走る人なのかな」と言われていた。
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「パジャマじゃないぞ」と、声を大にして言いたい。
レース本番は、選手入場から迫力のある演出。
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普段のトラックレースやロードレースとは違って、そんなところも楽しかったなと思う。
スタートしてしばらくすると、優勝候補の上野裕一郎選手が一気に前に行ってしまった。
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スタート前に話したときに、14分10秒くらいで走りたいと言っていたので、2分50秒/kmのペースと思い込んでしまったが、冷静に考えたらイーブンペースとは限らないわけだ。
その後は、気が付いたら2位集団を引っ張っていた。
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勝負に徹するなら、序盤から中盤までは集団の後ろにいるのが定石だろう。
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ただ、それでも集団の前を走っていた。
後ろを振り切れる自信があったわけでも、ハイペースで押していける余裕があったわけでもない。
どちらかと言うと、貧乏くじを引いてしまったような感じなのかもしれないが、「弱気は最大の敵」と津田恒実も言っていたように、こういうときは気合いが大事なのだ。
ペースは、1000mまでは1周67-68秒で走っていたけれど、そこからは71秒くらいで走っていた。
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それでもなお、他のランナーが前に出てこなかったので、後ろのランナーがラスト勝負に向けて脚を温存していることは明らかだった。
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後ろに大勢のランナーがついてきていることは、振り返らなくてもよく分かった。それでも、意識を前に向けているとそんなに気にならなかった。
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他のランナーより、なんとなく黒く見えるのは気のせいだろうか。
レースが動いたのは、ラスト500m。
ここで、松井選手がペースを上げて前へ、それに続いて他の選手も追随。
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一時的には離されそうになったけれど、そこは堪えて、なんとか流れに乗って、ラスト300mからラストスパート。
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ここで、追い風を使って一気にトップスピードに乗ったのはいいけれど、松井選手も引き下がらなかった。
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ここのバックストレートでこの日の最高速を記録したことは言うまでもないだろう。
しかし、最終コーナーの立ち上がりで逆転を許してしまい、そのままフィニッシュとなった。
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ラスト1周のラップタイムは60秒、これはほぼトップスピードである。
最後に競り負けたことは悔しかったが、それ以上に全身の血が沸騰するような熱い競り合いができたことが楽しかった。
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松井選手とは、そんなに話したわけではなかったけれど、ものすごく濃密なコミュニケーションを交わしたような気がしている。
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リザルトは14分28秒9で3位。
ギリギリ表彰台に上ることができて良かった。
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最後はみんなで写真撮影。
今回話せなかった人もたくさんいたけれど、どこかで会ったときには声をかけて欲しいものだ。
レース後に、ある人から「牛山さんは、走っているときはカッコイイですね」と言われた。
素直に喜びたいところではあるが、逆に言えば普段はイマイチということなので、これはかなり複雑である。
ただ、ランナーとしては「普段はカッコイイけど、走っているときはイマイチ」ではなくて良かったと思っている。
少なくとも、走っているときはカッコイイということなので、少しでも長い時間走っているようにしたいと思う。
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