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マリナーズ、Teoscar Hernandezを獲得!!

11月15日、マリナーズはブルージェイズからTeoscar Hernandezをトレードで獲得しました。
対価はErik SwansonとAdam Mackoです。
今回はそれぞれの選手の特徴を簡単なまとめと、両球団の狙いについて考察したいと思います。

マリナーズが獲得した選手


Teoscar Hernandez


Teoscar Hernandezは30歳で右打ちの外野手。
バッティングは粗いアプローチながらも、非常にパワフルで、平均打球初速やBarrel %は上位10%を毎年キープしています。
脚も早く、Sprint Speedは上位20%に入ります。
ops0.800〜900は期待できるバッターです。
守備に関しては、ライトを主に守りDRS-3と良くはないですが、飛び抜けて悪くもないでしょう。
試合には毎年130試合程度はコンスタントに出場しており、Hanigerよりかは試合に出れるでしょう。

https://twitter.com/mariners/status/1592978572536209408?s=46&t=ARxIdc4WRFbs7Ksj9b2wMw

ブルージェイズが獲得した選手


Erik Swanson

Swansonは29歳の右投げリリーバー。
球種は4シーム、スプリッター、スライダーの3球種。
去年から4シームの割合を減らしたのが功を奏し、 MLBに定着。
今年はスプリッターと4シームを武器に防御率1点台と素晴らしいシーズンを過ごしました。
主要な指標は軒並みトップレベルで、非の打ち所がないと言っていいでしょう。
セットアップやビハインドの場面での登板、回跨ぎなどなんでもそつなくこなせるのもポイント。
気がかりなのは9月の成績が壊滅的だったことでしょうか。

Adam Macko


21歳の左腕プロスペクト。
球種は4シーム、スライダー、カーブ、チェンジアップ。
特に評価が高いのはスピンレートが高いカーブとスライダー。
今年A+で、K/9は14.09とアウトのおよそ半分を三振で取ってみせるなど、折り紙つきのポテンシャルを持っています。
その一方でコントロールは良くなく、将来的にはリリーフに落ち着くと予想されています。
アリゾナフォールリーグではリリーフ登板に挑戦しにいるものの、芳しい成果は得れていないようです。
また、怪我にも悩まされており、入団以降40イニング以上投げることができていません。
出身はスロバキアと結構珍しい。

両球団の狙い

マリナーズ側の狙い

Mitch Hanigerの後釜の確保に成功。
Hernandezの保有期間は1年でサラリーが10MM程度ということにも注目です。
外野のレギュラーの確保をするならHanigerとの再契約や、Andrew Benintendi、Brandon Nimmo獲得などもあり得たと思いますが、そうせずにトレードを選択したのはペイロールの節約をしたかったからではないでしょうか。
セカンドの確保はマストでしょうし、外野も1.2人取ると明言していますので、もう1人取る可能性があります。
それにしても、fWAR1.7の選手を簡単に出してしまえるところには、投手育成への並々ならぬ自信が垣間見えます。

ブルージェイズ側の狙い

3年保有可能なトップレベルのリリーフを安価で確保。
今オフはRafael Monteroが3年34.5MM、Robert Suarezが5年46MMとトップレベルのリリーフの契約が高騰しています。
限られたリソースを例年より割高なリリーフにつぎ込むのは合理的ではないという判断の下行ったトレードに思えます。
また、1年でFAとなるHernandezを残すよりも、FAで外野手と複数年契約を結んだ方が今後数年間コンテンダーであり続けるチーム事情にマッチしています。
(投稿日の15日には早速Nimmoに興味を示しているとの報道あり。)
HernandezとSwansonの差額はおよそ10MM以上開くと予想されていますので、この差額と温存したペイロールを活かして大型外野手と契約することは十分可能でしょう。
(MLBTRによると来季の年俸予想はHernandez14.1MM、Swansonが1.4MMとのこと。
ソース↓
https://www.mlbtraderumors.com/2022/10/mlb-projected-arbitration-salaries-2023.html)
しれっとMackoも取っておく抜け目のなさも光ります。

まとめ


リリーフ市場の高騰を見逃さずに強打者の獲得に成功したSEAサイド、長期的視点に立って安く長く保有できる選手を調達できたTORサイド、両チームが得をするトレードだと思います。
ただ、TOR、SEA共に更なる補強を予感させているので、このトレードの真価は単体では測れないでしょう。
今後もこの2球団の動きに目が離せません。

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