知っておきたい心肺蘇生法シリーズ 第1回:まずは予備知識!
こんにちは!
昨日の記事で申し上げた通り、今月1月は、心肺蘇生シリーズをガンガンやっていきます!
一回一回の量は抑えめにしつつ、全10回ぐらい(予定は未定ですが・・・)で、やっていこうと思いますので、ぜひ見ていってくださいね!!
なお、記事の下の方に、掲示用JPGのデータと、印刷用PDFのデータも付けておきます!(内容は、本文のものと一緒です)園や公民館などで掲示する際は、ご使用いただけると幸いです(^^)それではスタート!
知っておきたい心肺蘇生法シリーズ
第1回:まずは予備知識!
〇現場に居合わせた人による心肺蘇生の必要性
人は、なんらかの原因で脳に血流が通わなくなると、あっという間に酸欠状態になり・・・なんと、たった10秒程度で意識を失います! 脳というは、それぐらい酸素を必要とする臓器なんですね!
脳に限定して考えたとしても、おおよそ3分程度血流が阻害されるだけで、重篤なダメージを受けると言われています。また、下の「カーラーの救命曲線」によれば、心停止後に何も処置しない時間が3分続くと死亡率はおおよそ50パーセントとなり、5分続くと、ほぼ100%になると言われています。
これに対して、救急車を呼んだ場合の到着までの全国平均時間は・・・実は9分弱かかっています(※平均なので、もっとかかる場合も多いです)。
つまるところ、もし心停止で倒れた人がいた場合、救急車をただ待つだけでは、ほぼ助けることができないという事になってしまいます!
現場に居合わせた人が、心肺蘇生法を実施するかしないかが、いかに重要な要素であるか・・・イメージが湧かれましたでしょうか?
〇AEDがあれば、胸骨圧迫はいらない?
脳や体に血流が通わなくなる原因の代表例が「心停止」ですが、必ずしも心臓がピタッと止まっているというケースばかりではありません。心臓が、脳や体に血液を正常に送り出すことができない状態のことを「心停止」だと思ってください。つまり、心臓が動いていたとしても、血液を脳や体に送り届けることができない状態は「心停止」なのです。
(※ちなみに心臓が全く動いていない状態は「心静止」といいます)
心臓が全く動いていない場合であれば、実はAEDは効果がありません(※心電図解析後、「ショック不要」の判断)。この場合の有効な心肺蘇生法は、胸骨圧迫(心臓マッサージ)によって血流を脳に流すことになります。
では、心臓が動いているものの血液の流れが十分ではない場合(心臓が変な動きをしている場合)は・・・? ここで活躍するのがAEDになります。
AEDの役割は「心臓の変な動きを止める(除細動する)」ことです。間違いやすいのですが、AEDは心臓を動かすことはできません。止めるだけ(変な動きをリセットするだけ)しかできません。うまくリセットできたとして、その時心臓は・・・動いていないのです。当然、血流は脳に流れていません。動いていない心臓に対する心肺蘇生法は、先ほどの通り、胸骨圧迫しかないのです。
つまり、心停止の人に対しては、AEDを使おうが使うまいが、胸骨圧迫が絶対に必要になっていきます。ですから、しっかり覚えていきましょうね!
ご覧いただきありがとうございました。次回から本編を始めます、ぜひ見てね!
文: 防災士・応急手当普及員 牛尾崇彦
・・・おわり
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