PFASって何ぞやという基礎知識

・ミネラルウォーターからPFASが検出されていたというニュース。


みなさん、ご存知だろうかPFAS。

何やら難しい化学物質の略称なのだけど、いったい何が問題なのか、基礎知識を書いておこう。


詳しくは環境省の『PFOS、PFOA に関するQ&A集』などを読んでいただくわけだが、

近年何が問題になっているかをざっくりと説明すると、

有機フッ素化合物(PFAS)のうちの少なくともPFOSとPFOAという種類の化学物質に発ガン性があると思われるって話だ。

そして、それがたまに水道水なんかに入ってしまっていることがあるって話だ。


今回はそれがミネラルウォーターから検出されていたよ、ってことですね。


PFAS、数年前から段々と話題になってきた感がある。

当初は沖縄県で多く見つかっていたけど、日本全体でもポツポツと検出されていて、特段この地域が多いというようなイメージはない、

自然界には本来存在しない成分であり、界面活性剤だの業務用泡消化剤だのに使われてきた歴史があるが、現在は当然製造・輸入が禁止されている。

であるから、当然にほとんどの水道水で検出されることはさほど多くはない。

調査をしてみたら、水源の上流部の不法投棄物から検出されたとかいう可哀想な自治体もあったな。

最近だとほとんどの自治体で調査に乗り出しているだろうから、自分の使っている水道水の安全が気になるなら調べてみるといい。

活性炭処理で除去できるそうだ。冒頭のミネラルウォーターの会社も活性炭処理を始めたそうなので、一応現在は安全らしい。東京都なんかだともとから浄水処理の中で活性炭処理を行っていることも多いので、仮に水源に混入していても問題は少ないかもしれない。


発ガン性が危険視されているが、国際的にまだ調査段階でもあるため、国も暫定基準値という形で運用している。

日本の暫定基準値はPFOSとPFOAの合算値で50ng/L以下。今年4月に規制を強化したアメリカほどではないが、国際的にもそれなりに基準は厳しい方だと思われる。アメリカに追従して今後より厳しくなることも十分考えられる。


というあたりが、PFASについての基礎知識だろう。


あまり、危険視を大上段に構え過ぎずに、かといって安楽視もし過ぎずに、自分の口にするものの安全に気を使うことをオススメする。

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