バイクツーリングにおける巨大ホムセン箱のすすめ

今年(2023)の盆休みに長めの休暇をとって北海道に行ったのだが、ロングツーリングにおける積載の重要性を痛感したので後世のため記す。

背景

以前使っていた箱は頑丈ではあるものの、ロングツーリングには容量が心もとなく(40L)、パニア無しでは1泊のキャンプがいいところだった。着替えどころか雨具さえ積めるかどうかという積載感で、実際に寝袋は入りきらず箱の上に縛っていた。
雨具は雨が降りそうならそもそも行かなければいい、着替えは家に帰るまで我慢すればいい、で騙し騙しやっていたのだが、過去2回の北海道ツーの経験から、ロンツーの積載量が課題だと常々思っていた。
そもそも箱の外に濡れて困るものを縛っていたら、雨を素通りできるホムセン箱のメリットを殺してしまっている。
そのため、デカい箱を新調することにした。

過去に使ってた箱はこの2つ。

初代

二代目

ホムセン箱って600とか640とか書かれてるんで勘違いしがちなんだけど、これって長辺の長さなんだよな。考えたらデシリットル表記なんて見たことないわ。

リアキャリアを着けて箱を縦に積む

で、コイツらをリアシートに横向きに積んでたのだが、色々と問題があった。

  • 奥行きが短いので走行時にめっちゃ前後に揺れる

  • デカい段差を不意に踏むと跳ねて積載位置がズレる

  • 大きく横に張り出しているため積載部の設置面積が小さい(=不安定)。

ロンツーにおいてはこれらが相当なストレスになる。
そこで安定性のために箱を縦に積むこととした。
(これらをクリアできるリアボックスは価格のわりに積載量が大したことないので却下)
北海道に行くこと自体は直前に決めたのだが、前々から特に前後揺れ問題には困っていたため、2月ごろにリアキャリアを着けて、2代目を縦積みしていた。

画像左

これにより縦揺れ問題は明確に改善した。MT-09はリアシートの傾きが強いので間に板を噛ます必要はあるが、走行中のストレスはなくなった。
ただ当然、積載量は変わらず。

積載用品に求める条件

まず、自分がバイクの積載に求める条件を整理する。

1.防水性

はじめに、日程に制限のあるロンツーで最も避けるべき問題は、荷物が濡れることであると思っている。シートバッグや折り畳みコンテナ系では浸水の恐れがあるため✖。個人的には上・左右からの耐水性が高いホムセン箱一択

2.積載量

デカければデカいほど良い。
参考に、現在の箱が40L、パニアが22L×2で44Lの計84L。
しかしロンツーではどうしても着替えでパニアの片方が埋まってしまうため、実際に道具を積める容量は62L。
ここに最低でもテント、寝袋、机、椅子などを積み込み、道中で買った食材なんかも入れたいのである程度のマージンも欲しい。
これまでの経験を元に、最低でも追加で20L程度(=60L)は欲しいと感じていたが、デカければデカいほどいいなと思ったので結局条件内での最大値を買うことにした。

3.値段

安ければ安いほど良い。
ホムセン箱は安いほど壁が薄く(耐久性が低く)なっていくのだが、積載時に極端に負荷をかけたり落としたりしなければそうそう壊れるものではない。太陽光による劣化はどうしようもないが。。
ホムセン箱という製品そのもの価値を考えると、5000円くらいが購入を迷うボーダー。

4.形状

探してみると分かるのだが、大容量のホムセン箱は細長いものが多い。
長辺が80㎝以上あるものも多く、リアキャリアを着けたとはいえどうしても後ろにはみ出して浮いてしまう部分が存在する。
これが長すぎると箱の重心を考えて道具を入れたり、単純に見ていて不安になるので、できるだけ積んだ時の前後長が短いものが望ましい
積載制限は誰一人守っていない。

デカい箱を探す

まず、ホムセン箱の規格としての最大値は160Lっぽい。その次が120~130L。
Amazonで見つかるのは以下の2タイプ。

アウトドア用 160L

ベランダコンテナ 120L

※これら2つの商品は自分が購入前に探した時には両方ともヒットしなかったものだが、Amazon内での類似品で最も条件に近かったため引用した。

値段の差はおそらくそれぞれの元の用途の違いによるもので、車輪付きタイプはアウトドア用と書かれているため頑丈さでは分がある。
結局、コスト面でベランダコンテナタイプを選んだのだが、その中でも横幅が短く、積載に向いていた商品を最終的に購入した。

安い(ご満悦)

箱の加工は他の人がたくさんやってるので割愛。
安いと加工失敗したときのダメージも小さい。

実際に積んでみて

そこらのトップケース2.5個分の容量は半端ではなく、脱いだジャケットや道中買った弁当やペットボトルを雑に突っ込めるのはかなりストレスフリーだった。
また、雨具が貧弱だったため道中のワークマンで雨具と折り畳みの長靴を買っても余裕だった。

まとめ

積載の余裕は心の余裕だった。
旅中のトラブルのほとんどは金で解決できるが、バイク旅の場合積載だけはそうもいかない。
実際、今回の北海道旅行でかなり柔軟に予定を変更して立ち回れたのは、積載容量や荷物が濡れる心配をしなくて済んだことが大きかったと思う。
また地味なメリットとして、鍵をつければ積み下ろしをしなくて良いことがあげられる。シートバッグは防犯大変そうだなと思って見てます。


おまけ

自分がホムセン箱の積載に使ってる荷締め紐を貼っておきます。
(割と試行錯誤して行きついた商品なので誰かに共有したかった)
ツーリング時以外はホムセン箱を下す人や頻繁に箱を積み下ろしする人向けの使い勝手をしてます。
注意点として、両端が金属製のフックなので傷がつきます。ただ片側はロープなのでループにはできます。


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