ミッドサマー感想殴り書き

ネタバレありです。

コロナにより映画館で見れないだろうと諦めていたけれど、今日見に行けました!
一人で見に行ったので、誰かに言いたいけど言えないので、初noteです。
時系列はバラバラで思いついたことを書くので、話があちこち飛びます。


【村に行くまでの導入について思ったこと】

主人公ダニーの妹の自殺は、ホルガ村が関係してると思ってました笑(なんか儀式から逃げ出してきた的な)
やっと関係ないんだと気がついたのは、2日目の儀式に入る頃でした(遅い)

家族を失って塞ぎ込むダニーと、彼女を重たく感じるクリスチャン。二人が別れればいいと思ってるマーク、ジョシュ、ペレ。
スウェーデンへの旅行を知らされていなくて、帰ってきてから二人が言い争うシーンを見てて思ったのは、ダニーはクリスチャンにすごく気を遣ってるな、ってこと。
ヒステリックに罵倒するんじゃなくて、

「私が悪いの。それはよくわかってるわ。だから嫌いにならないで。責めてる訳じゃないの」

と相手に嫌われたくないための言葉選びをしている。(なだめてるだけなんだろうけど)
ホルガ村の水辺でクリスチャンと口論するときも、自分が悪いのはわかってるごめんなさい、と言葉を選びながらクリスチャンに話しかけてる。
これはストレス溜まるだろうなー、って思った。
電話のシーンでも投げやりなクリスチャンの言葉に「なんでわかってくれないの!」と叫ぶんじゃなくて「きっとそう言って欲しかったの」と、聞き分けの良い姿を見せていた。

ダニー、ストレス溜まるだろうなってのはホルガ村に着くまででも結構見てとれた。
マークの部屋に訪れた時、「問題ないよ」とは言ってるけど、「お前も来んのかよ」という雰囲気が漂ってる。
(個人的にマークがクリスチャンを別の部屋に連れて行った時に「お前何考えてんだよ!」みたいに釘を刺したのかと思ってた)
ダニーはとりあえず社交的にペレに色々話しかけるけど、ジョシュは背を向けてレンジに行って会話を拒否する。
そこでダニーが挫ければ、旅行に参加することはなかったかもしれない。けれど、優しいペレがダニーの心にグイグイ入り込んでいく。
んで、何がどうしてそうなったかわからないけれど、ダニーも旅行に参加することに。
車中の会話も、明らかにダニーを疎外するような下品な会話から始まった。明らかにダニーは仲間外れにされててつまらなさそう。

長距離運転の末、ホルガ村付近の広い草原にたどり着いた。車から降りて、ペレの親友イングマールとイギリスからのカップルと知り合う。そしてすぐさまドラッグを勧められる。
ダニーは一度拒否するんだけど、それを伝えた時の冷めた空気がホントにゾワゾワするくらいに嫌だった。
明らかに「空気読めよ」「やっぱり誘うんじゃなかった」という拒絶の空気。だからダニーも慌ててマジックマッシュルームティーを飲むことに。
抗不安薬常用してるのにドラッグとか、下手したら死ぬんじゃないかとハラハラしてしまった。
そして幻覚なのか夢かわからない妹の姿を見てしまう。
それだけでもキツイなぁと思ったけど、何よりキツイのはサイモンとコニーのカップルはイチャイチャしてるのに、4年付き合ってるダニーとクリスチャンはどこかよそよそしい。
二人で肩組んだりキスするシーンはちょいちょいあるけど、花束が裏目にでたり、クリスチャンは赤毛の美少女にも心惹かれたりするから、ダニーは気が気じゃないだろうな。

【ホルガ村にて】
牧歌的な雰囲気と、白装束の人々。美しい白夜の世界。行きたい(切実)
そのホルガ村に訪れてから、ちょっとずつペレ以外の大学生四人がおかしくなっていく。
ダニーとクリスチャンは刺々しい空気。
研究について不仲なクリスチャンとジョシュ。
村に敬意を払うことなく自滅してしていくマーク。
いやまぁ、暇さえあれば電子タバコ?ドラッグ?をスパスパやってるマークさんは元からヤベーやつなんですが笑
先祖の木に立ちションしてからろくに謝る前にスパスパやり出すのは、さすがに万死に値する。

個人的にマークは生きてるだけで死亡フラグの人だったけど、論文のためにのめり込んでいくジョシュも結構無神経だよなぁと。
ペレがホルガ村の教えみたいなのを話していたシーンで、「インドみたいだ」とジョシュが言うんだよね。
それに対してペレはさらっと流してるけど、ジョシュのその行為って、
「絵を描きました!」
「上手!◯◯さんみたいな絵ですね!」
って、何かの模倣を示唆してる行為だと思うんだよね。
ちょっとイラッとする行為。
ジョシュはそんな感じで、村の信仰にズカズカと入り込んでいく。写真を禁じている聖典の為に忍び込んだりって。
そんな振る舞いなのに「匿名だったら論文にして良い」って許可でたのは、生きて帰す気ないからだよなと思った。

話が変わって、アッテシュッパンの話。
私、おじいちゃんおばあちゃんが神輿?の上に座った時から「このまま投げ捨てられるんじゃないか」とビクビクしててSAN値ゴリゴリ減ってました笑
投げ捨てられなかったたけど、概ね予想通り。
「やめろ!おじいちゃんおばあちゃんに酷いことするな!」
と思ったけど、ホルガ村の人にとってはごく自然なことなんだよなぁ。尊く神聖なものなんだろうな。
その後の、水辺の儀式もSAN値ゴリゴリ。
マヤとの外部の血シーンはSAN値ゴリゴリ行かなかったけど、お母さん?に見守られながらやるのは嫌だったろうな笑
クライマックスで子種をもらったマヤが真っ赤な口紅を塗っていたのが「少女」から「女」になったことを示唆してて、より印象的に。
ホルガ村の人々って、化粧とかしてなくても美しい人ばっかりだよね。
「あなたは目もろくに見えなくて身動きがとれない」
って、美人に笑いながら言われるシーンが、多分一番怖かった。

【クライマックス】

見事女王に選ばれたのも束の間、恋人の外部の血シーンを見てしまい、ストレス振り切れたダニー。
正常な判断なのか、それとも幻覚の中での判断なのか、クリスチャンを生贄に捧げることに。
熊の内臓を引き摺り出してるから、てっきりクリスチャンの内臓も引きずり出すのかと思ってたら予想の上を行っていた。
熊の毛皮姿になったクリスチャンは神殿に運ばれ、そして火を付けられる。
イングマールとウルフが、火をつけられてもキョロキョロしてるシーンがキツイ。
洗脳されてニコニコしながら死んでくれたほうが、まだなんかこう救われる。

火に包まれていく神殿を見ながら、笑みを浮かべるダニーで終わり。
苦手な知り合いも、不信感しかない彼氏もいなくなったダニーの笑みは、ストレスから解放されたからだと思うと薄寒いものを感じる。
でもきっとその笑顔の理由は色んな解釈があるだろうから、ミッドサマー、とても深い。

【ペレ】
100点満点の狂信者。
生贄を村に誘い出す手腕も、村への忠誠心も、ダニーを誘い込むテクニックも見事。
もしこれでペレが自立心旺盛だったり、村のあり方に疑問を持ってたら、村が崩壊するかペレが死んでるかしてて、別の映画になる所だった。
個人的に、ダニーはペレと結ばれてホルガ村の一員になってほしいけど、ペレの考えが読めないんだよなぁ。
ダニーへ優しくしたり女王になってからキスしたのも、本心であるようにも、打算であるようにも見える。
その点では、ペレが一番怖い。

【謎に思ってること】
・盗まれた聖典は、本当に盗まれたの?ジョシュ殺したら盗まれる必要無いよね?

ルーン文字勉強したらまた見たいなぁ。

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