さよなら、私のオモシロ

 先日、某サイトで公開された、契約ライターの書籍作品紹介ページに敬愛される作家の名前が挙げられていなかった。(現在は修正済み)
 これだけであれば、私の逆恨みだが、【今年出版された】【現在コラボ中の出版社で作品を連載している】【編集者自身がお世話になっていた先輩】の紹介を書かないのは、裏切り行為にしか見えず、結果、人生で初めて企業相手に抗議文を送ってしまった。脅迫的文面にはなってないはず。出来るだけ心は穏やかに描いたつもりだ。
 しかし内心では腸が煮えくり返っていた。こんな不義理を大手サイトが当たり前のようにやるとは…。

 たとえば、すでに先生とのライター契約関係が解消されているなら分かるが、ライター一覧に未だ名前が表記されていて、記事も公開されている仮に関係がこじれているのであったとしても、読者目線では関係は清算されていないと見えるわけで、それなのに、こういった対応されるのは陰湿な嫌がらせにしか見えない。「うっかり」では済ませられない。
 思えばあのサイトは「クラスに馴染めなかった子たちが見るメディア」だったんじゃないのか。それがこんな陰険な行為を良しとするような性格の悪い集団なのかと疑ってしまう。クラスの日陰者に手を差し伸べる行為と、一緒になって陰口やイジメをする行為を同一化していらっしゃるのであれば、それは大きな過ちだ。

 そういうわけで、私はあのサイトとの絶縁を決めた。さようなら。

 こんな少数派の意見は、所詮泡沫となって消えていくのみ。だから、別に謝られたい(いや、そもそも私が謝られたいわけじゃない。先生に正式謝罪してほしいだけだ)わけじゃないし、認められたいとも思わない。ただ、そんな最悪の別れ方をしたメディアだって、昔は大好きな場所だった。毎日見て、毎日の活力を確かにもらっていた。今回のことに対して未だ怒りの火が消えないのは、先生とともに一緒に先生のファンである、昔からの読者にも泥を塗る行為に思えて仕方がないのだ。つまりは私憤だ。恥ずかしいものだ。しかし、それくらい一緒に育ってきたと思っていたんだ。今の巨大メディア化する前には、名前も知らない日陰者扱いだった。それが今では、押しも押されぬポップカルチャーのメディアと化している。それを驚きはすれども、反感を覚えることや嘆くことはなかったんだ。
 しかし、今回のことでハッキリした。彼らはもう「昔を用済み」としている。それならそれでいい。顧客が飽きたと離れるように、売り手も新規顧客獲得のため、金にならない旧来の客を切るのは至極当然だ。ただ、その切り方が気に食わないんだ。無かったことにして、みんなに注目されないようにする姿勢、絶縁を宣言するわけでもなしに、居ないもの扱いする姿勢、かといって自分の身内には甘い内輪ノリを続ける姿勢。それらすべてが昔の彼らの関係者・支持層すべての行為に泥を塗る行為に見えて仕方ない。
 だから私はきちんと宣言するよ。
 オモコロ、さよなら。もう見ないよ。
 つまんなくなったね。

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