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地球を語る

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宇宙の起源から地球の未来まで、ビッグヒストリーの観点から語っていきます。
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『スーパー地形』を持って古城跡を歩く

『スーパー地形』アプリをつかって,牛久周辺を散歩しました. すると,おもしろいことが分かりました. 歩いたところは,牛久沼湖畔の『東林寺城趾』です. 現地には城趾を示す棒が立ってはいるのですが,なかなか全体像は分かりません. 国土地理院の2万5千分の1地形図では,4つの郭を隔てていた空堀は表現されていませんが,スーパー地形にはその内の3つが明瞭に見えるのです. スーパー地形で,城趾の全体像を想像してみました. 『スーパー地形』のこんな楽しみ方もあるんですね.

”隕石の衝突”の跡!?

先日、自宅近くのスーパーに買い物に行きました。その時、はじめて「蛇沼公園」を訪れました。茨城県龍ケ崎市です。 帰宅後、Google Earthで見ると、蛇沼は円形をした地形の北端にあたっています。沼の延長部は、円形の台地をぐるっと取り囲む低地になっています。これを地形図で見てみます。 円形部は標高22m弱の常磐台地です。へこんでもいないので、隕石衝突穴の可能性はないでしょう(残念?)。それでは、なんだろうか? 今のところ分かりません。知人に聴くと、これに似た地形はこの周

新しく『地球を語る』シリーズを開始します。

私の専門の地質学に関連して、地球を語っていきたいと思います。   宇宙の歴史の中での地球といったビッグヒストリー、自然災害、環境問題などを語るとともに、地学や自然科学教育についても意見を述べていきたいと考えています。 ウクライナ戦争で、マスコミで注目されている『地政学』についても、地質学・地理学の観点から考察します。 どんな展開になるか想像できませんが、自由に語っていきたいと思います。 乞う、ご期待!!

ビッグヒストリー1: 宇宙と人間

ビッグヒストリーを考えているときに、感じたこともここに書いていきます。 先日、私のfacebookに書いたことです。 立花隆の本の中に引用されていた人類学者レヴィ・ストロースの言葉に、ドキッとなりました。 レヴィ・ストロースの「悲しき熱帯」の最終章からの引用です。 この本は昔読んでいたのですが、ここで引用されているところまでは読んでいなかったか、読んでいても忘れてしまっていました。 今、地質学を「ビッグヒストリー」という観点から考えているのですが、それにも引っかかっ

ビッグヒストリー2:恐竜の絶滅と人類

先日、ビッグヒストリー勉強会で、恐竜の大量絶滅の話をしました。 その時に話題になった『人間中心主義』、『人間原理』について、メモっておきます。 白亜紀末の生物大量絶滅地球の歴史の中で生物が大量絶滅した事件が何回かありました。 その内の大きなものの一つが白亜紀末(6,600万年前)の大量絶滅です。 恐竜を含んだ生物の76%が、絶滅したと言われています。 この事件によって生物界が大きくリセットされました。 大量絶滅の原因アルバレス(W. Alvarez)によって提唱された、小