{構成・脚本?} 現(うつつ)と「せい」のD・D・D(ダイレクト・ダイブ・データ)(第1稿短編版)

構成

・3分ボイスドラマはストーリー全体の導入部、状況変化部分的位置づけ
・ここからストーリーが始まっていく感じで
・前半から中盤まで全体的に落ち着いた雰囲気。後半は焦りを感じるように

キャラ、セリフ

・霞は大人しいキャラをイメージして、声質も強くならないように
・紗奈は活発なキャラをイメージして、セリフもハキハキとした感じで
・晃希は元気で活発なキャラをイメージして、セリフもハッキリと
・清澄は感情の見えにくいキャラをイメージして、抑揚や感情の起伏少なめで
・瑠璃華は感情の見えやすいキャラをイメージして、声の感情表現多めで

BGMについて

・前半は環境音(雑踏)、中盤は機械音が入るため、音楽無し。後半は音楽使用
・BGMは始まりから徐々に盛り上がっていくような曲
・音取りは暗めだが、局長は少し明るめに
・日常の中の小さな怖さみたいなものが見えるようだとさらにうれしい

脚本

案1

  クラスメイトの話し声など、日常音でフェードイン
晃希「なぁ、知ってるか?今話題になってる都市伝説」
瑠璃華「急になによ。都市伝説なんて」
晃希「政府が何かの実験で人間を使ってるって話だよ」
清澄「それ、知ってる。そのために政府に連れて行かれる人もいるって。音信不通になったりとか」
聡介「今の高度社会でそのようなことは、無いように思いますけどね」
晃希「相変わらず連れねーな、聡介は。もう少し夢見ようぜ?」
  呆れた感じで
聡介「はぁ。毎度毎度、晃希は」
晃希「なんだよそれ」
  日常音フェードアウト

霞「・・・この時はまだ、僕らは知らなかった・・・」

  日常音再開
瑠璃華「でも、聡介の言うように、そんな話どうせ作り話だよ」
清澄「作り話でも、面白い」
晃希「そうだぜ、瑠璃華。面白みがないぜー?」
瑠璃華「ちょっと何よその言い方!それに、呼び捨てにするなって言ったでしょ!」
晃希「硬いこと言うなよー。俺たちの仲だろ?」
  少し元気に、だけどあまり抑揚のない感じで
清澄「そうだぜー。きりっ」
瑠璃華「・・・シズ、なによそのキャラ」
清澄「うーん?晃希の真似?」
晃希「俺、そんなだっけ・・・」
  日常音フェードアウト

霞「この他愛もない都市伝説の裏側も・・・」

  ノイズ音。次のセリフの冒頭に少しかぶる感じで少しずつセリフをはっきり
ニュースキャスター「・・・との事です。以上、お昼のニュースでした。・・・明日のこの時間、皆様がこの番組を見ていることを、期待します・・・」
  ノイズ音フェードアウト

霞「今まさに、陰謀(それ)が目の前にまで、迫っていたことも・・・」

  轟音と共に、遠くに見える黒い影。
  地響きとゴウンゴウンという大きな機械の動く音
紗奈「お兄ちゃん、あれ・・・」
霞「え・・・?あれは、巨大スキャナ・・・?」

  玄関の扉を開ける音
晃希「霞!紗奈!」
紗奈「晃希君?」
  息を切らしている感じで
晃希「外の様子が、おかしい!何がって具体的には分かんねぇけど、でもなんか、一人でいたらいけねぇ気がする」
紗奈「他のみんなは?」
晃希「そういえば瑠璃華と清澄、今日は買い物行くとか言って・・・!」

  その頃のショッピングセンターの駐車場にて
清澄「ねぇ、瑠璃華。あれ何?」
瑠璃華「ん?あれって・・・え?」
清澄「不思議。スキャンは予定だと、まだ先・・・」
瑠璃華「じゃあ、なんであれがここにあんのよ・・・!」

  瑠璃華と清澄の元に霞、紗奈、晃希が到着
瑠璃華「ちょっとあれ。どうなってんのよ!」
晃希「俺が知るか!でもあれ、確実に動いてやがる・・・!」
紗奈「それじゃあ、スキャンが始まって・・・」
清澄「・・・ところで、聡介は?」
晃希・瑠璃華「聡介がいない・・・!」

  間を開ける
霞「逃げたい、逃げたい、逃げたい・・・でも今度は僕が、みんなを守る!」


案2

―― 無音の中、セリフのみ
霞  「一体、この街に何が起きているの・・・?」

―― 霞のセリフ後少し間を空けて、夕方の雑踏、雑音、車の通る音などでフェードイン
―― 外(アスファルトで舗装された道)を歩いている感じで。二人の足音も少し
―― ニュースキャスター(NC)のセリフがフェードイン
NC  「次のニュースです。日本政府が進めている『日本電子情報化計画』ですが、全国 スキャンは滞りなく進められているようです」
―― ここからのNCのセリフは少しだけ内容が聞き取れる程度に小さく
―― NCのセリフはキャラたちの会話の後ろで流れている感じで
―― 全て読みきれなくてもNCのセリフが消えるまでに(※)印まで読めていれば問題ないです
NC  「昨日、当初の計画通りに四国地方全土のスキャンを終え、沖縄・九州同様、無事 電子化を終えたと政府から正式に発表されました。現在、スキャナの本州スキ ャン最終調整が進められており、スキャンが始まるのは二週間後が予定されてい ます。(※)問題がなければ当初の予定通りに行われるようです。本州スキャンは 約二年掛りの大規模な計画ですが、政府関係者のコメントでは「計画は予定通り に進行している。以前通達した日時に合わせてスキャンが実施される」とのこと です」
―― 最初の霞のセリフは独り言みたいに。その後は落ち着いた少しのんびりした感じで。
―― 紗奈のセリフはハキハキと。
霞  「ふーん、全国スキャンは滞りなく、ね」
紗奈 「何見てるの、お兄ちゃん」
霞  「ん?ただのニュース。最近同じ話題ばっかりだなーって」
紗奈 「そっか。なんだっけ、日本の電子化とか言ってたよね?」
霞  「まぁ、そんな感じだよ。理論とか原理は僕には分からないし」
―― ピッと画面を閉じる音。同時にNCのセリフも消える

―― 扉を開ける音
紗奈 「ただいまー」
霞  「おかえりー」
紗奈 「なんでお兄ちゃんが返事するのよ!」
霞  「いいでしょ?他に返事してくれる人いないんだから」
紗奈 「い、いいのよ、そういうのは!・・・もう、恥ずかしいなぁ」
―― 紗奈の靴下で廊下を歩く足音

紗奈 「ねぇそういえばさ・・・」
―― 突然言葉を遮るように轟音
―― 地響きとゴウンゴウンという大きな機械の動く音が続く
―― 紗奈、初めは驚いた感じで。だんだん声を抑える感じで小さく
紗奈 「ちょっと何?・・・え、お兄ちゃん、あれ・・・」
霞  「え・・・?あれは、巨大スキャナ・・・?」

―― 少しの間があいて、着信音
霞  「もしもし。晃希?」
晃希 「霞!紗奈!」
紗奈 「晃希君?」
―― 息を切らしている感じで
晃希 「外の様子が、おかしい!何がって具体的には分かんねぇけど、でもなんかヤバイ 気がする!」
―― 晃希の焦りに釣られる感じで紗奈の声にも緊迫感
紗奈 「他のみんなは?」
晃希 「そういえば瑠璃華と清澄、今日は買い物行くとか言ってたような・・・。やっぱ 他の三人とも一緒にいたほうがいい気がするし、俺はあいつらが行くって言って たところに行ってみるが」
紗奈 「分かった!それなら私たちも向かうから」
霞  「ちょ、ちょっといきなり!?」
紗奈 「いいから行くよ、お兄ちゃん!いつもと違うことぐらい分かるでしょ?」
晃希 「相変わらずだな、二人は。聡介には俺から連絡しとくから。じゃあまた後でな!」
―― 電話の切れる音の後、少しの間でシーン転換を表現

―― ショッピングセンター内っぽい雰囲気で、少し騒々しい感じ
―― 清澄は抑揚、感情の起伏少なめ。速度もゆっくりめで
―― 瑠璃華はハキハキと、声の感情表現多めで、清澄と対比になる感じで
清澄 「ねぇ、瑠璃華。あれ何?」
瑠璃華「ん?」
瑠璃華「え?何あれ」
清澄 「不思議・・・。スキャンは予定だと、まだ先・・・」
瑠璃華「じゃあ、なんであれがここにあんのよ・・・!」
清澄 「普通じゃ、ないよね?」
瑠璃華「当たり前よ!一応誰かに連絡を・・・」
晃希 「おいっ、瑠璃華!」
―― ここから徐々に効果音がフェードアウトし、対応するようにBGMがフェードイン
―― 晃希の駆けてくる足音。息を切らした感じで
晃希 「良かった。二人共まだここにいたか。霞と紗奈ちゃん見たか?」
清澄 「あれ、晃希君。霞君たちはまだ見て・・・」
―― 清澄のセリフにかぶる感じで紗奈のセリフ。
―― 霞、紗奈共に息を切らした感じで
紗奈 「晃希君・・・!」
霞  「お、お待たせ・・・」
清澄 「霞君に紗奈ちゃん。三人とも走って来るなんて、どうしたの?」
霞  「ちょっと、なんかやばそうだからって、みんな集まろうって晃希が」
―― 瑠璃華は少し強めな口調で。晃希もそれに合わせて強めの口調で返す
瑠璃華「ちょっとあれ。どうなってんのよ!」
晃希 「俺が知るか!でもあれ、確実に動いてやがる・・・!」
紗奈 「それじゃあ、スキャンが始まって・・・」
清澄 「ところで、聡介は?」
―― 瑠璃華がハッとする。晃希は少し言いづらそうな感じで
瑠璃華「聡介は・・・?」
晃希 「さっき電話とかしたけど、あいつ連絡取れねぇんだ。一体何してんだよ」
―― 瑠璃子、思い出して少し怯えたように
瑠璃華「そういえば聡介の家って、確かあっちの方じゃ・・・」
―― 清澄、心配そうな感じで
清澄 「何も、ないといいけど」
―― 清澄のセリフが言い終わってから、少し間を置いてから全ての音を切って無音に

―― 無音になってから少し開けて
―― 霞、憤りを込めて、でも静かめに、叫ばない感じで
霞  「体裁?データ?人間(ぼくら)はそんなものじゃなかったはずだ・・・!」

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