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ネタ本レビュー3 「全国版 あの日のエロ本自販機探訪記」

★★★★★
5点/5点満点

日本には飲み物だけでなく、お菓子やビニール傘の自販機がありますが、エロ本の自販機もあるらしいですね。
私は1度も目にした事がありませんが。

この本は、今も全国に点在するエロ本自販機に実際に足を運んで写真に収めています。
現在(取材当時2014~16年頃)でも稼働している自販機はありますが、やはりもう動いていないものも多いようです。

この本を読む方は「あぁー、昔はこんなだったなぁ」とか「あっ、俺がエロ本買った自販機が載ってる!」って思い出に浸るんでしょうか。
ちょっと羨ましかったりします。

位置情報の他にも、エロ本自販機の歴史や自販機に関わってきた方のお話(出版社や運送業者)のインタビューも載っています。

この先エロ本自販機は減る事があっても、増える事はまずないでしょう。
インタビューでも「10年後には恐らく全部なくなる」と仰った方がいました。
今やスマホやタブレットで何かと事足りる中、わざわざ自販機まで行ってエロ本買う奴はよっぽどのマニアぐらいでしょう。
警察の目も厳しいようですし、規制に引っかからないように対策(免許証を入れないと買えないようにするなど)している企業もありますが、スマホで手軽にAVが視聴出来る昨今では割りに合いません。

自己紹介記事でも書きましたが、私はアダルトチャンネルの編集の仕事をしています。
文字通り人肌脱いでるAV俳優さん達や、制作スタッフの皆さん方が汗水垂らして作ったDVDをちゃっかりお借りして編集するという、他人の褌で商売しているような仕事です。
常日頃から大変お世話になっています。今AVに規制でもかけられたら、食べていけなくなりますから。
動画の仕事ですけど、小道具としてエロ本が出て来る時がありますから他人事とは思えないのです。
(放送出来ない単語が載ってる場合があるので、モザイクの対象になりますが…)

何かと槍玉にあげられる業界の上、時代が変わって来てますから紙媒体は恐らく衰退の一途を辿るでしょうが、せめて関わる業者さん達が少しでも報われる世界ではあって欲しいと思います。
(前職で印刷職に就いてたのも、この本に惹かれた理由かもしれません)


生活に役立つ情報ではないのでネタ本としましたが、なかなか表に出て来ない業界の裏話や、昔懐かしの情緒に触れられる良書です。
興味のある方は、是非読んでみて下さい。

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