バファローズ・ブルーウェーブ合併の総括5

注、チームを表すときはバファローズ、ブルーウェーブ。バファローズの親会社を書くときは近鉄、ブルーウェーブの親会社を書くときはオリックスと書き分けています。これはチームと親会社をしっかり分けるという意図でそうしています。ここでのバファローズは今のオリックス・バファローズは指しません。

 可能な限りソースを明記していますが、明記していないものは当時の雑誌や新聞で読んだものです。ソースが不十分と思われたら、ご容赦願います。 

 これは2004年からの疑問なのですが、球団合併はバファローズ視点のものばかりで、ブルーウェーブ視点のものがないのはなぜでしょう?ライバルチームの合併は割り切れないものがあっただろうし、バファローズの選手、スタッフを迎え入れるなら、現存の選手やスタッフを切って枠を作らないといけないし、フランチャイズもグリーンスタジアム神戸と大阪ドームを同数で使う(2005年当時)というのは、「神戸のファンを切り捨てることにならないか?」という不安があったでしょうし、球団名もバファローズを用いるということは、合併されるのはブルーウェーブの方では?という疑問もあったでしょう。

 合併の代償はブルーウェーブも支払ったのです。それなのに、なぜブルーウェーブの視点はないのかと。「君たちは加害者でしょ」とブルーウェーブを無視して、バファローズばかり取り上げたのはどうかと思うのです。

 「パリーグにもビジネス的にも美味しいところを与えないといけない」と、2005年から交流戦が実施されます。交流戦は2005-2006は36試合、2007-2014は24試合、2015年以降は18試合と年々削減されています。

 これは「異なるリーグの対戦より、同一リーグの対戦の方が面白い」ということでしょうか?なせ交流戦を削減するか?の理由は聞いたことがないので、NPBにはファンファーストという考えはないようです。興行なのに、ファンファーストの考えはないのはどうかと。

 「36試合だと多すぎて飽きる」という考えなら、一ヵ月に一週間(6試合)交流戦の週を設ければいいと思います。8.9月に優勝やCSを争っているチーム同士の対戦があったら、盛り上がると思うのです。「8.9月に最下位同士の対戦があったら悲惨」と言われそうですが、同一リーグの対戦でも、8.9月にCSはとっくに諦めたチーム同士の対戦は珍しくないので、問題はないでしょう。

 プロスポーツ最大の商品はマッチメイクということがNPBは理解していないようです。ボクシングでも同じ団体のタイトルマッチより、他団体との統一戦が盛り上がるのは明らかですし、大相撲でも横綱同士の対戦が一番盛り上がりますよね。それをわかっていたら、「同一リーグ同士の試合ばかり20数試合やるより、異なるリーグの対戦を6試合組んだ方が面白い」というのは明らかだと思うのですが。交流戦を多くして、佐藤輝明×山本由伸、柳田×栗林が見られる可能性を増やした方が面白いと思いません?NPBに欠けているのは、興行を打つセンスでしょう。

 2014年にセリーグ主催でDH制、パリーグ主催で9人制を採用するのは面白かったです。僕は当時東京に住んでいて、よくメットライフドームに通っていたのですが、「9人制はこういう感じで戦うんだ」という発見がありました。たとえば先発は長いイニングを投げて欲しいので、表を投げたから裏に代打を送れる後攻が有利とか。これはDH制を見慣れないセリーグのファンも同じようなことを感じたでしょう。それなのに、DH制と9人制の入れ替えを一年だけでやめたのは残念でしたし、「NPBにはエンタメがわかっていない」とガッカリしましたね。

 最後に2004年当時に「合併、一リーグ制はしかたないな」と読んで思った文章で締めます。「一リーグ制になるのはしかたがない。二リーグ制は人気、実力が拮抗していないと成立しないからだ。MLBではアメリカンとナショナルが人気、実力的に拮抗しているから成立している」

 これを読んだときは「プロスポーツは興行なのだから、人気がないと合併やリーグ再編もしかたない」と思わされたというか、観念しました

 次回以降のテーマは決めていないです。球団合併においては書きたいことは書いたので、もういいかなと思っています。でも、久しぶりに長文を書いて書く楽しさを思い出したので、noteは書き続けたいですね。次回以降はトランキーロ!!ということで。

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