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うさぽん昔話7「ゾンビの館」

うさぽんぽん!

うさぽん昔話6を読んで下さった方は分かると思いますが、私が見たものは夢ではなく現実に起きた事件なのです。

その後、有料部分のその事件がどうなったか?
気になる方もいたと思います。

結論から言うと、どうにもなりませんでした。勿論、誰も責任を取らないし誰も逮捕もされていません。

子供同士の遊びの最中に起きた事故として処理されました。

保護とは
支援とは
教育とは
躾とは
なんなんだろうか。

私は、未だにこの事件を忘れられずにいる。

施設の中には、大人と呼ばれる人間の形をしたゾンビが居ただけでした。人の心をどこかに置き忘れてしまったのか?

職員の暴力を訴えたのに
私が嘘つき扱いされた。


犠牲になるのはいつも子供である。


それなのにゾンビ達は、「子供の笑顔を守る為に!可哀想な子供へ寄付をお願いします!」なんてことをにこやかに語る。


テレビが取材にくれば、私のようなひとり遊びする子供を集中的に撮り「孤独」を演出する。

所謂、可哀想な子供ね。

言っとくけどね、2歳児を柱に縛り付けて、別の子を抱っこした職員が、小さい子を足で蹴って移動させたり、足に絡みつく子供を平気で蹴ったり叩いたりしてたから!

それで、子供が大泣きしてる所だけ撮って、お母さんが恋しい「可哀想な子供」の世話をしている職員さんは大変だ!みたいな話でテレビに流すんだよ?

アホくさいでしょ?

同情した視聴者からは、続々手紙や寄付が集まる仕組みです。チョロい商売だよなぁ…

やっぱり子供使って金儲けをするような人間はゾンビだよ。

残念ながら私の施設にはクリス・レッドフィールドは来てくれませんでした。

話を元に戻しますが、逆に素晴らしい施設があることも知っています。虐待のない施設もあり、子供達の為に働く職員さんがいることも知っています。

だからこそ、施設内虐待の存在も知って欲しい。

保護されても、安心安全を勝ち取れない子供達もいるのです。

その不平等さが日本の児童福祉です。

親ガチャにハズれて、施設ガチャにハズれる。こんなのあんまりだと私は思う。

児童養護施設を退所し、22歳までに亡くなる若者はとても多い。

孤立とは、人との繋がりが無いから起こるものではなく、自分には何も無い状態であるという自覚が生むものだと私は思う。

だからこそ、子供のうちに様々な本を読めばいい。当たり前のことを当たり前に考えられるように。

当たり前だが人は死ぬ。

このことを当たり前のこととして捉えていれば、問題を膨らませ深刻化せずに解決出来ると思う。

知らないことが恐怖を生む。
恐怖から争いごとがはじまり、人権がないと思い込む。自分自身の「権利」を知らずに、存在しない差別と戦うことになる。

ある支援者はこう言った。

「人に依存しなさい」

「依存先を沢山作りなさい」

「依存先が沢山ある人が自立した大人なんだよ」

バカな大人だと思った。

依存が全てを解決する魔法のように語る支援者は無知のバカだ。

そうとしか言いようがない。


前回も書いたコチラ↓


そして、私についた診断名は

「うつ」と「場面緘黙症」
「解離性同一性障害」

あまりに嘘が多い子供で、悪質極まりない子でね!と目の前で職員が言った。

人格を操作し、協調性がなく、集団生活に不向きな児童である。

精神病院に入院という措置決定が出た。

その頃には、自暴自棄になり何もかもが嫌になっていた。

本当に、私は頭がおかしいのだろうか?
私は嘘つきなのだろうか?


初めに言っておくが、私は「うつ」でも「場面緘黙症」でも
「解離性同一性障害」でもない。

喋らなくなったのは施設内で「嘘つき」扱いをされたからだ。

大人に反抗したのではなく、嘘をついたのでもなく、見たままの出来事を必死に訴えたから。

人格も変わっていないし、うつの症状もない。


何を言っても嘘つきだと言われるから、自分で話さないと決めただけだ。

大人達は、私が言う事全てを否定した。

職員が数名の子供の前で暴行した事情を話しただけで、私は嘘つき扱いだ。


もういいよ。
誰も信じない。


その日の朝、児童養護施設の担当の職員と一緒に、児童相談所に向かった。

車の中で職員は泣いていた。

「ごめんね」と言われたが
心には何も響かなかった。

おまえは私が怒鳴り散らされている間、1度も止めてくれたことも、庇ってくれたことなどなかったじゃないか。

泣いて謝られても何も感じない。
大人なんてそんなものだ。
ズルいなと思った。

児相につき、担当職員と児相の職員と3人で面談をした。

無言…

児童心理士と面談をしろと言われ
私だけ別室へ。

どうして、ここに来たかわかる?

どうして、嘘をつくの?

どうして…?どうして…?

沢山質問をされた。
質問責め。


何も答えなかった。

私は知っていた。
措置はもう決まっている。
児相は手続きに来ただけだ。


ここからは、児相の職員と移動する。


職員が号泣し「元気でね」と言われ
抱きしめられた。


ふざけんな、触るな、気持ち悪りぃ!
私は心の中で職員を罵倒していた。

本当に悔しかった…


児相の担当職員と車で新たな「施設の病院」に向かうことになった。(児童心理施設)

あなたには「治療」が必要なんだよ。
心が治る治療なんだよ。

そんなことを言われた。



向かう途中でお昼を食べるためファミレスに寄った。


内緒だよ?笑
好きな物たべていいよ!と言われて、私の機嫌も少しなおった 笑


その当時の私は、ファミレスは最高級のレストランで憧れの場所だった。


悩んだ末にミートソースとクリームソーダを頼んだことを覚えている。


クリームソーダの氷についたアイスクリームが食べたくて、氷を口の中に入れたけど氷が大きくてグラスに戻したら、職員に注意された。

外ではそんなことしちゃダメ!

あぁ…ダメなんだ…驚いた。
子供ながらにマナーを指摘されたことが凄く恥ずかしかった。

この恥ずかしさはねぇ
今でも覚えてるんだよねww


クリームソーダ見る度に思い出す。
勿論、今は大人なのでしませんw


ファミレスを出る時に、児相職員に言われた。

「うさぽんが話さないとみんな困るんだから、先生にはきちんと話をするんだよ?分かった?」

聞こえないふりをして無言で車に乗った。

どうせ、何を言っても嘘つきって言うんだろ?騙されるか!バーカ!


病院についた。
病院と言うよりは施設みたいだった。

身体検査を済ませ、看護師さんと話をしてね。と言われ職員が帰っていった。


色々と話かけられたが無言を貫いた。


医師が元気に入ってきた!

「うさぽん!こんにちは😊」

明るい優しそうな先生だった。


怒らないのなら喋ってやってもいいかな?と思って椅子を蹴った。


「うさぽんは元気だなぁ!」と笑った。


怒らないんだ?


いや、まだ分からない。
こいつも職員と同じだろう。


そのうち怒り出すと思っていた。


簡単なゲームをやろう!と言われ
指示された所に座る。


大きな絵本のようなものを取り出し、
質問を医師が読み上げ、カードから答えを探したり、積み木の形を合わせたりするようなものだった。

飽きてきたら、窓の方を向いて拒否した。


絶対に喋らない!
負けるかバーカ!

そう思っていた。
積み木を地面に投げつけた。


そこで、ゲームは中断した。
先生が案内するよ!と言って私を連れ出した。

廊下を歩くと他の子供達が集まってくる。

嫌だなぁと考えながら歩く。
何がではなく全てが嫌だった。

早く全てが終わればいいな。

早くおばあちゃんになって死ねばいいのになぁ、瞬間移動で大人になった自分になれたらいいのになぁ!こんなことを漠然と考えていた。

とにかく「今」この瞬間ひとつひとつが嫌だった。


ここがうさぽんのお部屋だよ!
ベッドの周りにカーテンがある4人部屋。机と椅子、小さなロッカーのようなものがあってそこに荷物を置くようになっていた。


病室というよりは、施設の部屋と似ていて、部屋に居た子供は病気の子供達には見えなかった。


新たな環境が嫌で嫌でたまらなかった。
知らない人ばかりに囲まれて、不安と緊張が混ざったような居心地の悪さが嫌でたまらなかった。

誰とも喋らない!
絶対喋らない!
全員が敵に見えた。


そんなことを毎日思った。

嘘をついていないのに嘘つきと言われたことが、何ヶ月経っても許せなかった。

お兄ちゃん達には、私がここに居ることを知らせてくれたのだろうか?
不安だった。
面会に来て居なくなってたらがっかりするのではないかと心配していた。

看護師さんに手紙を書いて、お兄ちゃんに渡して欲しいとお願いした。

分かった!と言って受け取ったあの手紙はどうなったのかな…

今、考えると子供には嘘も必要なことなのかな?と、悔しいけど思う日もある。

でも、人間って本当のことを知らないと期待し続けるじゃないですか。

だから、子供にも事実は伝えた方がいいに決まってる。

私は嘘つきじゃない!
それを言い続けても無駄だと言うことを学んだ私は、自傷行為をすようになる。

自分の爪を極限まで噛み、手や腕の皮膚を剥がすことに集中した。引っ掻くと言うよりむしり取る。

先生との面談で、もうしないと約束をする。面談は楽しかったが苦痛もあった。

薬だ。

その薬をのむと、眠くなる。
一日中寝ている時もあった。

何もしたくなくなり、一日中だるい。

私は活発な子供だったが、
とにかく動くのが嫌になった。

その薬の正体をしったのはずっと先。
高校生になってから。

私は、子供の頃から絵を描くことが大好きだった。様々な色を使ってカラフルな絵を描くのがすきだった。

病院に来てからは、黒い人ばかりを描いた。黒い人は全員嫌いな人。

絵を黒で塗りつぶすと、そいつらに仕返ししてる気分になる。

私の心も真っ黒な感じだった。


絵を描いていると先生はこう言った。

「先生はうさぽんは嘘つきじゃないと思ってるよ!」

こいつも嘘つきだなと思った。

私は、誰とも喋らない!
絶対に!!!!!!


その後、この決意を揺るがした女の子と出会うことになる。


うさぽん昔話8へ続く…

まったねー!


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