これからの働き方

コロナ渦において、以前とは比べ物にならない程リモートワークが身近になったと感じます。TVや各種メディア、書籍に至るまで、この数ヶ月でリモートワークの事例が溢れているように思います。かく言う私も、今年の2月より在宅と出社を並行して行っています。

最近では、リモートワークの是非を問う記事を多く拝見するようになりました。私はリモートワークを、あくまで働き方の手段と考えます。リモートワークへの完全移行が正解だとは思いませんし、せっかく進化したリモートの恩恵を放棄しようとも思いません。今回は、急速に普及したリモートワークの効果に言及しつつ、今後の働き方がより豊になる手法について考えを述べようと思います。

リモートワークによって浮き彫りになったこと

リモートワークによるメリットは自明であると思いますが、私の考える働き手の立場で考えたメリットをいくつか記述します。偏見が混じり、一般論でないかも知れませんが、お許し下さい。
メリット
・通勤時間の短縮
・時間に余裕が持てる(通勤時間の短縮の恩恵)
・私服での勤務

リモートワークのメリットは、なんと言っても時間の短縮にあると感じます。フリーランスと違い、会社員の場合は勤務時間が自由とまでは難しいながらも、自宅からの勤務は大きく時間を削減できます。英国の話ですが、リモート後に7割以上が「フルタイム出勤」に戻りたくないという調査もあります。やはり通勤時間の短縮が、大きく影響しているものと考えます。[https://japan.cnet.com/article/35154190/]

リモートワークのアウトプット(仕事の効率)はどうでしょうか?通勤時間の短縮分を業務時間に充てることができたとしても、アウトプットの効率が落ちれば一概にリモートワークが良いとは言えないと思います。上記メリットと違い、アウトプットに関しては賛否両論が出てくるのではないでしょうか?

賛否両論の背景には、”職種 × 役職”が大きく影響すると考えます。例えば私の場合、技術職で実験屋であり装置を触れないと仕事になりません。一方で同じ職種でも、私の上司はマネージャー職であり、リモートでもアウトプットの低下はあまり感じなかったそうです。分母の少ない中での話ですが、どうやら職種と役職によって、リモートワークの捉え方も違ってくる可能性がありそうです。

リモートワークは万能ではない

前述のように、現時点で完全に従来の仕事をリモートに置き換えることは難しそうです。技術職の他にも医療や介護、建設などにおいても、テクノロジーの進化で自動化が進むと言えど、未だ人の手の介入を必要とする分野であると考えます。ただ、そういった職種でも業務内容を分解する事で、ある程度リモートで対応できる部分も出てくると考えられます。例えば、私の業務全てが”実際に物を触る”ものだけでなく、パソコン内で完結できるレポート作成などがそれにあたります。

信頼残高の切り崩し

リモートワークが万能ではない理由を、もう一つ述べます。それは、リモートワークは”信頼残高の切り崩し”で成り立つ物だと考えるからです。
全社員完全リモートであり、業務内容の全てがリモートに移行できない限り、出社とリモートが混在する事になるかと思います。これまでも、リモート中のカメラ監視など、”サボっていないか?”に焦点が当てられた商品が見られたりしました。”リモート=サボる”のような概念が100%払拭されない限り、出社側から見るとリモート社員はそれなりの信頼残高がないと成り立たないかと思います。また、その信頼残高はリモート期間が長くなるにつれ、減少していく物でもあると考えられます。

信頼残高の切り崩しは普段の会議でも言えます。リモートになってから会議等で「指摘がしにくくなった」、「耳の痛いことが言いづらい」など思ったり聞いたりしたことはないでしょうか?私はこれを”コロナ便乗”と呼びます。
確かにリモートによるテレビ通話など、普段の会話よりも雰囲気が掴みづらかったり、電波の具合で上手く聞き取れなかったりとコミュニケーションに支障が出ることもあります。ただ、「指摘ができない」事に関しては、リモートは関係なく、普段からのコミュニケーション不足が原因ではないかと思います。普段から十分なコミュニケーションをとり、信頼関係を構築する事で、リモートでもより本質的な議論ができると思います。

今後の働き方はどう変わるか?

前述のように、職種や役職によってリモートの相性が違いますが、通勤時間短縮のメリットを考慮すると、今後も加速するものと思います。
ただ、リモートに完全移行できる業種を除いては、出社とリモートが混在する働き方が主流になるでしょう。
また、いかに信頼残高を高め、そして減らさないための仕組みやツールが加速するものと考えます。出社とリモートをより隔たりなく繋ぐツールができたり、リモートに対する認識の変化も起こるでしょう。



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