光と色をもとめたマティスの生涯 マティス展後記② 色鮮やかなアトリエとロザリオ礼拝堂
北フランスの「灰色の地」で育ち、47歳でようやく自身の桃源郷ともいえる温かく色鮮やかなニースに辿り着いたマティス。戦争にもみまわれた晩年はどのように過ごしたのでしょうか。
晩年のマティス ー 戦争から逃げそこねて
もともとあまり体の丈夫でなかったマティスは、1931年から約3年かけて大型パネル作品である『ダンス』を完成させた後、疲労のためか、しばらく寡作の時期が続きます。この後、1937年に入院したマティスは、翌年からホテル=レジーナに居を移し、そこにアトリエを構えました