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漫画で古典!

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平安時代の古典文学とそれにまつわるアレコレを漫画と記事で紹介します^ ^
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2024年11月の記事一覧

【漫画】『源氏物語』ってどんな話? ー 「宇治十帖」で語られる“身代わりの恋“の意味

光源氏の死後の世界を描く「宇治十帖」。 宇治の大君、中の君、浮舟といった新たなヒロインたちが登場しますが、どの人も皆誰かの”人形”、つまり身代わりの女性です。 誰かの代わりに愛されるのは辛いことと思われますが…紫式部は一体どうしてそのようなモチーフを繰り返したのでしょう? (※いつもより少し長い記事なので、試みに後半部分を有料記事にしてみました…!値段は初めてなので100円で。もしご興味のある方がいらっしゃいましたら最後までご覧いただけるとうれしいです!) 光源氏一族の

¥100

【漫画】「望月の歌」ってどんな意味? ー 藤原道長は傲慢な歌を詠んだわけではなかった!?

平安時代の有名人、藤原道長の和歌 ー この世をば 我が世とぞ思ふ望月の かけたることもなしと思へば ー。 摂関政治の絶頂を極めた彼が、「この世は自分のものである。望月に欠けたところがないように私にも欠けたところがないのだから…」と自らの栄華を誇りに詠んだ傲慢な歌と言われてきましたが、果たしてそうなのでしょうか? 近年この和歌に新しい解釈がなされ、私たちにこれまでと異なる道長像を見せてくれています。 この「望月の歌」の新釈は、当時の政治状況とそこに関わるキーパーソン・藤原実

【漫画】11月1日は「古典の日」! ー 『紫式部日記』からくる由来とは?

11月1日は「古典の日」!今回はその由来となった『紫式部日記』の記述をご紹介します!(番外編のつもりなのでいつもよりちょっと短め。気軽にたのしんでくださいね) 「古典の日」の由来となった『紫式部日記』公任のセリフ このとき生まれた敦成親王は、のちの後一条天皇。 紫式部の主人である中宮彰子やその父・藤原道長にとって、入内以後9年間待ち望んだ男の子です。 その誕生50日目の五十日の祝は大変おめでたい席でした。 当時最大権力者のもとに生まれた未来の天皇のお祝いですので、身内だ