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漫画で古典!

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平安時代の古典文学とそれにまつわるアレコレを漫画と記事で紹介します^ ^
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2024年4月の記事一覧

【漫画】『枕草子』ってどんな話? ー 辛い事実を隠して明るく! 長徳の変と藤原斉信出世の秘密 ー

千年前に清少納言によって書かれた随筆『枕草子』。その内容を聞かれたとき、悲劇的なことが描かれていると答える人はいないでしょう。読んだことのある方もない方も『枕草子』に対し明るく雅なイメージを抱いているのでははないでしょうか。 実際その通りで、『枕草子』には基本的に暗いことは書かれておりません。 清少納言の描く後宮はいつも明るい笑いと華やかさであふれており、主人である藤原定子が一条天皇と仲睦まじく微笑む姿が印象的です。 世の無常や生きることの難しさなどを「あはれ」の感覚で描い

【漫画】『枕草子』ってどんな話? ー 猫、あてなるもの、香炉峰の雪 ー

清少納言の随筆『枕草子』。「春はあけぼの…」以外にはどんなことが書いてあるのでしょう? 清少納言の『枕草子』は中学・高校の古文の授業で必ず取り上げられる教材です。 「春はあけぼの…」が有名ですが、『枕草子』全体の内容は季節や自然にとどまりません。風物、風習、人物スケッチ、生活風景、宮中の日々、天皇や中宮、殿上人・公卿らとの交流等々、実に多くの人々が登場し様々なことが描かれています。 まだ“随筆“というジャンルのなかった時代に、清少納言が思いのままにつづった文章の集合体が『

【漫画】清少納言、慣れない職場での狼狽ぶり ー 平安時代の女房の仕事 ー

大河ドラマ『光る君へ』では、清少納言を演じるファーストサマーウイカさんがイメージにぴったりと話題になってますね。 『枕草子』を読んだことのない方でも、清少納言に対しては「明るく社交的でセンスが良いけど、ちょっと勝気で気が強い人」というイメージを持っているのではないでしょうか。 ところがそんな清少納言も、新人の頃はうまくいかないことだらけだったようで、その様子はまるで別人かと思うほど。 今回はそんな彼女のエピソードを紹介しつつ、平安時代の女房の仕事についてお話したいと思います