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遠い…【一人読み・朗読】

届かないのなら…

一人称等お好きに変更して下さい。
多少のアドリブ可。

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遠い
遠い
遠い…キミ

近いと思っていたわけじゃないけど
その距離は思ってたより遥かに遠くて
心の片隅にさえ私は存在してなくて

そんな現実に少しずつ
糸がぷつりぷつりと切れていく

そのたび身体のどこかが重くなって
胃のあたりにひんやり
すきま風のような
虚しさと寂しさが入り込む

前を向くには瞼が熱くて
視界が揺らぐ

歩き出そうにも
足に力が入らない

立ってることすら億劫だ

馬鹿だなぁ
勘違いして自惚れてた
ちょっとくらいは
私をキミのどこかに置いてくれている…なんて

笑ってしまう
いっそ笑ってしまえ

今すぐ動けないのなら
立ち止まったまま大声で笑ってやれ

間抜けな
惨めな
幸せな

この恋が
笑い声に乗って
高く高く
のぼって
重りと一緒に空に溶けるように


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