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誕生日月間<2024の13> マティス展@国立新美術館 六本木

3月10日に最終日と設定した誕生日月間期間中に、マティス展に行くことを予定していました。リスケにならず、実現できてよかった。会期は5月27日までです。ぜひ!

約半年前にも上野でマティスを見て、しばらくヨーロッパの街に行っていない自分の中に、目の覚めるような明るい色彩が加わって、こういう感覚はやっぱりいいなと感じてはいたのだけれど、この頃は仕事も1年で最もピークだったこともあり、浮かび上がった感情は横に置いていました。自分のインスタを確認したところ、7月末に行っていたことが確認できました。インスタって、絵日記みたいで、こういう使い方できるのですね。

今回マティス展を鑑賞し、7月に感じたことの「続き」を考える機会になりました。美術はそれを観た時のこと、空気感、いろいろなことをセットで呼び起こすものなのだと思います。

最近の展示は、「ここから撮影OK」があって楽しいです

マティス美術館に行った、暑い夏の日の日差し、空気。30代前半の私は、新しい環境でいろいろなものを吸収する日々を過ごしていました。夏休みをとって、住んでいた欧州別都市から南仏に行き、普段抑圧されていたものから解放されるような気分になっていたと思います。バカンスという言葉の意味の少しを理解できた気持ちでした。あれからかなり年月は過ぎたけど、「新しいものを吸収したいと思える状態でいたい」と思う気持ちが自分の中にあることを思い出しました。これが今回マティス展を観た私の感想です。

30代は結構大変な10年間だったと自分でも思います。まだいろいろと諦めるには早いという最後の10年と当時の自分は思っていて、なまじ可能性があることで、ことによっては自分を追い詰めていたかもしれない。実際に環境も変化し、二度の欧州転居、間に静岡転居、現在の職場とご縁ができたのも35歳の時でした。

最初の欧州生活から日本(横浜市)に戻り大学院に復学しつつ仕事を探し、得た職場でした。1年後に静岡転居が決まったけど、ここで仕事を辞めたら30代での職歴がなくなってしまうと考え、実家を東京の宿泊先にし、1泊2日で毎週仕事に新幹線通勤をしていました。コスト度外視だったけど「職歴は買うことができない」と考えていたから当時も今も後悔はありません。二度目の欧州行きで辞めたのち、元の職場に戻ることもでき、今に至っています。こう考えると、今ここにいるのも、1つ1つの選択・決断の積み重ねだったのだと、つくづく思うのです。

芸術や手仕事は好きだけど、それを生活の糧にするほど根性も能力もないと思っていました。芸術として評価されるものは生み出せないと。経済学を志したのは、ある意味真逆だったかもしれません。最初に芸術系に進んでいたら今の自分はなかったでしょう。先に社会科学の世界にいて、今、これまであきらめてきたことをリスタートするという選択もあるのかなと、思ったりもします。美術館鑑賞から戻ると考えがちな「あるある」です。自分も創作がしたくなる。評価されることよりも、自分が創作して楽しむことをメインで考えるなら、今リスタートにはいい時期なのかもしれません。

やっぱり美術館はいいですね。マティス、楽しめました。そして自分の時間の使い方の習慣について考える余韻の中にいます。

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