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誕生日月間<2024の③> 寄席の楽しみ

前回②の投稿で、寄席にも近々行きたい、行くつもりです、と書きました。
後回しにはしないつもりです、と。いつかと言っていたらなくなってしまうことが多いから。

林家正楽師匠が亡くなったと、江戸家猫八先生のTwitter経由で知ったのが昨日の夜。猫八先生ははっきりは書かれていなかったけれど、何かあったんだと思いました。

もう何年も前、私が最初に寄席に伺った時に、心を奪われたのが紙切りの正楽師匠でした。落語は勝手に敷居が高いと思っていた頃です。でも寄席に行っておきたい、と新宿末廣亭に伺ったことを思い出します。その後、間があいて、ここ数年は落語を聞くのが楽しい。そして2023年に入る頃から、寄席に伺うようになりました。伺ったほぼすべての回で正楽師匠が出演されていて。一番見させていただいた演者さんだと思います。9月の謝楽祭も、楽しい高座でした。

近日中に寄席に行くつもり=正楽師匠の紙切りを楽しむ、は当然含まれていました。こういうことです。次に末廣亭に寄席に行ってもいらっしゃらない。昨晩は次々と、以前切っていただいた作品がSNS上に流れてきました。どれも温かい。

私は客席から拝見、でしたから普段の正楽師匠は知らないです。お酒を飲んだ姿も知りません。型があり、それを中心に芸を磨く生き方を、「かくありたい」と舞台を拝見して私自身に投影していたと思います。ああ、書いていて涙が出てきた。こんな自分が信じられません。柔らかなしなやかな芸は、人の心を打つんだということを実感しています。

末廣亭にて クリアファイルに入れていただきました。ファイルも切り絵。

お題をいつかリクエストしてみたいと思っていました。まだ私はその域には達していなかったから、後悔はありません。昨年、末廣亭にて最前列に座るチャンスをいただき、師匠出演直後の作品を手を上げて頂戴することができました。嬉しかった。どういう額装にしようか考えて今に至っていました。白い台紙にはしません。もう少し濃い色の台紙がいいんだろうけれど、淡い色が師匠のイメージです。大事にします。

近日中に寄席に行きたいと思います。末廣亭へ。泣いてしまうかもしれません、泣いて笑ってこよう。

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