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矛盾した気持ちの話

彼がいなくなってから早いもので一か月が経ちました。

早いものだったのか自分でもよくわからないくらい時間感覚がなくて、あの日から一歩も進めていないけれど、少しずづ胸の痛みになれ始め、彼がいないことに対して開き直ったり、冷静になることも増えてきました。

前回書いた記事に私は、『表では5人で完璧な「5人のAぇ! group」になってください。5人でデビューしてください。そして「6人のAぇ! group」は大切な思い出にさせてください。』と記しました。
YouTube生配信でのホワイトボードの件があって、彼が原因で5人が叩かれることになるくらいなら、いっそ早く5人になってほしいと思っての言葉でした。その方が、彼を悪者にしなくてもいいし、自分自身も彼を忘れることができるのではないかと。

ここ最近は、どんどん望んだ姿に近づいてきているような出来事が続いていると感じています。特に、先日行われた番組の収録のレポには、過去の私が語ったような、5人になった彼らがいました。

彼を思い出すのは、心の中で。6人で叶えたい夢を語り合ったあの時を忘れるわけではないけれど、今、手と手取り輪になるのは5人。覚悟を決めて5人で前に進んでいくのだと思いました。

そして、今週あたりからついに雑誌からも彼が消え始めました。
不自然に切り取られた好きな人。最初からいなかったかのように、存在してはいけない人かのように。ですが、切り取られても、親友の横でアイドルスマイルを振りまく彼がいなくなったわけではないし、彼ら6人の思い出にはなっているはずです。未完成で不出来な雑誌は、完璧な姿とは到底言えないけれど、それでも5人を形作るものでした。

おかしいな。5人にとってもファンにとっても私にとっても、5人になっていく過程を順調に歩んでいることは”いいこと”なはずなのに。どうしてこんなにも寂しいのでしょうか。どうして、YouTubeもラジオも雑誌も、笑えるのに元気をもらえるのに、それ以上に息が苦しくなっておなかが痛くなって胸が痛むのでしょうか。

本当は、心の中ではずっと、5人で完璧になんてならないでほしいと思っていたんです。この気持ちが誰にとっても"いいもの"ではなく、失礼で足を引っ張ってしまうものであることを理解していたから、こんな感情を抱いてしまう隙を与えないでほしくて、5人で完璧な姿になってほしかった。でも、実際そうなると寂しくてつぶれてしまいそうです。
自分の中にある矛盾した気持ちに、つぶされそう。

後ろ指さすならお好きにどうぞ、私は私の好きを好きなようにぶつけてやる、と思いたいです。ですが、現状そのように行動する一部の彼を好きな人が5人や5人のファンに対して失礼なことを発信し、そのせいで彼を好きな人全体が警戒されてしまう状況ができてもおかしくないような、そんなことが起きています。そうした行動によって、どんどん彼のファンの肩身が狭くなっていくように思います。
だから、この気持ちをどうしたらいいのか本当に分からない。6人を諦めたくないし、6人にも諦めてほしくない。見たかった景色、叶えたかった夢がたくさんあるし、果たしていない約束だって何個もあります。彼らに押し付けてしまいたい気持ちがたくさんあります。自分の中にそんな迷惑な気持ちがあることが苦しいし、消してしまいたい。でも、簡単には消えてくれません。

”MVもアリツアも、デビューも五大ドームツアーも、6人で叶えたかった夢があまりに多くて、もう叶わないことは分かってるけど諦めることが出来ない。その全てをいつか5人で叶えてしまうんだと思うと苦しいし、悔しい。でも、"Aぇ! group"がその夢を叶えられないのはもっと悔しい。だから絶対叶えてね。”

3日前に私がSNSで投稿した内容です。これも私の気持ちであることは間違いないんです。でも、本当に思っている私の気持ちの中核は隠しています。きっと、ずっとこの気持ちでいる方が楽だから、こっちが本心で表で、迷惑な気持ちは嘘で、閉じ込めておくために発信しているのだと思います。

たとえ私が6人を諦めないと思っていたとしても、もう彼がオレンジ色の景色を見ることはないし、もう6人で歌って踊ることはないし、夢をかなえる姿を見ることも、一緒に夢を追いかけることも、大好きって伝えることも、ありがとうを届けてもらうことも、なにひとつ、現実にはなりません。そんなことはわかっているけれど、どうしても信じたくなくて、諦めきれないんです。
ぐちゃぐちゃの頭に疲れて、ただただ涙が出る。そんな夜がずっと続いています。

これからも、毎週火曜日、水曜日、土曜日、今まで楽しみにしていたはずの時間に心が痛くなる日は続くでしょうし、矛盾した気持ちを消すこともできないのでしょう。少しの6人の痕跡に一喜一憂し、そんな自分が嫌でしんどくて、好きでいることをやめたいと涙を流すでしょう。6人で叶えるはずだった夢を5人で叶えるたびに、また矛盾した気持ちが生まれて死にたくなるでしょう。私は、これから先そんなしんどいものと向き合っていかなければならないのです。逃げることはできないのです。

それはきっと、彼に抱く気持ちが

”好き”

だから。いつか、

”好きだった”

になる日まで、矛盾した気持ちと向き合って、なるべくしんどくならない道を探し続けたいと思います。

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