競技経験者が指導を始めてぶつかった壁
バドミントンコーチの齋藤です。
指導している方、プレーヤー、保護者、いろいろな方がこのnoteをお読みいただいているものと思います。
競技としてバドミントンをしていた人間が指導に関わってぶつかる壁があります。自身の経験からの話が多くなります。
とくに、現在プレーヤーでいずれは指導をしたいと考えている方には覚えておいていただいて損はないのではないかと思います。
競技経験者が指導をすると3年くらいで壁にぶち当たることが多いです。
その壁とは!?
指導に関わるきっかけは「うちのチーム(選手)を強くしてほしい」
競技経験者でそこそこのレベルだとプレーヤーの保護者からスカウトされます。
見出しにあるように「うちのチームを強くしてほしい」というセリフとともに。
競技経験者がこのようなきっかけから指導に関わるようになるということは少なくないのではないでしょうか。
ジュニアの世代交代
関わるきっかけが「うちのチームを強くしてほしい」という願いから
関わった当初はある程度やりやすい状態からスタートします。
保護者からしても「私たちから声をかけたのだから」という気持ちが働くためです。
しかし、このやりやすい状態は期限があります。
ジュニアチームには世代交代があるからです。
例えば、中学1年生のタイミングで関わるようになったとすれば、そのプレーヤーが中学3年になるタイミングまでは比較的やりやすい状態が保たれやすいと言えます。
本当はしんどい人もいるけど
当該の学年が2年になると、1年生が入ってきます。
その中には「思ったよりも厳しいぞ?」と思う人もいますが、そういった人の中に「今の先輩、先輩保護者がいなくなれば」と思っている人もいるということがあるからです。
今の先輩たちが抜けて自分たちの学年になったら・・・。
そう思っているのはプレーヤーに限らず保護者にもいるというのは現実に考えられることです。
強くなりたいと思っている学年と後輩とのギャップ
強くなろう!と一生懸命やっている学年の下に、「バドミントンをやってみたい」という後輩が入ってくるわけです。
いわゆる部員のやる気に差がある
という状態です。
初めて1年目にはあまり表立って出てこない問題ですが、2年目から少しずつ現れ始める問題です。
やる気のギャップについては
ざっくりと二通りの対応があり、一つはやる気の差がある状態からやる気を高めるような工夫をする、二つめはやる気が無い人は入部しにくいような仕組みにする。というもの。細かくわければもっと色々考えられますが多くの場合はこのような感じではないでしょうか。
やる気の違いが大きな壁
このやる気の違いが大きな壁なのです。
競技経験者は試合に勝つ、上達する、という意欲が高く
そういった経験を求め「スカウト」されているのです。
その状態である当該学年については保護者もプレーヤーも多くが納得しやすい状態にあります。
しかし、その下、さらにその下になるにつれて、当時のやり取りと無関係な人が増えていくのです。
そこで起こることが
指導する側から見たときに
「やる気が無い、勝つ気が無い、向上心がない」ということが大きな問題に見えてくるのです。
そしてここで迫られる選択が
「やる気を高めるように仕向ける」もしくは「やる気が無いなら来るな」となるわけです。
これこそが競技経験者が指導に関わって一番ぶち当たるであろう壁
競技に関する指導と思っていたものが、
競技そのものというより「やる気」になっていくということです。
ここから、教えるということと育てるということに分かれていくように思います。
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