寺平じゅん

30代男性。毎日短歌を詠んでいます。

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短歌で獲った初めての賞

noteを始めて3年あまり。 初めは小説やら雑文やらを書いて載せていたが、去年から短歌を載せるようになった。 それまでも歌集を読むことはあったが、自分で短歌を詠むことはほとんどなく、SNSに載せたのもほぼ初めてだった。 短歌との出会いはたしか大学生の頃で、ご多分にもれず俵万智の『サラダ記念日』にハマった。 俵さんは早大卒で、彼女の師である佐佐木幸綱は、俺が早大政経学部に在籍した当時、政経学部教授だった。 にもかかわらず、俺は佐佐木先生の授業を取らなかった。 今にして思えば痛

    • ヘルシーなサラダ味

      言語はその言語の話者の思考に影響を与える、とする説がある。 いわゆる「サピア=ウォーフの仮説」だ。 提唱した言語学者のエドワード・サピアとベンジャミン・ウォーフにちなんで名づけられた仮説だが、そのウォーフが火災保険会社で働いていた時のエピソードが興味深い。 彼がガソリンの貯蔵施設での火災を調査していると、ガソリンが入っていない「空の(empty)」ドラム缶が置かれた部屋が火元になっている場合が多かった。 実際には「空の」ドラム缶にも可燃性のガスが充満しており、付近で火を扱う

      • ことばのインフレ

        モノの価値は供給量で決まる。 ことばも例外ではない。 「はいはい」と返事をする女は相手の話を真剣に聞いていないし、不特定多数の女に「愛してる」とささやく男に愛はない。 他のすべてのモノと同様に、ことばも過剰になれば価値が下がるのだ。 「大絶賛」ということばがある。 「絶賛」自体が「この上なく褒めること」であり、それをさらに強調するため「大」が付されたものだが、過剰な修飾のせいでそれほどの効果は期待できない。 サッカー業界における「守護神」もそうだ。 元々はセーブ率の高い

        • スイミーの教訓

          小学校の国語の教科書に載っている物語の中で、いちばん多くの人の記憶に残っているのはどの作品か。 年代によって違うとは思うが、おそらく『スイミー』がトップクラスの人気を有するのではないだろうか。 実際、「ねとらぼ」が2021年に行ったアンケートでは『スイミー』が首位だった。 なぜ『スイミー』は多くの人の心に残るのか。 理由はいろいろと考えられるけれど、わかりやすいストーリーと、読んだ後に得られる教訓の多様性に魅力があるように思う。 主人公のスイミーは真っ黒な魚で、仲間は皆

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          もしも徹子の部屋に◯◯が来たら

          「徹子の部屋」は面白い。 リアルタイムではもう何年も観ていないが、たまに観るとやはり非常に興味深い。 観るのはもちろんだが、「もしも徹子の部屋に◯◯が来たら」と妄想するのも楽しい。 黒柳徹子は現在89歳なので、今のうちに、と言っては失礼だが、重要人物との対談を記録し、歴史的資料として残してほしいところだ。 たとえば、「宮崎駿 in 徹子の部屋」なんて、想像しただけで興奮してしまう。 リアル湯婆婆と宮崎駿の対談。 ふたりの語る人生のメリーゴーランドに興味津々だ。 あるいは

          もしも徹子の部屋に◯◯が来たら

          略そうぜドラゴンボール

          子どもの頃から「ドラゴンボール」が好きだった。 原作漫画はもちろん、歴代のアニメ「ドラゴンボール」「ドラゴンボールZ」「ドラゴンボールGT」は、俺にとってかけがえのない作品だった。 けれども、近年新たに制作された続編アニメ「ドラゴンボール超」やその劇場版には、さすがに食指が動かなくなっている。 俺がおっさんになったせいだろう。 子どものころあれだけ夢中になった、俺たちの「ドラゴンボール」の世界を、全王様に破壊されたくないという想いが強いのである。 それにしても、今の小学生

          略そうぜドラゴンボール

          あまりにも完璧すぎる浜辺美波ちゃんと横浜流星くんは

          最近気になっている人がいる。 浜辺美波ちゃんと横浜流星くんだ。 といっても、別にファンを名乗れるほど出演作を観ているわけではない。 美波ちゃんの作品は映画「シン・仮面ライダー」、流星くんはドラマ「初めて恋をした日に読む話」、それぞれ一作しか観ていないのだが、なんというかもう、このふたりは、すごい。 まず名前がすごい。 ふたりとも本名である。 次にルックスがすごい。 整っているにもほどがある。 名前といいルックスといい、あまりにも出来すぎていて、不自然なほど美しい。 演技力は

          あまりにも完璧すぎる浜辺美波ちゃんと横浜流星くんは

          ぶつかりおじさん被害者の会

          「ぶつかりおじさん」をご存じだろうか。 主に電車や駅などで不注意に、あるいは故意にぶつかってくるおっさんのことである。 この種の迷惑な輩は昔からいたが、そのポップなワードの出現によって、今まで意識的でなかった層にも認知されつつあるようだ。 もちろん、人混みでぶつかってくるのはおっさんだけでなく、おばさんや若い女もいるだろう。 けれども、一般に女性の場合、人混みで誰かにぶつかった際のリスクが男性よりも高いから、故意にぶつかってくるようなことはまずありえない。 逆に、おっさん

          ぶつかりおじさん被害者の会

          短歌連作『手裏剣を投げたつもりが』

          不覚にも甲賀の拙者が伊賀の娘に抱きつつある想いを忍ぶ 手裏剣を投げたつもりがよく見たら百均で買ったクッキー型だ 合コンで忍びの者と知られてもドン引きしない女を望む 水遁の術の最中カルガモに竹に乗られた話が鉄板 いつかまた我ら忍びが女からモテる日が来てほしいってばよ

          短歌連作『手裏剣を投げたつもりが』

          短歌連作『ウサイン・ボルトの残像』

          砂浜で彼女と追いかけっこして秒で追いつくウサイン・ボルト ジャマイカのウーバーイーツの約25パーセントはボルトの仕事 運転をしていなくてもボルトには自動車保険が適用される 今朝もまたウサイン・ボルトの残像にご近所さんが挨拶をする

          短歌連作『ウサイン・ボルトの残像』

          ドラクエ短歌連作 II 『僕はただのしかばね』

          恋人にふられた傷をベホイミで癒したいのにMPがない 俺だってキングになれるもし俺がもう7人と合体すれば 異動してほしい上司の脳天に叩きつけたいキメラの翼 新しい彼氏ときみが生きている世界じゃ僕はただのしかばね メルカリに出せば意外に高額で売れるんですねひのきのぼうは スライムがいると知らずに踏んづけてしまってテレレレッテッテッテー

          ドラクエ短歌連作 II 『僕はただのしかばね』

          ドラクエ短歌連作『シルクハットとステテコ』

          ドラクエのように職場のイベントも 「はい」か「▷いいえ」ですめばいいのに 履歴書に書いてみたいよ「遊び人」「踊り子」「スーパースター」「勇者」と 金槌とシルクハットとステテコを装備したおっさん 魔物かよ イベントで殺られたキャラは埋めちゃって生き返らせてくれない神父 「もしわしの味方になれば茨城と千葉をやろう」と魔王が言った なにもかも いやで メガンテを となえた! しかし なにも おこらなかった!

          ドラクエ短歌連作『シルクハットとステテコ』

          名探偵コナン短歌連作『蘭の頭の尖った部分』

          来週の土曜までには忘れちゃうだろうネクストコナンズヒント 200巻あたりで役に立つらしい蘭の頭の尖った部分 名探偵コナンを読めばいつだって小学生に戻る僕らは 腕時計型麻酔銃で朦朧とした犯人に自白をさせる ガラケーとスマホと弁当箱型のFAXがある米花町には でもあの日いっしょにジェットコースター乗れて幸せでしたぜ兄貴

          名探偵コナン短歌連作『蘭の頭の尖った部分』

          国立【短歌】

          国立の一橋大学がある市は国立じゃなくて国立

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          カエル【短歌】

          カエル化というより俺は初めからあの子にとってカエルだったな

          カエル【短歌】

          猫の手【短歌】

          忙しいときではなくて何もすることがないとき借りる猫の手

          猫の手【短歌】