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ノーコード・ローコード時代に開発者を志向する皆さんへ

先日7/5(日)に開催されたサポーターズさん主催の技育祭で、「ノーコード・ローコード時代に開発者を志向する皆さんへ」と題したランチLTを行ってきました。

LTのスライドの共有だけでは内容が伝わりきらないため、スライドを引用しつつ、スライドの行間を埋めてみようと思います。

LTのスコープ

「開発者」と一言で言っても様々な分野の開発があります。LTのスコープは「アプリケーション(webアプリケーションやスマートフォン向けアプリケーション)開発」として話をしてきました。

ガートナーの記事から

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2019年8月のガートナーの記事に、スライドのような内容の記述がありました。ここでの「ローコード」という言葉には文脈的に、「ノーコード」という言葉も含まれています。

ノーコード・ローコードってなんだろう

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とても簡単に説明すると、ノーコードは「一切プログラムを書かない」で、ローコードは「少しプログラムを書くだけ」でシステムが構築できるプラットフォームのことです。どちらもGUIによって、システム構築のかなりの部分をまかなうことができます。

そういえば最近Puppeteerでシステムの一部を実装する機会がありました。ふと「Selenium IDEみたいなのあるのかな?」と思い検索してみるとPuppeteer recorderなるものが存在して、かなり効率的に実装を行うことができました。対開発者のツールも相変わらず、どんどんと良いものが作り出されていますね。

今、ノーコード・ローコードはとてもホット

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技育祭2020-ランチLT-BEENOS

結構な頻度でノーコード・ローコードの情報を目にします。各社新サービスのリリースや買収が盛んです。日本経済新聞のような、非開発者も読むメディアにも取り上げられるくらいです。

最近個人的に触ってみたものだとMicrosoft TeamsのPower Automate。チャットやビデオ通話の機能が、実現したいユースケースに合わず今回は見送ったものの、かなりのことがノーコードで実現できるのには関心しました。コロナ禍においてMicrosoft Teamsを導入する学校が増えてきていますが、生徒の夏休みに、「Power Automateで便利なものをつくってみよう」のような課題を出す学校が出てくるかもしれませんね。

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「(既にあるかどうか)調べること」から作ることが始まり、開発期間のそれなりの時間を「組み合わせること」に費やす時代になり、純粋にアプリケーション開発者として労働市場で生き抜いていくのは、どんどんと難しくなるなと感じていました。そこに「ノーコード・ローコード」という一種の黒船の到来です。従来の生存戦略のままのアプリケーション開発者は、更に生き抜いていくのが難しくなるでしょう。

システム開発の民主化は、人類にとってとても好ましい進歩ですが、このような時代で開発者を志向しているのだということを、皆さんには認識していただきたいと思います。

これからのアプリケーション開発者に必要とされることは何か

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求められるものはかなりシンプルで、「課題に興味をもつこと」だと思います。興味をもてないことに興味を持つためにはどうしたらよいのか、と質問されるかもしれません。その場合は、課題を抱えている人や状況に、意識の輪を拡げてみることです。「この人の笑顔をみてみたい、ありがとうを聞いてみたい」とか「この状況を改善したい」のように感じることができたら、良い状態になるまで、精力的に課題に向き合うことができるはずです。

なお、「プログラミング的思考」の説明は、文科省の資料内の、次の説明がとても端的で伝わります。

自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが
必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたら
いいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に
近づくのか、といったことを論理的に考えていく力

「記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか」という部分が特に好きで、「作っておしまいではない」「最初から完璧なものは作れない」「作ったあともどんどんと形を変えていくのだ」という、サービス開発の本質のようなものも含んで表現されていると思うのは、考えすぎでしょうか。

キテレツは古かったか・・・

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深夜のテンションでLTのスライドを作っていた時、たびたびドラえもんが頭の中をよぎりました。この時、「従来のアプリケーション開発者はキテレツみたいだなぁ」と思い、この〆のスライドの内容となりました。

ただ、ウェビナー中のチャットで「キテレツって分からない人いるのでは・・・」というつぶやきがあり、大きく反省。今でもマンガを読むのは大好きだけれど、「ドラえもん」によって藤子・F・不二雄に引っ張られすぎた感がありました。

うちの人事も次のような始末。そうそれ、コロ助だから。

“あたりまえを創出し続ける”
それではまた、インターネットでお会いしましょう。

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