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文字と記号

ある日、色が見え、井戸から出たことを知る。
足下に散らばる紙切れ。
文字が読めることの安堵。

ある日、壁に掛かるパレルモ。
文字が無くなっていたことを知る。
井戸とはそういうものであった。

人生には文字が必要であり、また生きるためには記号が必要である。
記号が並び、色彩に溢れる日々。

ある夜の誓い。
誇り高き沈黙。
文字としてのテスト。

100年の月日が経ち、横たわる少年、屈む少女。
記号は必要であったか?

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