【GAME】Ver.UP?【etc.】
ぼくの魂のソフト、『ガールズモード5』(別名『Fashion Dreamer』、略称は『フシドマ』)が、2023年12月5日、アップデートされた。この作品に対するぼくの思い(おもに不満点)については以前も述べたわけだが、こういったネガティブな部分が今後のアプデで改善されていけば、『フシドマ2』が発売される頃には神ソフトになるかもしれない。
そんな淡い思いを抱いて久々にレッツプレイ!
とその前に、ぼくが真っ先に挙げていた最大の不満点であるストーリー面については、当然というか何というか、いっさい強化されていない。今回のアプデではおもに3つの改修をおこなうと以前から明言されており、最初から存在していなかったストーリーモードなど、改修する以前の問題なのである。というか、今後どんなことがあってもこのゲームにストーリーモードの追加などありえない(断言)。そこは『フシドマ2』に期待!
というわけで、メーカーサイドが謳う3つの改修点を順に見ていこう。
まずはズーム機能の追加&アイテムサムネイル表示の軽量化。
これはコーディネート時などに、イヤリングやアイウェアといった比較的小さめなアイテムが確認しづらいことを受けて、それらのアイテムを選択中に、Lスティック押し込みによってカメラがズームするという機能である。
……というか、こんな基本的な機能が、なぜ最初のリリース時になかったのかが意味不明。そんなに珍しい機能でもないというか、同じメーカーが2017年に発売した『ガルモ4』ではふつうに実装されている機能なので、『フシドマ』にも最初から搭載されていてしかるべきだったと思う。
あと、サムネイル表示うんぬんは、まあ、軽くなってる気がしないでもないが、比較動画でもないかぎり、よく判らない。
次に、フィルタ決定キー変更。
フィルタ機能とは、膨大な数のアイテムを絞り込むためのものである。要するに、トップスやボトムスといった種別ごとに表示をオン・オフするための機能で、これまでは、絞り込みたいアイテム種をAボタンで選択→+ボタンで決定→選択した種類のアイテムだけが表示されるようになる、という仕様だった。
それが今回、「+ボタンで決定」から「Yボタンで決定」に仕様変更された。理由は単純で、このフィルタ機能を多用するコーディネート作業そのものが+ボタンで完了されるようになっており、フィルタ機能を使用して+ボタンを連打していると、作業途中であるにもかかわらず、ついうっかり誤操作でコーディネートそのものを完了してしまうからである(と公式は説明している)。
ちなみに『ガルモ4』ではこうした誤操作は生じない。『ガルモ4』は最初から各種アイテムがタブごとに管理されており、デフォルトで全アイテムがフルに表示される、などという地獄のような仕様になっていないからである。
フィルタ機能が若干使いやすくなったのは事実だし、もちろん朗報ではあるが、今後も増えていくことが確実なアイテム総数の多さを考えれば、早晩タブ切り替えによるアイテム管理が必須になってくると思う。
むしろフィルタ機能は、相手のリクエストに答える上でのアイテム絞り込みのために利用すべきだろう。
そして3つ目が、リアクション通知速度の調整。
このゲームをオンラインにつないでおくと、ほかのユーザーからの「いいね」通知が定期的に来るのだが、それが延々続くとイライラするので通知のテンポを早めます、ということであろう(たぶん)。いやでもこれって「三大改修点!」と銘打つほどのことでもないような……新しく操作する必要のあるズーム機能や操作ボタンの変更といった改修ではないので、別にサイレント修正されていたとしてもどこからも文句はなかったのではなかろうか。
というか、この通知速度アップも、通知が立て込んだ状態がしばらく続くと徐々にスピードアップしていくという謎仕様なので、ふつうにアラームとともに「新着通知が◯件あります」と表示するだけですむのでは? と思ったのは事実。
以上の3点が改修点。いわば「マイナスをプラスにしましたよ」とメーカー側が主張するポイント。加えて今回のアプデでは、改修点以外にもふたつの新機能が追加されている。それが「ルックブック」と「ミューズ手帳」である。
ルックブックというのは、要するにお気に入りのコーディネートを保存しておくカタログのようなもので、ここに登録しておくと、コーデごとにどんなアイテムを使っているかということが視覚的にすぐに判る上、ワンボタンでそのコーデに着替えることができる。
もっとも、これもすでに『ガルモ4』では「お気に入り帳」という名称で実装されていた機能。だからどうしてこんな基本的な機能を最初から実装しておかない!?
一方のミューズ手帳は、ゲーム内で出会ったキャラクターミューズ(要するにNPC)との思い出を振り返れる手帳だそうで、まあ、キャラクター名鑑のようなものだろう。ただ、機能的には貧相で、とりあえずつけてみた感が強い。
ちなみにこれも、『ガルモ4』ではプロフブックという名称で実装されていた。『ガルモ』の場合、自分はファッションとヘアとメイクとネイルのスタイリストなので(よくばり宣言すぎる)、それらの顧客リストという形で存在しており、各キャラの職業や趣味、好きなブランドや好みの色、柄、ファッションの傾向、コーディネート履歴などの多種多様なデータが記録されている。はっきりいってミューズ手帳よりよっぽど詳細。
……とまあこれらの観点で見ていくと、
「まあ、多少は『ガルモ4』に近づいたんじゃない?」
というのが正直な感想。
もちろんグラフィックレベルは『フシドマ』のほうがいうまでもなく上だし、3DS時代には望むべくもなかった撮影機能などもついている。フェアと称して定期的にアイテムを追加していく予定もあるし、ネットを介したほかのユーザーとのスムーズな交流も可能。今の時代ならではの遊びはきちんと提供している。
がしかし、上記した改修点や追加機能の比較でも判るように、ゲームとしての作り込みの深さでは、まだまだ『ガルモ4』のほうが上といえる。以前の記事でも書いたが、『フシドマ』はほかのミューズと会話してアイテムを増やし、コーディネートして「いいね」をもらうことを繰り返す(だけの)ゲームなので、かなり早い段階から作業感が強くなってしまう。ならばその作業の負担を軽減するための機能は最優先で充実させておくべきだろうに、それがまだ充分とは思えない。
加えて、「今後は定期的に期間限定フェアを開催し、期間中に条件を満たすことで限定アイテムや型紙を入手できます!」と大々的にアナウンスして開催したフェア第一弾を、不具合によってその日のうちに中断せざるをえなくなる、という運営側の体たらくを見ると(12月10日現在、まだ再開されていない)、このゲームはリリースそのものが3か月ほど早かったのではないか? と思いたくもなる。
同社スタッフが『ガルモ』シリーズで積み上げてきたこれまでの経験が、隕石の直撃ですべて失われたとかいうならまだしも、そんなことはまずありえないわけで、だとすればこのかゆいところにまだまだ手が届いていない作り込みは、まさに歯がゆくて仕方がない。
納期の関係でちょっと急ぎすぎちゃってミスしただけなんだよね? もう少し時間があれば『ガルモ』に追いつけるよね? だからがんばれ! 期待はしてる!
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