【SNK】GAFU【餓狼】
EVO2023で新情報。『餓狼MotW』続編の話である。昨年のEVOでティザービジュアルが初公開されて約１年、今年のEVOJで新しいビジュアルが公開されて約４か月、ようやく新情報らしい新情報が出てきた。
新作のタイトルは『餓狼伝説 City of the Wolves』。（仮）とかついていなかったので、おそらくこれで正式決定なのだろう。略称は『CotW』、もしくは『餓狼CW』だな。「ガロシー」とか？
今回は短いとはいえ動画としての情報公開で、サウスタウン＋セカンドサウスのマップ（『MotW』のムックにあったやつかも）にさまざまなキャラの必殺技ボイスをかさねて参戦を予想させるというあからさまな匂わせがおこなわれている。
一応はっきりと聞き取れる範囲では、
「レイジングストーム！」
「不知火究極奥義！」
「不知火流忍法～」
「ファイナルグッナ～イ！」
「ビンゴ！」
「覇王翔吼拳！」
「双掌進！」
「ビッグフォール！」
「ヒムリッシュゼーレ！」
「パワーゲイザー！」
というボイスが明確に確認できる。ただ、いくつか気になる点があって、ガトリングフリーザー（「ビンゴ！」）のあとに「ファイヤー！」といっているように聞こえるボイスがビリーのものかもしれない気がするのと、ビッグフォールダイナソーのあとに、「ふっ！ ほっ！」みたいなボイスが入っていて、これは牙刀の風牙派生なのかもしれない。少なくとも葵花２段止めではなかろう。
これらに目をつぶれば、現時点ではキム兄弟とフリーマン、北斗丸、暗黒カラテマンの参戦を示唆するボイスはなかった。「不知火究極奥義！」が声変わりした北斗丸という可能性もなくはないかもしれんが、まあ、先行公開されたビジュアルにもいたのでふつうにアンディだろう。
また、動画の後半では動くロックとテリーも登場。
細かいモーションがどうなっているのかはまだ判別できないが、モデルそのものは『KOF15』からちょいちょい変更されている。たとえばロックでいうなら、『CotW』のほうが『15』よりも少し大人っぽく感じる。顔の輪郭が『15』のほうが丸く見える＝幼く感じるせいかもしれない。
ただ、そういうモデルの細かい差異以上に特筆すべきなのは、モデルの陰影部分などに入る細かなタッチやエフェクトの表現。このあたりに『14』や『15』との差を如実に感じる。ややトゥーンシェイド気味といったらいいのか……いや、正式に何と呼ぶのかはぼくも知らんけど。
ことあるごとにたびたびいっているのだが、ぼくはキャラクターのモデリングについては、それぞれの会社、それぞれのタイトルごとに個性があるべきだと思っている。たとえば『DOA5』に初めて舞ちゃんが参戦した当時、『14』よりも可愛いだの何だのさんざんいわれていた（ほかのタイトルを持ち出してきてすまんな）。確かにそれは事実だと思う。個人の好みはあるにしても、広くアンケートを取れば、『14』の舞より『DOA5』の舞のほうが可愛い、綺麗という声は多くなるだろうし、『15』と『DOA6』で舞＆クーラのモデリングをくらべても、やはり同様になるんじゃないだろうか。
ただ、「〇〇という漫画よりも△△という漫画のほうが絵が綺麗なので、△△のほうが漫画としてすぐれている」という主張が暴論なのと同様に、モデリングの良し悪しはゲームの評価には直結しない（いいに越したことはないと思うけどね）。
むしろぼくは、新生SNKはタイトルごとの「画風」みたいなものを確立しようとしているように感じていて、まずはそこを評価したいと考えている。
わりとプレーンでしゅっとしている『KOF』シリーズ。
筆で大胆に輪郭を取っているような荒々しさ、いい意味での泥臭さを感じさせる『サムスピ』。少しキャラの等身の取り方も『KOF』とは違う気がする。
そして今度の『餓狼』では、今のところ、ややアメコミチックな陰影のつけ方、ハイライト、エフェクトのつけ方を意識しているように思える。
SNKの中心タイトルが『KOF』である以上、どうしても複数タイトルで同じキャラが登場することになるが、それらを単純な使い回しに思わせないような工夫というか……何だろう？ 『火の鳥2772』に出てくるブラックジャックと『マリンエクスプレス』に出てくるブラックジャックは、どっちもブラックジャックだけど違うじゃん？ みたいな？
きっとギースさまも渋いボイスで「Nice Try！」ってあの世でほめていると思う。
とにかく、こうして続報が出てひと安心。どうやらSNK的にも、2024年はあちこちで新作のアピールをしていきたいということなので、『CotW』のみならず、『15』の次なるアップデートや『サムスピ』の新作（格ゲーじゃないっぽい）など、今後の展開が楽しみである。
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