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【SNK】コラボ解説06【キミヒロ】

 2018年6月に開催された『龍虎』コラボは、『KOF』コラボとくらべるとストーリー的な分量が少ないものの、いろいろな意味でターニングポイントとなったコラボで、いろいろと説明しなければならないことが多い。
 今回のストーリーのベースになっているのは『龍虎2』で、新規登場キャラはロバート、ユリ、キング、Mr.KARATE、香澄、影二、若ギース、Mr.BIGあたり。リョウは『餓狼』コラボの時点ですでに実装されており、ストーリー的には、「怪人を倒して回る熱血ゲタバイク男」みたいな都市伝説として『キミヒロ』世界に定着している。
 ただ、通常のリョウとは別に、黒い胴着のヒゲつきリョウ(『武力』バージョン?)もいる。

実装されてるけど、確かストーリー的には絡んでこなかったような……。

 前述した都市伝説について語り合っているみなのんたち。そんなおかしな人間がいるはずがないと切り捨てたいところだが、素手で怪人を倒して回っているということを考えると、異世界から来た格闘家という可能性もある。
 異世界からの格闘家の来訪は、それと対になる巨大な悪の出現の予兆だという不動老師の推測をもとに、さっそくくだんのバイク男を捜し始めたみなのんたちは、それらしい男と袴姿の少女が一触即発状態だという報告を受けて現場に急行する。
 そこにいたのは、困惑顔のリョウ・サカザキと、それに戦いを挑もうとする藤堂香澄だった。しかし、みなのんが両者の仲裁に入ると、リョウは「俺は人捜しの途中なんだ、あとは頼んだぞ。じゃっ!」とバイクで走り去ってしまうし、香澄からは「おまえたちのせいでリョウを逃がした!」と八つ当たりされるはめに。
 その後、拳による説得と、しゃべるもふもふウサギ(=ウサタロー)の愛らしさによって、父の行方を捜すのを手伝うことを条件に、香澄もヒーロー学園に編入することになった。格闘家の消息についてならまずは格闘家マニアに聞いてみようと、みなのんは香澄を真吾に引き合わせる。
 ところが、真吾は香澄のことをよく知っているが、香澄は真吾のことをまったく知らない。
「え!? でも、俺が紅丸さんたちと組んで大会に出場した時に、香澄ちゃんもマリーさんやキングさんといっしょに出場してましたよね? その時会ってるでしょ!? 何で知らないふりするんですか!?」
 とうったえる真吾だが、香澄からすると、まったく面識のない少年が、なぜかやたらと自分のことに詳しいというちょっと怖い状況。それに、香澄は紅丸やマリーのこともまったく知らないという。
 実はこれも、真吾が知っているのは『KOF』世界の香澄であり、ここにいるのは『龍虎』世界からやってきた香澄だという違いから生じたすれ違いなのである。

 文学少年みなのんが、SF小説で得た知識からパラレルワールドについてみんなに説明していると、学園のすぐそばで交通事故が発生したとの急報が飛び込んでくる。怪我人がいれば保護しなければならないと、現場に急いだみなのんたちは、そこで対峙する黒髪ロン毛のイケメン(=ロバート)と、派手なコスチュームの忍者(=影二)を目撃する。影二はロバートの乗る高級車に細工して事故を起こさせ、ロバートに不意討ちを仕掛けたのだった。それもすべてはリョウをおびき出すため――そんな悪辣なことをやらかすくせに、あくまで一対一の戦いにこだわるなど、卑怯なのか正々堂々としているのかよく判らないが、とにかく拳による説得が功を奏し、影二はみなのんたちに捕縛される。
 不動老師の指示では、異世界から来た格闘家は原則すべて学園に迎えることになっているが、このままだと、影二は学園でもロバートを襲うかもしれない。ならば忍者つながりで、学園にいる半ガルに説得を頼もうかと話し合っていると、いつの間にか縛られた縄から抜け出していた影二が、学園に服部半蔵がいるならおとなしくついていこう、といい出す。最強を目指す影二は、半蔵の忍びの技に興味があるし、それほど多くの猛者がいるのなら修行には最適の場だろう、その環境にいられるのならおとなしくしていてやる、というスタンスらしい。

 当初の約束通り、香澄の父を捜すのに協力するみなのんたち。しかし、これといって手がかりはないし、ふだんの格闘家たちは一般人と見分けがつかない、おまけに超人能力センサーにも反応しないから見つけるのは困難だと肩を落とす一同。
 そんな中、「格闘家は一般人と筋肉のつき方が違うから、服の上からでも見ればだいたい判る」と筋肉ソムリエっぷりとアピールし始めるトリ。その言葉に疑念をいだいたギャルは、たまたま近くにいた細身のイケメンを指差し、あれが格闘家かどうかを尋ねる。エコちゃんですら見惚れるほどの美形の金髪イケメンを、しかしトリは、「あれは男じゃなく女だ。男と女じゃどうやっても筋肉のつき方は違うからな」と一発で見抜く。
 しかも香澄も、相手がかなりの腕を持つ格闘家だと感じ、勝手に戦いを挑んでしまう(強い格闘家なら武者修行をしている父とどこかで出会っているかもしれない、だからまずは一戦やってから話を聞こうという理屈)。
 無用な戦いは避けるべきだと主張するみなのんだが、トリは香澄を止めるどころか逆に乗り気。「結局、格闘家ってのは拳で語り合うのが一番手っ取り早いコミュニケーションなんだよ!」とテリーリスペクトのようなことをいい出す始末だった。

まあ、キングを男と見間違うのはせいぜい初代だけだよね。

 お察しの通り、このイケメン格闘家は男装の麗人キング。その強さにみなのんたちがヘトヘトになったところへ、「あれ? キングじゃないか、何してるんだ、こんなところで?」と呑気に熱血ゲタバイク男がやってくる。
 こうして、ユリを捜して走り回っていたリョウとともに、キングも学園に加わることになるのだが、キングの口から、Mr.BIGという極悪人がこの世界に来ていることを聞かされ、警戒心を強めるみなのんたちだった。

 というところで、長くなりすぎるので続きは次回!

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